英文を読む速さを自分で測れる「WPM Reading Checker」を作りました
英文を読む授業では、生徒に時間を測らせることがあります。しかし、「読むのに何分かかったか」は分かっても、それだけでは英文の長さが違う場合に比較できません。
そこで使われるのが、WPMという数値です。
WPMは「Words Per Minute」の略で、1分間に読めた英単語数を表します。
例えば、300語の英文を3分で読んだ場合は、次のように計算します。
300語 ÷ 3分 = 100 WPM
ただし、授業中に生徒が自分で時間を測り、秒数を分に直して計算するのは意外に手間がかかります。
そこで、英文の語数を入力して時間を測るだけで、WPMを自動計算できる「WPM Reading Checker」を、ChatGPTの支援を受けながら作りました。
アプリを使ってみる
次のリンクから利用できます。
このアプリはWebブラウザ上で動きます。
スマートフォン、タブレット、Chromebook、パソコンなどで利用でき、アプリのインストールやアカウント登録は必要ありません。
使い方
最初に、読む英文の単語数を入力します。
英文を読み始める直前に「スタート」を押し、最後まで読み終わったら「ストップ」を押します。
すると、読んだ時間と英文の語数からWPMが自動的に計算されます。
測定後には、「よく理解できた」「だいたい理解できた」「半分くらい理解できた」「あまり理解できなかった」から、内容の理解度を選べます。
結果を保存すると、測定した日時、語数、時間、WPM、理解度が履歴に残ります。これまでの最高記録も確認できます。
履歴は最大20件まで保存されます。
WPMは速さだけを競うものではありません
WPMの数値が高ければ、必ず英語を正しく読めているとは限りません。
急いで読んで、内容がほとんど理解できていなければ、読解の練習としては十分ではありません。
そのため、このアプリではWPMだけでなく、読んだ後の理解度も記録できるようにしました。
最初から速く読むことを目標にするのではなく、まず内容を理解しながら読み、そのうえで少しずつ読む速さを上げていく使い方を想定しています。
同じ英文を何度か読んで、内容を理解できる状態を保ちながらWPMがどのように変化するかを見る方法もあります。
学校ではどのように使ったか
学校では、授業で使用するためのWPM測定アプリを先に作りました。
生徒が速読教材などで英文を読み、語数を入力して時間を測ると、WPMが自動的に表示されます。
手作業で計算する必要がないため、生徒は測定後すぐに自分の結果を確認できます。
教師側では、生徒の取り組み状況を確認できるように、学校用のGoogleスプレッドシートへ結果を保存する仕組みにしていました。
学校用では、授業で誰の結果かを確認する必要があるため、生徒を識別する情報と測定結果を結び付けて記録します。
この仕組みによって、教師は提出状況や測定結果を確認できます。
一方で、この学校用の仕組みをそのまま一般公開すると、個人情報の管理や保存先の設定が必要になります。利用者が増えると、学校用の記録に外部の利用者の結果が混ざる可能性もあります。
そのため、今回公開したアプリは、学校で使ったものをそのまま公開したものではありません。
学校用と一般公開版の違い
学校用アプリは、授業で教師が結果を確認するため、測定結果を学校用のGoogleスプレッドシートへ保存する仕組みでした。
今回の一般公開版では、その保存機能を取り除きました。
氏名、学校名、学年、クラス、出席番号、メールアドレスなどを入力する欄はありません。
測定結果や履歴は、利用している端末のブラウザ内だけに保存されます。私や勤務校、ほかの利用者に結果が送られる仕組みにはしていません。
学校用のGoogleスプレッドシートとも接続していません。そのため、一般公開版を誰かが使用しても、学校で使用しているアプリや生徒の記録には影響しません。
また、一般公開版には特定の教科書の英文や、学校で作成した教材の文章を収録していません。
利用する人が、自分で用意した英文の語数を入力して使う形式です。
画面も、初めて使う人が操作方法を理解しやすいように作り直しました。WPMの説明、計算式、理解度の選択、測定履歴、最高記録、使い方の説明を一つの画面にまとめています。
学習記録について
一般公開版の測定履歴は、利用している端末の中だけに保存されます。
別のスマートフォンやパソコンで開いても、履歴は引き継がれません。
また、ブラウザの保存データを削除した場合、履歴も消えます。
共用の端末で使った場合は、後から同じ端末を使う人に測定履歴が見える可能性があります。必要に応じて、画面にある「履歴をすべて消す」を押してください。
同じ測定結果を誤って何度も保存しないように、一度保存すると、その測定については保存ボタンを再度押せないようにしています。
ChatGPTと一緒に修正したこと
私は、アプリ開発を専門に学んだことはありません。
最初は、「英文の語数と時間からWPMを計算できたら便利なのではないか」という考えから始まりました。
ChatGPTに、授業でどのように使いたいかを伝え、語数の入力、開始と停止、WPMの計算、結果の表示という基本的な機能を形にしました。
実際に使ってみると、「WPMが表示されない」「どのボタンを押せばよいか分かりにくい」「教師が結果を確認できるようにしたい」といった問題や要望が出てきました。
そのたびに、画面の状態や表示された内容をChatGPTに伝え、修正を重ねました。
今回の一般公開版を作る際には、学校用の保存先や個人情報を扱う部分を引き継がないことを最も重視しました。
さらに、初めて使う人にも分かるように、WPMの説明、理解度の確認、端末内の履歴、使い方の案内を追加しました。
学校で必要な機能と、一般公開に適した機能は同じではありません。
利用について
このアプリは、学校の授業、家庭学習、自主学習などで利用できます。
教師が生徒に紹介する場合は、この記事またはアプリのURLを共有していただいて構いません。
WPMは読む速さを確認するための一つの目安です。この数値だけで英語力や読解力を判断することはできません。
英文の内容をどの程度理解できたかを確認しながら、教科書、問題集、授業などと組み合わせて使うことを想定しています。
不具合や分かりにくい部分が見つかった場合は、noteのコメントでお知らせください。その際は、生徒の氏名や学校名などの個人情報を書かないようお願いいたします。
今後について
第1弾では、高校英語の重要表現を練習する「英語表現トレーニング100」を公開しました。
第2弾では、英文を読む速さを自分で測定できる「WPM Reading Checker」を公開しました。
どちらも、学校で感じた不便や、生徒にこのような練習をさせたいという考えから生まれたものです。
今後も、学校で使用しているものをそのまま公開するのではなく、学校用の教材、保存先、個人情報と明確に分けた一般公開版を作ったうえで紹介していきたいと思います。
公開日:2026年8月23日
最終更新日:2026年8月23日
アプリ名:WPM Reading Checker
