ママ成分、行方不明。
うちの長男・まひろは、パパにとてもよく似ている。
それはもうどこに行っても「パパ似だねー!」と言われる。
2歳半ごろ、なぜか「たすけてくれー!」と言うのがブームだったまひろ。
スーパーで帰らない!と駄々をこねるまひろを肩にかついで連れ帰ろうとしたら、案の定
「たすけてくれー!」
とまひろが言いだし、周りはぎょっとして二人を見たという。
だが、パパとまひろの顔を確認し
「あ、ちゃんと親子ね…」
と周囲から生暖かく見守られたというエピソードがある。
3歳半を過ぎて、弱視矯正のメガネをかけるようになったらますますそっくりになった。
(パパもメガネユーザー)
もう、パパのクローンである。
まひろの容姿に私の成分は配合されていないのだろうか。
少し切ない気持ちになっていたころに生まれたのが次男・みなと。
みなと、目が大きくくりくりしていて全体的にパーツが大きめである。かわいい服を着せて、髪を伸ばせば女の子と間違えられることもあるんじゃなかろうかという容姿である。
まひろは赤ちゃんのころからいかにも男の子!!な顔をしていたので、まひろとも似てるけど、ちょっと違うねえ、ママ似かな?
なんて周囲に言われて浮かれたものである。
私似の子がついに!!
だって、トツキトオカつわりや体調不良に耐えながらお腹で育て、実際に体にダメージを負って産んだのは私である。
そんな子供たちが、ママ成分が入っていない(入っていてもごくわずか)なんてなんだか理不尽じゃあないだろうか。
そんなアホなことを考えていた矢先、
「見て、むぎの小さいころの写真とまひろ君そっくり!」
と、ばあばが昔のアルバムをひっくり返してきた。
心の中でガッツポーズをしたのは内緒だ。
ところが、である。
1歳を過ぎたみなと、少し顔が変わってきた。
具体的に言うと、ちょっと男の子っぽくなってきたというか…
まひろが1歳の頃の写真と見比べると、これがまあよく似ている。
特にくしゃっと笑った顔なんてそっくりである。
まひろにそっくり。かわいい。二人ともとってもかわいい。
兄弟で仲良く遊んでいる姿なんて天使なんじゃないかと思う。
でも、でも…………!
君たち、ママ成分どこに置いてきたんだい?!
しいて言うなら、あまり似てほしくなかった骨太でたくましい手や爪の形はそっくりである。
でも、でもそこじゃないのよ!
まあでも、なんだかんだでみなとくんはパパのクローンってほどでもないかな…
そんな風に思っていた矢先、偶然買い物中に出会った、パパの上司からの一言。
「ちょっとちょっと、お前、子ども二人ともクローンじゃん!!同じ顔が3人!!!!」
そう言って爆笑するパパの上司。
ーー10か月、大変だったのに。
私の成分は、いったいどこへ。
