【Web3学習 #02/30】Web3はなぜ注目されるようになったのか。「所有」が変わるという話
前回、Web3.0とは何かを整理しました。
読むことが中心だったWeb1.0。
誰でも発信できるようになったWeb2.0。
そして「分散」と「自分で持つ」という考え方が出てきたWeb3.0。
ここまでは分かったつもりでした。
でも、その後さらに調べてみると、一つ気になることが出てきました。
「Web3.0」と「Web3」は、どう違うのでしょうか。
そして、そもそもWeb3はなぜ注目されるようになったのでしょうか。
今回は、この二つの疑問から調べてみます。
「Web3.0」と「Web3」はどう違うのか
前回の記事では「Web3.0」という言葉を使いました。
でも、その後さらに調べてみると、この言葉の使われ方は少し複雑でした。
「Web 3.0」という表現は以前から、次世代のWebを表す言葉として
使われてきました。
一方、私がいま勉強しているのは、ブロックチェーン・暗号資産・分散化・デジタル所有などにつながる考え方です。
この文脈で知られているのが、イーサリアムの共同創設者である
ギャビン・ウッド氏が2014年に示したWebの構想です。
ただし、ウッド氏自身も当時の記事では「Web 3.0」と表記していました。
現在では、このようなブロックチェーンや分散化につながる文脈で「Web3」という表記も広く使われています。
私は最初、「Web3.0」と「Web3」をほぼ同じ言葉として考えていました。
調べてみると、言葉の使われ方や歴史は思っていたより複雑です。
この連載で私が知りたいのは、ブロックチェーン・暗号資産・NFT・DAOなどにつながるWeb3です。
そのため、この記事からは基本的に「Web3」と表記することにします。
いきなり一つ、理解が更新されました。
30記事を書き終わるころには、こういうことが何度も起きるのかもしれません。
Web3という言葉は、実は新しくない
Web3について調べて、もう一つ驚いたことがあります。
Web3という考え方が提唱されたのは、2014年ごろです。
つまり、最近突然生まれたものではありません。
私はてっきり、ここ2〜3年で生まれた言葉だと思っていました。
ここも勘違いしていました。
さらに調べてみると、Web3につながる技術は少しずつ積み重なってきたことが分かりました。
2009年にビットコインが始まります。
2013年には、ヴィタリック・ブテリン氏がイーサリアムの構想を示します。
2014年ごろには、ギャビン・ウッド氏がWeb3という考え方を提唱します。
そして2015年、イーサリアムが正式に稼働しました。
こうして時系列で並べてみると、ある日突然Web3が生まれたわけではないことが分かります。
では、なぜWeb3という考え方が注目されるようになったのでしょうか。
調べていくと、私には大きく3つの流れがあるように見えました。
ブロックチェーンでできることが増えた
大きなプラットフォームに依存することの問題が意識されるようになった
NFTやDeFi、DAOなど、実際のサービスや事例が登場した

一つずつ見ていきます。
理由1 ブロックチェーンで「できること」が増えた
ブロックチェーンが実際に使われた代表的な例が、
2009年に始まったビットコインです。
ビットコインでは、主に価値の移転や取引の記録に
ブロックチェーンが使われました。
そこから大きな変化が起きたのが、2015年に稼働したイーサリアムです。
イーサリアムでは「スマートコントラクト」という仕組みを使って、ブロックチェーン上でプログラムを動かせるようになりました。
あらかじめ決められた条件に応じて、
プログラムが処理を実行する仕組みです。
これが何を意味するのか、最初はぴんと来ませんでした。
でも調べていくうちに、少し分かってきました。
取引を記録するだけではなく、ブロックチェーンを使って
さまざまなサービスを作れるようになったということです。
こうしたスマートコントラクトの技術は、
その後のDeFiやNFT・DAOなどに使用されています。
そしてWeb3のサービスや仕組みを支える重要な技術になっています。
「ブロックチェーンで何ができるのか」が、実際のサービスとして見えるようになってきたわけです。
もちろん、これで完成したという話ではありません。
ただ、実際に使えるものが増えてきたことで、Web3という考え方も現実のものとして見られるようになった。
私はそう理解しました。
理由2 プラットフォームに「預けている」ことが見えるようになった
これは前回書いた話の続きです。
Web2.0はとにかく便利です。
無料でアカウントを作れて、すぐに発信できます。
便利すぎて、自分が場所を借りていることを意識する機会はあまりありません。
でも、考えてみると、自分では決められないことがたくさんあります。
規約が変わる。
アカウントが凍結される。
表示の順番を決めるルールが変わって、急に読まれなくなる。
サービスそのものが終了する。
SNSで何年も発信してフォロワーを増やしても、その場所そのものを自分が所有しているわけではありません。
私も、Web3を調べ始めるまで深く考えたことがありませんでした。
こうした大きなプラットフォームへの依存が、意識されるようになりました。
そして、特定の企業だけに依存しない仕組みとして、Web3の考え方にも関心が集まります。
ここで出てくるのが「分散」です。
そして、もう一つ出てくるのが「所有」です。
理由3 実際に動いている例が出てきた
3つ目は、実例です。
NFTを使ったデジタル作品やサービスが登場しました。
DAOという新しい組織の形も試されています。
DeFiでは、銀行などの仲介者にすべてを頼らない金融サービスも
作られています。
こうしたものが実際に登場したことで、「Web3」という言葉だけだったものが、少しずつ目に見えるようになってきました。
ただ、良い話ばかりではありません。
詐欺もあります。
大きく値上がりしたあとに、価格が大幅に下落した
暗号資産やNFTもあります。
ハッキングなどによって資産が失われる事件も起きています。
Web3に対して「怪しい」という印象を持っている人がいるのも、
無理はないと思いました。
