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たったひとことに詰まっている大量の『自己紹介』|なんで見ず知らずの人間に暴言を浴びせるのか

相手の顔も名前も、年齢すらもわからないオンラインの世界で「死ねよ」とか平気で言っちゃう人

デリカシーをどこかに置いてきちゃったんでしょうか。

知ってる人でもダメだけど。


私もボイスチャットで暴言を吐かれたことがある。


「ふざけんなよカスが死ねよ」


なんだこいつすげぇなと思いながら…
ふざけ続けてあげたし、お望み通り死んであげた(キャラが)。

しかし私は小物なので、涼しい顔して動悸だけヤバかった。


  • ゲームで負けた

  • 味方が思い通りに動かなかった

  • SNSで気に入らない投稿を見た

イラッとすること自体は、だれにでもある。
でも「死ねよ」まで行く必要は?


「いまの困る」
「それやめてほしいな」
「うまくいかなかったな」

そう思うことは、だれでもあると思う。
なのにわざわざ1番攻撃力の高い言葉を選ぶ。

ムカついたから。
それはわかる。

でもこれはもはや、怒りを処理する方法そのものに問題がある


たとえばゲームで負けたとき。

本当なら、

  • 自分の判断も悪かった

  • 相手が強かった

  • 今日は調子がよくない

など、いろいろな可能性が考えられる。
でもそれを全部考えるのはめんどくさい。


だから、「味方がクソだった」


こうまとめてしまえばすごく簡単。

「悔しい」
「恥ずかしい」
「負けたくない」
「思い通りにならない」

自分の中にあるこういう感情を全部ひっくるめて他人に押しつける

そうすれば、「自分が悪かったのかもしれない」という不快な可能性を考えなくて済む。

だから人を自分の感情を処理するための便利なゴミ箱にしているのかもしれない。

さらに厄介なのが、人は自分の行動を正当化したくなるということ。

ただ暴言を吐くだけだと、自分が悪い人間みたくなる。
でも「こいつが悪いから自分は怒った」なら、自分は悪くならない。

むしろ『正しい側』に立てる。
立ててないけど。

だから、

「こんなプレイするやつは言われて当然」
「ルールを守らないんだから叩かれて当然」
「こいつが悪いから注意しているだけ」

どんどん(屁)理屈がついてくる。


本人の中では暴言じゃなく、『正当な制裁』になっていることすらある。

コワイ。

オンラインだと相手の顔や表情が見えない。
いまどんな場所にいるのかもわからない。

画面越しだとなにもわからない。

画面に表示されているのは、

  • アイコン

  • 名前(IDネーム)

  • キャラクター

  • 文字

など。

だから“人間”ではなく“対象”として扱いやすい
人間味が見えなくなると、罪悪感も薄れやすくなる。


そして匿名性

実際に対面で「死ねよ」なんて言ったら口論になったり人間関係が壊れたり、トラブルのもとにしかならない。

現実にはそういう、トラブルを避けるためのブレーキがたくさんある

でもネットだと『身元がバレていない』
だから普段なら言わないことまで言えてしまう。

匿名性は人間の性格を変えるというより、普段なら抑えている部分を表に出しやすくするのかもしれない。


言葉で相手の感情を動かしたことで、「効いてる」と感じて快感を得ている人もいる。

その場合、暴言を吐かれたときに怒って言い返したりムキになったりすると、相手が調子にのる。

これは“勝ちたい”だけではなく、“相手を動かしたい”という一種の“影響力”である。

自分の存在が相手の感情にまで届いたことで、『自分には力がある』という感覚を得る。

なんとも寂しい力の使い方。


ものすごい勢いで、

「死ね!」
「カス!」
「ふざけんな!」

などと叫んでいる人は、一見すると強そうに見える。
罪悪感を感じている素振りすら見せずに躊躇なく暴言を放っている。

でも本当に強い人は、感情のままに他人を攻撃しないと思っている


自分が不快になった。

相手を罵倒する。

相手が反応する。

さらに興奮する。

また攻撃する。

これはもう自分が感情をコントロールしているというより、自分が感情に“動かされている”状態

『自分が相手を怒らせている』つもりで、実は自分がいちばん感情に振り回されている

なんだか皮肉。


暴言を吐く人を、『性格が悪い人』なんていうひとことでは片づけられないのかも。

  • 怒り

  • 劣等感

  • くやしさ

  • 無力感

  • 承認欲求

  • 正義感

  • 匿名性

そして、自分の感情を正当化したいという欲求。
いろんなものが絡まって「死ねよ」と言う。

たった三文字や四文字の暴言の裏側に、こんなにも大量の“自分”が詰まっている

そう、性格が悪いというか、もはや可哀想。

自己紹介が忙しい。


私はボイスチャットで「ふざけんなよカスが死ねよ」と言われたとき、「すべての人に言ってんのかな、忙しい人だな」とも思っていた。

ネットは画面越しでも、それが妙に対面感はあって“意味のある言葉”に見えるから、もちろんムカついたしちょっとグサッともきた。

でも“私を傷つけようとしている人”じゃなく、自分の感情を自分で処理できなくなって目の前の他人に投げている人

暴言を吐く人は非常に可哀想な人間だ。
そうすることでしかきっとストレスを発散できなくて…きっと現実が辛くて辛くて人に当たることでしか自分を保てないに違いない。

そう思い込んでおけば『自分は幸せでよかった』とか思っておける

そう見ると、少し違って見えた。


だから、もしかするとあの人が戦っていた相手は私ではなくて、どうにも処理できない“なにか”だったのかも

だからってこっちに投げられるのは、迷惑でしかないけどね。

そしてやっぱり暴言吐かれると楽しくないので、VCは割とミュートにしがちです。



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