最後のセミ
大雨で長男の通う幼稚園が休園になった。次男の保育園は通常通りだったので、昨日は長男と2人自宅で過ごすことに。午前中は急ぎの仕事を片付けるためにお互いそれぞれに過ごし、昼は雨に降られながら2人でガストへ。午後は仕事と遊びを行ったり来たりしながらゆったりと過ごした。
午後5時。次男のお迎えのため、長男と一緒に保育園にお迎えに。出口まで1人でハイハイしてきた時間を見てグッとくる。もうすぐ10ヶ月。細くてすぐにでも折れてしまいそうだった手足は、たくましく太くなった。ふわふわな感触から、むちむちぱんぱんになったその体は、まだ1歳にもならないのになんだかたくましい。産み落としたあの瞬間の光景も、感覚も、感情も、昨日のことのように思い出せるのに、月日はあっという間に過ぎていく。
抱っこ紐で次男を抱き、、左手に長男の右手を握って帰路につく。途中で小さな手が私の手をすり抜けた。ドキリとして左を見ると、小さな手はさらに小さな足を握っていた。兄弟っていいなぁ。子どもたちの交流がこんなにも心をあたためるなんて、想像していた以上だ。長男は背高のっぽ、次男はずんぐりむっくり。背格好は似ていないけれど、鼻の形とかおでこの生え際とか、駆け回ったりおもちゃを転がすのが大好きなところとか、2人の共通点に気づくたびに家族を実感する。
帰りには雨が上がっていた。雨粒が朝を打つパラパラという弾ける音が、ミーンミーンとじっとり舐めるようなセミの声へと変わったことに気づいた。「セミが鳴いてるね」と長男に声をかける。「どーこだ」一緒に探すと、マンションの壁にぽつんと一匹張り付いて、声を張り上げているのを見つけた。
「涼しくなったのに、セミが出るんだね」「涼しくてもセミが出るって、幼稚園で聞いたよ!」長男から教えてもらうことも増えた。彼にとっては、5回目の夏だ。
「最後のセミだね、きっと」一緒に時間を刻むのはうれしくて、なんだか惜しい。今年も夏が終わる。
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