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のぞくと見える別の世界(読書感想文)

 こちらも気になっていたzine。12月ということもあり、今年気になっていたものに自分から会いにいくぞ、とやっとネットで購入した。

 以前娘から「世の中の辛さを知っている人生と知らない人生、どちらが良いか」という質問をされて「知っていたい」と即答した。若い頃から自分という与えられた姿や形、立場を超えていろいろな考え方や感じ方に触れたいと思っていた。きっとその時は好奇心が中心だったのだろうけど、年を重ねるにつれて目の前のことだけで人生が構成されているわけではない、という現実がどんどん重みを増してきた。ずっと同じ自分ではいられないのだ。

 家庭でぬくぬくと過ごした数年間を経て学校という最初の社会に出れば、人間関係の複雑さに驚き、仕事をし始めたら女性としての社会で期待される役割にぶつかった。結婚したら背負うものの大きさと社会との繋がり、経済的なバランス。子どもの大病、子どもの学校生活、進路。大好きな義両親を天国に見送り、自分自身は治療法のわからない病気にかかる。そんな50年、心身ともに壊れそうになった時、どれだけの人に助けられたか知れない。

 「自分には関係ない」では済まされない現実は、生きている限りある。目を逸らす生き方もあるのだろうが、私はやはり知りたい。知っていたい。このzineには「小さな引き出し」と表現されているそれをたくさん持っていることで、誰かの心を受け止めることができるかも知れない。私が受け止めてもらったように。

 6名の方が、自分に気づきを与えた本を持ち寄って語る読書会の様子が見える読み応えたっぷりのzine。それぞれの方が紹介される本も魅力的だったし、皆さんの語りにじっくり考えさせられた。
誰もがこんな風にフランクに自分が気づいたことを話す場があるといいな。私もこんな読書会に参加してみたい。
多くの方に読んでほしい一冊。

*kazenone bookさんのオンライン書店にあります⬇︎


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