【第3話:「夜明けに回る洗濯機を、ぼんやり眺めてた」】
眠れなくて、
もう何時間も、布団の中で天井を睨んでた。
時計の針が、夜中の3時を過ぎた頃、
俺はゆっくり立ち上がった。
洗濯機のスイッチを入れる。
汚れたシャツと、タオルを放り込んだ。
ゴトゴト、カタカタ、
安っぽい音を立てて、洗濯機が回りだす。
洗剤の匂いが、うっすら鼻に刺さった。
俺は、洗濯機の前に座り込んだ。
ドラムの中で、ぐるぐると回るシャツを、
ぼんやりと眺めてた。
何も考えなかった。
何も感じたくなかった。
朝が来るまで、
俺はただ、洗濯機の音に耳を塞いでた
