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#002 Peaceful Mindshift あなたの心が会社を変える - 戦争の記憶が呼び起こした「今から始められる平和」


English version is available on Medium.


歴史の証人と今に苦しむ経営者

終戦80年のこの年、ある方から心に残る相談を受けました。
「住職、矛盾する自分に気づいてしまったんです。」
90歳の祖父から戦争体験を聞いて深い感銘を受けたその翌日、会議で部下を怒鳴りつけてしまったというのです。
その方は目を潤ませながら話してくれました。
「90歳の祖父に『戦争の話をもう一度聞かせて』とお願いしたんです。孫たちのために録画しようと思って。」
祖父は疲れた表情を見せながらも、空襲の夜の恐怖、苦しい状況の中で触れた人々の優しさ、終戦の日の複雑な安堵感を語ってくれたそうです。
「涙が出そうになりました。『二度とこんなことがあってはいけない』と心から思ったんです。」
ところが翌日の取締役会議で、プロジェクトの遅れを報告した部下に対し、感情的に怒鳴りつけてしまった。相手の言い分も聞かず、一方的に責めてしまったのです。
「その瞬間、祖父の言葉が頭をよぎったんです。平和を願う気持ちと、日常で争っている現実。この矛盾に愕然としました。」その方は正直に、ご自分の心の葛藤をさらけ出してくれました。

心の中の「戦場」への気づき

戦争は遠い昔の話ではない。私たちの心の中にも確実に「戦場」があるのです。相手を負かそうとする競争心。自分が正しいと思い込む傲慢さ。違う意見を受け入れられない頑固さ。効率を優先して相手の気持ちを無視してしまう冷酷さ。日常のいたるところに小さな戦争の火種がくすぶっている。
「住職、これらが集積すると、組織の中に小さな争いが生まれるんですね。」
お寺での法話でもよくお話しするのですが、戦争を生き抜いた世代が、まさに命をかけて伝えてくれた平和への願い。それを本当に実現するには、記憶を語り継ぐだけでは足りません。自分の心の中の「小さな戦争」を止める実践が必要なのです。これが現代に生きる私たちの新しい使命だと、改めて確信しました

平和の輪を広げる

蓮の教えは、「平和な世も、争いの世も、もともとあるものではない。すべては私たちの心が作り出している」と語りかけています。
一見シンプルで、当たり前なことですが、これは現代の組織のあり方や心のケアにも通じる深い考えを示しています。リーダーの心の状態が、チーム全体のパフォーマンスや創造性に影響することは、多くの研究でも証明されています。
「私の心が荒れ始めると、会社全体の雰囲気も悪くなるんですね」とその方はおっしゃいました。まさにその通りです。経営者の心の状態は、組織全体に波紋のように広がっていきます。家庭でも同じです。心の在り方が、すべての人間関係の基盤となっているのです。
心が安定した人のもとでは、同僚も部下も安心して力を発揮できます。心が乱れた上司や経営者がいては、どんなに優秀な戦略や制度があっても、組織は本来の力を発揮できません。相談をされた方もご自身で実感し、実践を始めることにしました。

今日から始める「心の平和」トレーニング

では、具体的にどのような実践から始めればよいのでしょうか。その方と一緒に考えた方法は、意外にシンプルでした。
まず、朝の5分間「心のチェック」習慣から始めること。今日一日、どのような心で人と接したいかを静かに考える時間を作ります。会議の前には深呼吸をして、「相手の話をまず理解しよう」という意図を設定します。部下や取引先との対話では、「正しい・間違い」で判断する前に、「そんな考え方もあるんですね」と一度受け止める練習をします。
家庭での実践も重要です。奥さんや子どもとの会話で、感情的になりそうな時に一度立ち止まって深呼吸する。相手の気持ちを理解しようと心がけることで、家庭の雰囲気が良くなり、それが仕事にも好循環をもたらします。
新しいことを実践することは、習慣になるまでどうしても心に負荷がかかります。
苦しいな。自分だけでは消化しきれないな。
そう感じたときには、お寺に来て、私と話をしてみましょう。自分の姿を見るときに鏡が必要なのと同じように、自分の心の中をを見つめるときには、私を鏡に使ってください。
まだお寺にはお見えになっていませんが、それは心の平和が保たれている証拠と、私もポジティブにとらえています。

あなたも体験してみませんか

真浄寺では、このような仏教の教えを現代に活かす場として、TERA-Work(コワーキングスペース)やTERA-Study(セミナー)を開催しています。古来より日本にある教えが、現代のビジネスや今を生きる私たちの人生にどれほど実用的な価値をもたらすか、ぜひ体験してみてください。


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