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​50分待ちの空海展で、大日如来より人間観察に夢中になった話。

​滑り込みで行ってきた、弘法大師生誕1250年記念特別展「空海と真言の名宝」。

​モタモタしていたのは、なかなか予習ができなかったからだ。せっかく行くのだからKindle Unlimitedで空海上人や真言宗の本を何冊か読んでいこうとしていたのだが、8月はバタバタしていて時間が見つからなかった!

​困った時の「コテンラジオ」。改めて「最澄・空海編」をなんとか2周聴いてから、「よしっ!行こう!」と決めた朝にチケットを自宅でポチッ。

​家のことをなんやかんやと終わらせて、14時頃に平成館に到着したのだが、なんとまぁ入場まで50分待ち!​

こんな展覧会は初めてだ。

​「うっ…!」とは思ったけれど、生誕1250年記念。
次にこんな大規模な展覧会があるのは、もしかしたら50年後の1300年記念?

​アタイ…92 or 93歳…

​「50分など!なんぼのもんじゃ!」としっかり行列に並んで、入場してまいりました。


webチケットがなかなか表示されず焦った。
展覧会は家でスクショ撮って向かおう。


​入場してからもすごい人混みで、ゆっくり・じっくりとは見られない展示物も多かった。それでも思わず合掌しながら進んでしまうような、重要文化財と国宝がズラリ。

​私はお葬式とお墓参り時にだけ認識するレベルの、所属は浄土真宗。けれどもDNAに刻まれし合掌の心。

​真言密教の空気に触れ、意外にも厳かな気持ちになってしまった。
​修行もせず簡単にそんな事を言ったら空海上人に叱られるだろうけれど、やっぱり感じるものがあったのだ。

​人間の営みはいつだって疫病や災害との戦い。
当時はそれが呪いや悪霊のせいとされていたから、曼荼羅や仏像はいわば、ワクチンや最新鋭シェルター。(コテンラジオでは「防衛費」や「最新鋭のミサイル」とも表現されていた。)

​「少しでも良い現世を…」
「世の中に救いを…」

脈々と受け継がれてきた教えや儀式に込められた、人類の希望や祈りを感じ…

​……は、したのだけれど!


「​快慶の仏像、超かっちょいいーっ!」


あっさいあっさい感想。
曼荼羅には「おぉっ!コレ!資料集で見たやつだ!」と、進研ゼミのマンガみたいになりましてね…(進研ゼミのマンガ感、伝われ!)。

圧倒的な俗物感。こんなんじゃ何回も輪廻転生してしまうよ…。

そしてやっぱり私には、現世の人間観察もおもしろい。

​「外国の人多いな!祈る対象が違うだろ!」と行列でボヤいていたおじさまに言いたい。

​「細けぇ事を言うんじゃねぇ!オメェさんだって、スペイン行ったらサグラダ・ファミリア行くだろ!?祈る対象ちがうじゃねぇか!!」

​数少ない写真撮影可の仏像と2ショットを自撮りしたいおじいちゃま。一生懸命手を伸ばして、他のお客さんとぶつかりまくっている。

​「気持ちはわかるけど…周りが全く見えていないその姿、大日如来様の前でどうかと思うよ…」

​全ての書物・絵画・仏像に丁寧に手を合わせて進む御婦人。

​この時期にニット帽を深々と被ってらしたから、本職で剃髪されているのか。いや、もしかしたら重篤な病気の平癒報告とお礼に来たのかもしれないな…。

​目のやり場が非常に多種多様多彩な展覧会でありました。

​最後は特設ショップへ。
欲しいグッズに当たりをつけ、「残っていたらいいな♪」などとルンルンで向かったわけだけれど、
​レジの最後尾をスタッフさんが見失い混乱する人・人・人…!!

​それどころか、ショップに入る行列の最後尾すらどこか全くわからないモッシュぶりだった。ここはパンクのライブ会場でしょうか!?
さすが空海上人ですねっ!パンクな精神がしっかり現世に受け継がれていますよ!

​「どこに並べばいいんですかっ!」
​「大日如来のアクスタは完売ですかぁっ!?」
​「ダイカットシールの在庫はっ!?もうないんですかっ!?」

殺気立つ人々の中に乗り込んでいく勇気はありませんでした。
​あの重要文化財と国宝たちを見た直後に、人様を押しのけてショップに潜り込む気にはなれなかったのです。


​えぇ…

​私の心のなかに…
全てはあるのです…

​アクスタもTシャツも
クリアファイルも…

​ショップに行ってわざわざ
グッズをGETする必要など…

​ないのです…

金剛​合掌。