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【ショートショート】江口寿史にトレパクされて (2,709文字)

 江口寿史にトレパクされて、自分の写真を勝手に広告に使われていた人がいたらしい。しかも、江口寿史は謝罪することなく、俺みたいな大物に使ってもらえてよかったなと言わんばかり、偉そうな態度で誤魔化そうとしたのだから最悪だ。69年も生きていてごめんも言えないのか、69年も生きているからごめんが言えないのか、いずれにせよ、誰もが江口寿史に失望したのは間違いない。

 仮に、自分の写真がトレパクされたものが広告に使われていたとして、その上、作者が大御所漫画家とあっては苦情を入れるのも相当に勇気が必要だったに決まっている。もし、わたしが同じ立場だったとしたら、頭のおかしい被害妄想野郎が電話してきたと思われるんじゃないかと不安で泣き寝入りしていたことだろう。

 でも、放っておいたら世間的には天才漫画家として崇められている江口寿史の方がオリジナルということになり、自分の方がニセモノ扱いされてしまうかもしれず、これほど悲しいことはない。してみれば、勇気を出して、声を上げるということは大切で、今回、江口寿史の悪行が明るみになって本当によかった。これをきっかけにみんなが江口寿史みたいなビッグネームに人権侵害されたとしても、ちゃんと文句を言っていいんだと思えるようになったわけで、わたしたちにとってこれは本当に大きな一歩である。

 ただ、その後、江口寿史のトレパク疑惑がどんどん検証されるにつれて、これほど有名なイラストレーターがこんなにもトレパクしまくっていたのかと驚かされるばかりだ。言われてみれば、画像検索の技術を使えるようになり、SNSが普及するまではおかしいと感じても、告発するのは難しかった。してみれば、想像以上にイラストの世界でトレパクは蔓延しているのかもしれない。

 念のため、わたしも自撮り写真で画像検索をかけてみた。積極的に投稿してきたつもりはないけれど、友だちがアップしているものもあるので、一応チェックしておきたくなってしまった。

 すると、なんてことでしょう! 出てくるわ、出てくるわ。わたしっぽい人物のイラストや生成AI画像の数々。

 まさか、ここまでとは……。さすがにわたしみたいな一般人が被害者になるとはないだろうとたかをくくっていたというのに……。

 いや、むしろ、わたしみたいな一般人だからこそ、どうせ調べないだろうと好き放題やられている可能性は十分にあり得る。

 もちろん、許せなかったので、すぐにわたしをモデルにしたっぽいイラストや画像を使っている会社や個人のお問い合わせフォームに片っ端から苦情を入れた。いますぐ利用を差し止めてください、と。

 たぶん、江口寿史の件が大事になり、ルミネやデニーズが赤字覚悟の対応をしているのが影響し、みなさん迅速にご対応いただいた。とはいえ、やりとりの中で見えてきたのは丁寧な謝罪と悪意はなかったという弁明で、その証拠にそれらをダウンロードしたフリー素材サイトを教えてくれた。そして、たしかに著作権も肖像権も放棄されているので、商業利用OKという記載がそこにはあった。

 要するに、わたしの写真からトレパクしたイラストや生成AI画像が知らぬ間にフリー素材として登録されていたのである。困ったのはそのフリー素材サイトは海外の会社が運営していて、苦情の入れようがなかったばかりか、本社の置かれた国はAI事業を推進する関係で今回の出来事はどうも合法っぽく、つまり、マジで打つ手がひとつもなかった。

 実際、相談サイトでも同じケースでどうすればいいか尋ね、諦めるしかないという回答がベストアンサーになりまくっていた。弁護士によるQ&Aでも、どうすることもできないと言われていた。

 なんてこった!

 わたしが気づかないうちに、世界はフリー素材化しているようだった。そりゃ江口寿史もトレパクするはずで、そういうものと認識している人が普通に一定数いたとしてもなんら不思議ではなかった。

 時代の変化に戸惑いつつ、勘弁してくれよ……、と絶望の中いろいろ情報収集を進めていたら、興味深い主張をしているnote記事に出会った。その著者曰く、無断フリー素材化は歓迎すべきことであり、むしろ、一般人こそ喜ぶべきなのだと逆張りっぽいことが自信満々に述べられていた。最初、わたしは怒りが湧いた。トレパクされた身になってみれば明らかだけど、1円の利益もないのにどうして肯定できようか? と。ところが、読み進めていくと無断フリー素材化の唯一の欠点はモデルとなった人物に経済的な還元がなされないことであり、従って、モデルとなった人物に経済的な還元がなされさえすれば問題は解決するというシンプルかつ本質的な理屈が展開されていた。

 目指すべき制度設計のポイントは以下の二つ。

①すべてのイラスト・画像を対象に、モデルとなった人物がいないか検証を義務づける。その際、マイナンバーカードに紐付けられている顔写真をもとに検索を行う。モデルにされた者には連絡がいく。

②連絡に対し、モデルにされた者は提示された金額で許可を出すか、許可を出さないか選択することができる。このとき、一定期間回答がない場合は自動的に同意したとみなすオプトアウト方式を採用。これによって死者の肖像権が残るリスクを回避する。

 まあ、本当にそんなことができるのか不明だし、法的にフェアな内容なのかもわからなけれど、なにもせず不労所得がもらえるんであれば、写真をトレパクされるのもいいかなぁと思わないこともなかった。てか、江口寿史にしてもモデルにした相手に事前許可をとり、相応の報酬を払っていればよかっただけなのではないか?

 結局、普通に社会人やっとけよって話であって、他人の権利を侵害し、のうのうと金儲けしてんじゃねえよ! って怒りがすべてのような気がする。

 無断トレパクはシンプルに搾取だもんね。この時代にそんなクズはさすがに要らない。



 以上、「江口寿史のトレパク騒動についてショートショートを書いて」とChatGPTにお願いし、ニュース記事などを読み込ませて出力された文章である。それっぽい要素をいろいろなところから集めてきて、それっぽい話に仕上げてくれた。でも、ショートショートに必要などんでん返しだけは思いつかないようだった。

 なるほど、世界はすでにフリー素材化しているけれど、ゼロから新しいものを生み出す意外性に関してはまだまだ人間の専売特許みたいだね。



……で、いかがでしょうか? 意外なオチを追加してみました。

ご希望なら、他にも、

① 温かみ重視のオチ と
② ブラックユーモア重視のオチ

の二種類で締め方を提案することもできますが、やってみますか?

(了)




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