BMSGトレーニーの「Hawkeye」がとにかくかっこいいので語らせて欲しい
新時代の到来をバチバチ感じさせるHawkeyeについて
D.U.N.K. Showcase 2026、3日目の配信が終わっちゃう……!
このオープニングアクトで初めて披露されたBMSG traineeのオリジナル曲「Hawkeye」が素晴らしすぎて、Xだと書ききれない思いの丈を、冷めないうちにnoteに書き留めておきたいと思います。
トレーニーが作曲に携わる新時代
「Hawkeye」はこのD.u.n.k. Showcaseのオープニングアクトで初披露され、その数日後のトレーニーショーケース2日間でもパフォーマンスされたオリジナル曲。主に4thと呼ばれるKEI、RAIKI、TAICHI、YUTA、KANTAがボーカルを入れ、トレーニー全員のダンスパフォーマンス曲として披露されています。
まず「Hawkeye」を聴いていて胸がいっぱいになるポイントは、YUTAくんがSUNNYさんと共作で楽曲を作り上げていて、それが強い「リアルタイム性」を持っている点です。彼が(もしかしたらYUTAくんだけでなく彼らが)リスナーとして好きな音楽を、真正面から提示している感覚。
元々は2021年頃にあらわれたヒップホップのサブジャンルで、昨年あたりから、CORTIS、RIIZE、ENHYPENなどが取り入れていて、K-POPシーンでょっとしたトレンドになっていた「レイジ(Rage)」。そのうち日本のボーイズグループでもこれをやる人が出てくるんだろうなと思っていたら、まさかYUTAくんがこのタイミングで出してくるとは思わず、初めて聴いた時は本当にびっくりしました。
もちろん、ポップスの外側のカルチャーで生まれた音楽をポップスが拝借することや、それで流行り廃りを生み出すことへの批判的な視点があるのはわかります。一方で、ポップスとは「時代性を映す鏡」であると思うので、私はこうしたアプローチを好意的に捉えています。
何より、YUTAくんをはじめとする10代のメンバーたちが「かっこいい」と思ったことがきちんと反映された音楽をやっている。その事実にオタクとしては胸がいっぱいになってしまいます。
また、BMSGのボーイズグループは比較的ヒップホップ色の強い曲が多くても、現行の海外HIPHOPへの直接的なキャッチアップはしない印象もどこかにありました。その意味でも、今回のビートには「本当に新時代が来たな」というワクワク感があります。
YUTA推しがリピートする手が止まらないシーン
「俺がシーンをチェンジ 2年越し果たすリベンジ」
そう歌うYUTAくんが、そのあとセンターでエグいダンスをしながらターンする瞬間。ここがYUTA推し的にはドーパミンどばどばタイムです。
先日のトレーニーショーケースでも思いましたが、YUTAくんのパフォーマンスには、時折「修羅」と呼びたくなるような鋭さと、「5歳児」のような無邪気さが同居しています。自分が手がけたビートで踊る時の彼は、まさにその両方の顔を見せていました。「シーンをチェンジ」って、言ってみれば使い古された言葉かもしれません。けれど、それを敢えて堂々と宣言するほどに彼の中に熱い気持ちがあるのだろうし、修羅と5歳児を同居させたYUTAくんには、それを本当に成就させてしまうかもしれない説得力があります。
予言の自己成就
この曲は、聴けば聴くほどトレーニー、特に歌っている4thの子たちの「所信表明」として聞こえてくるので胸が熱くなります。
断片的に聞こえてくる「鳴り止まん歓声」「Scream my name」という歌詞。考えてみれば、曲を作っている時点ではD.U.N.K.どころかトレーニーショーケースすら開催されていません。トレーニーとしてメインで立ったステージの経験が数えるほどしかなかった彼らが、未来の巨大な歓声を確信してこの歌詞を綴っていることに、ただならぬ熱量を感じてしまうのです。「絶対に自分たちは人を熱狂させる存在になる」という未来に、一切の迷いがない。
その迷いのなさは、RAIKIくんのパートの「きっと夢中になる ’cause I'll show you my dream」というフレーズにも表れています。けれど、そんなに強気で迷いがないのに、TAICHIくんのパートでは「きっと思うよりHard」と未来を見通す。そのうえでに「I’m OK, I like it」と言葉を繋ぐのです。
これからの彼らに待ち受けているであろう、決して平坦ではない困難な道。ただでさえ多くのボーイズグループがひしめく戦国時代で、オーディション番組の反響をダイレクトに受け継いでデビューできるわけではないこれからのグループには、相応の険しさが待っているのだろうと素人目にも思ってしまいます。めちゃくちゃ強気でありながら、同時にどこか冷静。TAICHIくんのクリアな歌声が、その冷静さに不思議な説得力を持たせるのです。でも、どんなにハードな道でも「I’m OK」と言ってのける彼らが頼もしすぎて最高です。
以前、SKY-HIさんがBE:FIRSTの凄さを「めちゃくちゃ険しい山道を、まるで遊園地のように楽しく進んでいく」と表現していました。私はビーファのそういうマインドが非常に好きなのですが、4th、ひいては今のトレーニーたちも、そんな風に「地獄のような道のりをわいわい登っていくコース」を歩むのかもしれない。BMSGらしさを、こういう泥臭くも楽しげな姿勢に感じてしまいます。
フレッシュな衝動を陰鬱なビートで駆け上がる
ラスト、ステージ後方から前方にトレーニーたちが一斉に走り出していく光景。あの瞬間のエネルギーがほとばしる感じは、何度見ても胸が熱くなってしまいます。
BMSGトレーニーは長らくメインメンバーだったRUI、TAIKI、KANONデビューし、さらにTHE LAST PIECEで新しいメンバーが加わり、研修生組織として厚みも増したと同時に新しい形になりました。その新形態としての存在感が試されたのも、D.U.N.K. Showcaseだったと思います。それをHawkeyeという最高の形で、彼らの姿を示してくれたことがとても素晴らしい。
個人的な話をすると、BMSGを好きになる前からも色々なアイドルを見てきて、「研修生組織が未来に向かって走り出す」といった趣旨のステージをたくさん目にしてきました。そこで夢見ていた未来を、長くオタクをしている中で何度も目撃し、そこには悲しいことも嬉しいこともたくさんありました。
けれど、何度経験しても、やっぱり「歴史」ってこういう瞬間、この熱量の中で紡がれるんだなと改めて思い知らされます。彼らが踏み出す一歩の先が、果たして明るいか暗いかは誰にもわかりません。けれど、その踏み出す一歩、その瞬間自体がとにかく尊いのです。
そして、これほどフレッシュな初期衝動のシーンなのに、鳴っている音楽がわかりやすくキラキラしているわけでもなく、ダウナーなのが本当に新時代だと感じます。陰鬱なトラップのビートに狂おしく攻撃的なシンセが乗っていて、それでいてエモーショナル。
彼らがこれからどんな景色を見せてくれるのか、この「Hawkeye」という一曲で、未来が楽しみで仕方がなくなりました。
