【第20話:「“またね”と言われるたびに、“二度とない”と思ってしまう」】
昔、女に「またね」って言われて、
本当に、もう会えへんかったことがある。
そっからや。
誰かにそう言われるたびに、
心のどっかで「嘘やろ」って思ってしまうようになったんは。
病院の看護師、
コンビニの店員、
昔の友達。
「じゃあ、また」
「また今度」
言葉はあっさりしてるけど、
こっちには、毎回それが別れの言葉にしか聞こえん。
信じたい気持ちも、もう擦り切れた。
向こうが悪いわけやないのに、
心が勝手にシャッターを下ろす。
「また」はこっちには来ん。
あれは“片道の言葉”や。
