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気づけば、人の調整役になってしまうあなたへ

気づけば
自分の仕事より
人の仕事のことを考えている。

上司の意向を考えて
部下の気持ちを考えて
その間をどう調整するか考える。

上から言われたことを
現場に伝える。

部下の相談に乗る。

人と人の間に入る。

問題が起きれば
間に入って調整する。

そうやって
みんなが仕事をしやすいように動いているうちに

気づけば
自分が調整役になっていることがあります。

こんなこと、ありませんか?


上司から言われたことを
そのまま部下に伝えるだけでは
うまくいかない。

「このままだと
現場が回らないな」

そう思って
自分なりにやり方を考える。

部下から相談を受ければ
話を聞く。

でも
部下の言うことを
そのまま上司に伝えるわけにもいかない。

上司の考えも分かる。

部下の気持ちも分かる。

だから
その間に入って
なんとか話をまとめる。


自分の仕事もある。

客先での交渉や折衝
予定の調整
部下の仕事の進み具合を確認して

気づけば
自分の仕事が後回しになっている。


「まあ
これも自分の役割だから」

そう思って
また仕事をする。

ある日の職場での一場面


朝から
上司との打ち合わせがあった。

今月から
新しい取り組みを始めるらしい。

「この内容で
現場に伝えておいて」

そう言われる。

そのまま伝えれば
話は早い。

でも
現場の状況を考えると
そのままでは役割が割り振られていなくて誰が何をやるのか曖昧すぎる。

皆の状況を確認して、誰に何を任せるかをまず決めてから話したほうが混乱が起こらないだろう。

「ここは
少し時間を使って考えたほうがいいかな」

そう考えながら
自分なりに計画を組み直す。


昼前には
部下から相談が入る。

「この仕事なんですけど、イレギュラーが発生してしまってどう進めたらいいですか?」

話を聞いて
一緒に考える。

そのあと
別の部下からも相談が来る。


「さっきの件、いつ時間が取れるかな。
上司にも上手く伝えないといけないしな……」

そんなことを考えているうちに
自分の仕事がどんどん後ろにずれていく。


午後になって
上司からまた声をかけられる。

「朝の件
どうなってる?」

「今まとめています」

そう答えながら
頭の中では

「こっちは部下のフォローもあるし
自分の仕事も終わってない」

と思っている。


それでも
なんとか残業して一日を終える。


帰宅して
スマホを見る。

友人から
キャンプの写真が送られてきている。


「そういえば
最近キャンプ行ってないな」


昔は
一人でキャンプに行ったり
釣りをしたりしていた。


好きな時間だった。

誰かに合わせる必要もなく
自分の好きなように過ごせた。


でも
最近は行っていない。


「まあ
今は忙しいからな」


そう思って
スマホを閉じる。


翌朝。


いつものように
急いで支度をして
家を出る。


会社に着いて
ふと足元を見る。


「あれ?」


履いている靴下の色が
左右で違う。


一瞬
意味が分からない。


「……なんで?」


自分でも
こんな間違いをするとは思わなかった。


そして
ふと気づく。


「朝から別のこと考えてたんだな」


そういえば最近
部屋も片付けていない。


休日も気づけば
仕事のことを考えている。


キャンプにも釣りにも行っていない。

「……なんか
おかしいな」

本当は こんなことを思っている


「別に
仕事が嫌なわけじゃない」

「自分がやったほうが
うまくいくこともある」

「みんなが動きやすくなるなら
調整するのも仕事だ」

「管理する立場なんだから
これくらいはやらないと」

「部下が困っていたら
放っておけない」

「上司と部下の間に入るのも
自分の役割だ」


そう思って
これまでやってきた。


だから
自分が無理をしているなんて
あまり考えたことはない。


ただ最近

自分の時間が
少しずつ減っている。


好きだったことを
しなくなった。

「前は
もう少し自分の時間があったよな」


そう思う。


でも

「今は忙しいから」

と振り切りまた仕事に戻る。


そんなふうに
自分のことを後回しにしているうちに

いつの間にか
人のことを考える時間ばかりが
増えていた。


今回出てきたカードは――


ⅩⅣ 節制


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節制は
「バランスを取りましょう」
というだけのカードではありません。

人と人の間に立って
周りを調整することが
自分の役割になっている人。

その役割を続ける中で
いつの間にか
自分の「好き」や
自分の時間まで
後回しになっていないでしょうか。


この先では

・なぜ
調整役の人ほど
自分のことを後回しにしやすいのか。

・「別に無理しているつもりはない」

と思っている人が
どんなところですり減っていくのか。

そして

・周りを整えるために使ってきた力を
自分の生活にも
少し向けていくには
どうしたらいいのか。


節制のカードから
今回のモヤモヤを
もう少し深く眺めていきます。


最後には

「自分は何が好きだったっけ?」

を思い出すための
小さな一歩も。


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