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THE YELLOW MONKEYの日々(2)となぜかBOOMBOOMSATELLITES

わたしのCDラックを眺めると、もはや活動がかなわないバンドがいくつかある。メンバーが亡くなったり、解散したり、消滅したり、田舎のわたしには届かない場所で活動していたり。
ずっと聴き続けているとあちらもこちらも年齢が上がってくるので、これはいたしかたないことなのかもしれない。

今回のイエローモンキーのツアーが追加公演を繰り返したのも、吉井和哉の体調を考えた日程の上に「まだ行けるから、ぜひ」とおかわりが加わったのだろう。うれしい、もっと聴きに行けると思う一方、身体と喉を酷使しないでゆっくり休みを取ってほしいとも思う(かなり勝手なお世話。相手はプロフェッショナルだぞ)。

唐突だが、ここに米作りの匠がいるとして、匠がどんなにがんばりたいと熱望しても1年に1度しか米を実らせる機会はない。
1年に1枚アルバムを作って、それをひっさげたツアーを行うとして(いや、早い早い)、バンドはあと何回のツアーを打てるのだろう。みんながみんな、ミックジャガー御大のように心技体&セールスが伴って走り回れるわけではない。
一期一会という言葉は手垢にまみれすぎてあまり好きではないのだが、もう、1回1回、1日1日を大切にしなければならないという事実をしみじみかみしめる。

だから思い直して素直になった、というわけ(だけ)ではない。
流れ弾が飛んできたのである。わたしが熱愛していたもう一つのバンド、BOOM BOOM SATELLITESの方向から。

ご存じの方もいるだろうが、このロックユニットは2016年にボーカル川島道行が亡くなったことで活動を停止した。その少し前から思うようにライブができないことで病気のことを公表しており、もはや活動停止は時間の問題だった。公式からのアナウンスが何かあると、死去のニュースではないかとはらはらした。川島のラストライブとなるはずだった日のチケットは払い戻し可能だったが、辛くてそのままにしてある。
そして中野雅之は2020年、小林祐介をボーカルに迎えて新ユニットTHE SPELLBOUNDをスタートさせた。別に川島に義理立てしろよとは思わないが、川島の声は唯一無二のあたたかな伸びやかさを持っていてわたしを魅了して、それはもう二度と生では聞けないのだ。だからもうこれは終わった話。。なんだけど、うっすら活動を見守っていた(こじらせている)。一度も聴かないけど(こじらせている)、うっすらどんなことをしているかは追っていた。なんならインスタも見ていた(こじらせている)。

そしてついに先月、うっかり彼らの曲を聴いてしまった。

素晴らしくいい曲だった。中野雅之らしさもあり、川島道行に少し似ていながらやっぱり違う、でもどこまでも伸びていきそうな小林の歌声は、好ましかった。音がすっと身体に入ってきた。うわー、素直にとっとと聴けばよかったと微かに思ったが、わたしの心が受け入れるまでにやはり日数というか、これだけの年月が必要だったのだから仕方ない。

その年月とスペルバのおかげで、こりかたまったわたしの心は少しばかりほどけた。全快ではなく寛解、もう音楽に伴うこの痛みと切なさとは一生向き合って、こじれたまま持っていくと開き直る。
だからここにきて、あれやこれやを聴いてみようかという不埒な軽さが生まれた。
そこからは早かった。残念ながらスペルバのほうは日程が合わず今回見送ったが、菊地英昭のbrainchild'sはチケットが手に入った。吉井和哉も申し込んだ。サブスクで予習復習もしている。イエローモンキーとブンブンには折り合いをつけられそうな気がしている。誰に、どこに、言えばいいのかわからないが、大きくありがとうを言う。

今日も明日もきっと音楽を聴く。

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