【今週の注目投資信託】勝てる1本は『グローバルX 韓国半導体・トップ10 ETF』!🇰🇷 東証で買える"HBM 8割銘柄"がついに来た
こんばんは。地域銀行で資産運用を担当している中の人です。
今週(9月7日〜11日)の新規設定は13本。正直に言うと、リストを最初に見たときは「守りの週だな」と思いました。TOPIX、日経225、NASDAQ100、読売333……並んでいるのは低コストインデックスとETFばかり。この連載が探している「初動の爆発力」とは真逆のラインナップです。
でも、その中に1本だけ、明らかに毛色の違うヤツが混ざっていました。
この連載のスタンスはいつも通り。「長期・積立・分散」ではなく、「流行の初動に乗って、流行のうちに降りる」。狙うのは+20〜30%です。
では、今週の結論から。
🏆 今週の「勝てる1本」
グローバルX 韓国半導体・トップ10 ETF(633A)
運用会社:Global X Japan(大和証券グループ)
設定日:2026年9月7日/東証上場:9月9日(予定)
連動指数:FnGuide Semiconductor TOP10 Index(円換算ベース)
信託報酬:税込0.4775%程度
分配:年2回(4月10日・10月10日)
🔍 なぜこれを選んだのか(銀行員のガチ分析)
① テーマ性:AIの主役は「GPU」から「メモリ」に移った
エヌビディアのGPUがAIの"頭脳"なのは間違いない。でも、GPUだけではAIは動きません。膨大なデータを高速で出し入れするメモリ半導体があって初めて性能が出る。
そして、その領域の覇者が韓国です。
HBM(広帯域幅メモリ)市場:SKハイニックス 約58%、サムスン電子 約21% → 韓国2社で世界の約8割
DRAM市場:この2社で世界シェア約7割
上位3社のDRAMウェハ投入量に占めるHBM向け比率は、2025年の18%から2027年には30%へ上昇見込み
HBMは複数のDRAMを積層する高難度製品で、しかもNVIDIAの品質基準を通過し、一度採用されると次世代でも継続採用されやすい。構造的に参入障壁が高い=寡占が崩れにくい。
「AI=半導体」というテーマは擦られ尽くしていますが、「AI=韓国メモリ」という切り口は日本の個人投資家にはまだ全然届いていない。ここに歪みがあります。
② 初動:東証で「韓国株」を買える唯一のETFという希少性
これが決め手でした。
上場後、東証で韓国株を投資対象とする唯一のETFになります。
これまで日本の投資家がサムスンやSKハイニックスに直接乗るには、外国株口座を開いて韓国市場……というハードルがあった。それが9月9日から、日本円で、証券口座から、1口単位で買えるようになる。
新規上場ETFは、認知が広がる前の数週間が最も歪みやすい。すでに全国の証券会社で普通に取引できるのに、まだ誰も知らない。これ以上ない「初動」です。
ちなみに対象指数は、算出開始(2015年4月)以来約8倍。KOSPIもTOPIXも大きく上回っています。
③ 攻め度:上位2社に「それぞれ25%」ぶち込む集中設計
指数の中身が、この連載の思想とほぼ同じです。
構成比率サムスン電子25%SKハイニックス25%製造装置・素材・部品など上位8銘柄残り50%(浮動株時価総額加重)
たった10銘柄。しかも上位2社で50%。
普通のインデックスファンドがやらない設計です。「分散が効いていない」という批判はその通りですが、この連載が求めているのは分散ではなく集中。メモリ2強のHBM競争にそのまま乗りつつ、その生産を支えるサプライチェーンにも半分配分する。攻めと理屈のバランスが取れた、よくできた指数だと思います。
⚠️ 弱点も正直に書きます
推す以上、ここは絶対に隠しません。この5点を許容できないなら買わないでください。
1️⃣ 信託報酬0.4775%は「ETFとしては高い」
このETFは韓国上場の「TIGER Semiconductor TOP 10 ETF」を通じて投資する二階建て構造。日経225 ETF(0.044%)の約11倍のコストです。長期保有前提なら明確にマイナス。短期で降りる前提だからこそ許容できる水準、という整理です。
2️⃣ 二重課税の影響で「指数に負ける」設計
運用会社自身が明記しています。投資対象ETFからの分配金に課税の影響を受け、基準価額は課税後の分配金ベースで算出される。つまり、課税前ベースで算出される対象指数と比べると、パフォーマンスが押し下げられる要因になる。外国税額控除が適用されれば一部は調整されますが、条件があります。「指数8倍」をそのまま自分のリターンだと思ってはいけません。
3️⃣ メモリは"シリコンサイクル"の権化
半導体の中でもメモリは、需給バランスで業績も株価も最も激しく振れるセクターです。運用会社の資料でも、対象指数は2025年後半に大きく上昇した後、値動きの荒い局面があったと正直に書かれています。市況が反転したら+30%どころか-30%も普通にあります。
4️⃣ 新規上場ETF特有の「薄さ」
上場直後は出来高が細く、板がスカスカになりがち。成行は絶対に避けて指値。売りたいときに不利な価格でしか約定しないリスクは、投信にはないETF固有の弱点です。
5️⃣ ウォン/円の為替リスク
円換算ベースの指数なので、株価が上がってもウォン安が進めば利益は削られます。ノーヘッジです。
📉 見送り銘柄と、その理由(全12本)
【構造的に除外】爆発力に欠けるもの
ファンド見送り理由アテネ債券/SMTAMグローバル経済コア戦略ファンド2026-09(はじめてプラス2026-09)約3年後の満期償還時に元本確保を目指す商品。設計思想が本連載の真逆。販売会社も三井住友信託銀行のみSMBC Prime 日本短期債券ETF(毎月決算型)635A債券型。自動除外SMBC Prime 日本短期債券ETF(年1回決算型)636A同上