それでも、良い例も悪い例も含めて実際の事例が増えたことで、
Web3が机上の話ではなくなってきた。
これも、注目されるようになった理由の一つだと考えています。
そもそも「所有」は何が変わるのか
ここからが、今回いちばん考えたところです。
Web3について調べていると、「所有」という言葉が何度も出てきます。
Web1.0は「読む」。
Web2.0は「読む+書く」。
Web3は「読む+書く+所有する」。
こう説明されることがあります。
でも、インターネット上で何かを「所有する」とは、
どういうことなのでしょうか。
考えてみると、私たちはすでにデジタルの世界でたくさんのものに
お金を払っています。
電子書籍。
ゲームのアイテム。
音楽や動画のサービス。
どれもお金を払っています。
でも、それを紙の本や自分の家にある物と同じ意味で「所有している」と言えるのか。
ここが少し違うようです。
買ったものでも、サービスに依存している
電子書籍を考えると、分かりやすいと思います。
利用者としては「本を買った」という感覚があります。
ただ、紙の本のように物そのものを手元に所有するのとは違い、
利用条件やサービスに依存する場合があります。
ゲームのアイテムも同じです。
課金してアイテムを手に入れても、そのゲームの中で使うことが基本です。
ゲームのサービスが終了すれば、使えなくなる可能性があります。
紙の本なら、出版社がなくなっても手元の本が突然消えるわけでは
ありません。
デジタルの世界では、サービスを利用する権利と、
物そのものを所有することの境界が分かりにくい。
調べていて、ここが面白いと感じました。
「持てる」と「使わせてもらう」の違い
Web3が変えようとしているものの一つが、ここです。

Web2.0では、デジタル上の資産やデータが特定のサービスの中で管理されている場合が多くあります。
一方、Web3では、暗号資産やNFTなどを「ウォレット」を使って自分で管理できます。
ウォレットは初心者向けには「暗号資産やNFTを管理するデジタルの財布」のように説明されることが多いです。
ただ、ここも調べると少し複雑でした。
実際には、財布の中に硬貨を入れるように、暗号資産やNFTそのものがウォレットの中に保存されているわけではないようです。
では、ウォレットはいったい何を管理しているのでしょうか。
これは後の記事で、ちゃんと調べたいと思います。
そして、ブロックチェーン上に所有の記録が残っていたとしても、それですべてが永久に保証されるわけでもありません。
NFTの場合、そのNFTと結びついた画像などのデータがどこに保存されているのかによっても事情が変わります。
ブロックチェーンそのものが使われなくなったらどうなるのかも、私はまだ理解できていません。
「Web3なら完全に自分のものになる」
と単純に考えないほうがよさそうです。
注目されている=正しい、ではない
ここは書いておきたいところです。
注目されているものには、お金も集まります。
値上がりを期待して集まっているお金と、
技術や仕組みに期待して集まっている関心は、別のものです。
でもニュースになるときは、この二つが混ざって見えることがあります。
「注目されているから正しい」
そう考えるのは危ないな、と調べていて思いました。
私自身、値段の話は今回ほとんど調べていません。
まずは仕組みを理解してから考えます。
まだ分からないこと
今回も、分からないことが残りました。
一つ目は、「自分で持つ」とは結局どういうことなのかです。
ウォレットを使って自分で管理できても、秘密鍵などをなくしたら
資産にアクセスできなくなる場合があります。
銀行のように問い合わせれば元に戻してもらえるとは限りません。
自由に管理できることと、自分で責任を負うことは
セットなのかもしれません。
それは本当に便利なのでしょうか。
まだ私には判断できません。
二つ目は、これだけ長く研究や開発が続いているのに、
なぜ身の回りではそれほど使われていないのかです。
私自身、この記事を書いている時点では、日常生活の中で
Web3を使っているという実感はありません。
技術があることと、一般の人が使うことの間には、まだ大きな距離があるのかもしれません。
ここも、あとの回でちゃんと調べます。
まとめ
今回調べて分かったことを整理します。
まず、「Web3.0」と「Web3」という言葉の使われ方は、思っていたより複雑でした。
この連載で私が知りたいのは、ブロックチェーン・暗号資産・分散化・デジタル所有などにつながる「Web3」です。
そのため、これからは基本的に「Web3」と書くことにします。
Web3につながる考え方は、2014年ごろには示されていました。
その前の2009年にはビットコインが始まりました。
2013年にはイーサリアムの構想が示され、2015年に正式に稼働しています。
つまり、Web3は最近突然現れたものではありません。
Web3が注目されるようになった背景について、
今の私はこう理解しています。
ブロックチェーンでできることが増えた
大きなプラットフォームへの依存が意識されるようになった
NFTやDeFi、DAOなど、実際のサービスや事例が登場した
そして「所有」については、こう理解しました。
今までデジタルでお金を払っていたものの中には、
こういうものもありました。
紙の本のように物そのものを所有するのではなく、
サービスの中で利用する権利に近いものです。
Web3は、ブロックチェーンやウォレットなどを使います。
そして「デジタルの世界で自分で持つ」という選択肢を広げようとしています。
ただ、本当にそれが便利なのか。
本当に自分のものと言えるのか。
安全なのか。
私には、まだ判断できません。
次に知りたいのは、
「Web3でよく聞く用語は、結局それぞれ何を指しているのか」
です。
ブロックチェーン。
トークン。
ウォレット。
ガス代。
言葉が分からないまま読み進めても、たぶん頭に入りません。
次は、このあたりを初心者なりに整理してみます。
なお、この記事を書いている時点で、
私はまだ暗号資産を一つも持っていません
Web3のことを、53歳の初心者が調べながら書いています。
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