【優秀だが"守り"】コア資産としては満点、でも本連載の枠外
ファンド見送り理由グローバルX 日経225 ETF(632A)信託報酬年0.044%以内は業界最安水準。純資産が増えるほど下がる段階料率、NISAつみたて投資枠でも活用予定。商品としては今週の最高傑作。ただしコアであって初動ではないニッセイETF TOPIX(年4回決算型)630A信託報酬0.066%、年4回分配。日本株のど真ん中。安定しすぎていて短期の歪みが出ないSMT iPlus 日本株式低コストインデックス。同上Smart-i NASDAQ100インデックス同種商品が飽和状態。今さら資金が殺到する理由がないSmart-i 読売333インデックス読売333連動はすでに先行商品が複数。二番煎じで初動が取れない
【惜しかった】次点候補
ファンド見送り理由Smart-i Pro 米国リブート75インデックス今週の隠れた注目株。米国株のうち「業績が赤字だが改善傾向にある」75銘柄で構成する指数に連動。負けている企業の復活に賭けるという発想がかなり尖っていて面白い。ただテーマがバズりにくく(ストーリーが地味)、ネット証券での取扱いも設定時点では未確認。次点Smart-i Pro 先進国リーダー55インデックス各業種の優良企業55銘柄を集めた指数。「優良企業を選ぶ」=守りの発想で、初動の爆発力とは方向が違う
【テーマは◎、構造が✕】ここが一番悩んだ
ファンド見送り理由半導体関連 日本株式戦略ファンド(予想分配金提示型)テーマは文句なし。既存の「半導体ジャパン」は直近1年リターン**+155%という怪物です。しかしこれはその分配型バージョンであり、①すでに走り切った後の派生商品=初動ではない**、②予想分配金提示型は毎月分配で複利が効かない。+20〜30%を狙う短期戦では分配金は邪魔です半導体関連 世界株式戦略ファンド(予想分配金提示型)(半導体革命)同上に加えてコストが重い。購入時手数料3.3%、実質信託報酬1.728%、年12回決算。買った瞬間に3.3%のマイナススタートで、+20〜30%を狙う土俵に上がる前に不利すぎる
🛒 どこで買える?(楽天証券・SBI証券チェック)
今週の最大の朗報は、推し銘柄がETFであることです。
ファンド楽天証券SBI証券備考🏆 グローバルX 韓国半導体・トップ10 ETF(633A)◯◯東証上場ETF。9/9から通常の株式同様に売買可グローバルX 日経225 ETF(632A)◯◯同上ニッセイETF TOPIX(年4回決算型)630A◯◯同上SMBC Prime 日本短期債券ETF(635A/636A)◯◯同上Smart-i NASDAQ100インデックス△△要確認Smart-i 読売333インデックス△△要確認Smart-i Pro 先進国リーダー55インデックス△△新シリーズのため要確認Smart-i Pro 米国リブート75インデックス△△新シリーズのため要確認SMT iPlus 日本株式△△要確認半導体関連 日本株式戦略ファンド(予想分配金提示型)△△要確認半導体関連 世界株式戦略ファンド(予想分配金提示型)△△要確認アテネ債券/SMTAMグローバル経済コア戦略ファンド2026-09✕✕販売会社は三井住友信託銀行
◯=取扱いあり/△=設定時点で未確認/✕=取扱いなし
※△は各社の取扱開始状況によって変わります。発注前に必ずご自身で最新の取扱状況をご確認ください。
ETFは「販路で詰む」ことがない。 これは投信にはない、地味だけど決定的なアドバンテージです。
📝 今週のまとめ
今週の13本は、構図がはっきりしていました。
低コストインデックスとETFで「守り」を固める商品が11本。テーマ型が2本。そして、その2本のうち片方だけが"初動"だった。
半導体関連の予想分配金提示型2本は、テーマとしては最高です。でも、すでに+155%を叩き出したファンドの分配型派生商品に、いま新規で乗る理由はない。祭りの後半に、手数料3.3%払って入場するようなものです。
一方で韓国半導体トップ10 ETFは、テーマは同じ「AI半導体」なのに、日本の個人投資家にとってはまったく新しい入口。しかも東証で唯一。ここに時間差があります。
「AI半導体は買われすぎ」と言われて久しいですが、買われすぎているのは"日本と米国の"AI半導体です。韓国のメモリ2強は、日本の個人マネーからはまだほとんど手つかず。この温度差が埋まる過程を取りに行きます。
9月9日、寄り付き。指値で。
✍️ 編集後記
正直、今週は「該当なし」で終わるかと思っていました。リストの上から順に見ていって、TOPIX、元本確保、日経225……と、この連載的にはボツが続いた。
流れが変わったのは、韓国半導体ETFの目論見内容を読んだときです。**「上位2銘柄をそれぞれ25%」**という一文を見て、思わず二度見しました。銀行の商品審査でこの設計が上がってきたら、まず「集中しすぎでは」というコメントが付くやつです。
でも、この連載でやりたいのはまさにそれなんですよね。分散された安全な商品は、分散された平凡なリターンしか返ってこない。
ちなみに私は、コア資産としては今週の**グローバルX 日経225 ETF(0.044%)**の方を評価しています。あれは本当に良い商品です。ただ、それはこの連載で書く話ではない。守りは静かに積み、攻めは短く鋭く。 使い分けの話です。
くれぐれも、降りるタイミングを決めてから乗ってください。 メモリは上がるときも下がるときも速いです。
来週も、13本でも3本でも、全部見ます。
※本記事は個人の見解であり、特定の金融商品の取得・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。データは2026年9月上旬時点の公表情報に基づきます。
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