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ロング・ツーリングライダーと情報通信技術について②

前回は、ロング・ツーリング中に公衆電話から自宅の電話を〈遠隔制御〉して〈伝言〉を聞く・・といった、平成レトロの体験を披露した。時差は有りながらも〈1対多〉が繋がれた瞬間が到来したのだ。

1990年代の半ばに、PHS(簡易携帯電話)というデジタル・ガジェットが
投入されリアルタイムの音声通話が可能になった。

(え?ポケベルは?)

契約しなかった。
ただし・・・仕事では持たされていた。

一方で、ルーズ・ソックスにお花の腕輪をした女子校生たちが、公衆電話のボタンをガシャガシャ叩いて〈何か便利に〉使っている様子は見えていた。

彼女たちの脳内にはエンコーダーがあり、伝えたい文章を数字にエンコードして相方の端末に表示させているのだろう・・程度。

画期的だった携帯電話

携帯電話の普及はツーリングライダーやその関係者に大きな安心をもたらした。

電話番号を親兄弟や親しい友人知人に知らせ、待ち受ければ良い。まだしばらく留守電の伝言確認も必要だったが、公衆電話を探す必要もない。PHSから電話を操作できた。

1996年。NTTパーソナルという会社と契約してPHSを買った。機種は〈パルディオ202S〉。シャープ製だ。音声通話のみながら、小型軽量で電池持ちが抜群に良かった。しかも簡易防水の端末だったのもツーリングには嬉しかった。

しかし移動中と通信圏の条件が厳しかった。バイクで走行しながらの通話など全く駄目だし、当時の〈海老名サービスエリア〉でも場所により圏外で通話ができないのだった。電話する為にSAの東側の端まで歩いて行くという、何の為の携帯電話か?という状況も発生した。

〈eメール〉の普及と通信手段の複合化

Windows95の登場はロング・ツーリング中の〈eメール〉への対応を意識させる事になった。eメールで一斉に同時通達が可能になり、

友人たちの殆どは「技術系」で急速に〈eメール〉でのコミュニケーションにシフトしつつあった。これには少々困った。自宅インターネット接続も〈モデム〉を使った時代だ。ツーリング先で自身宛のeメールを受信、または返信する必要性が出てきたのだ。

PHS+液晶ペンコム(Zaurus)でeメール

この窮地?を救ったのが、シャープの液晶ペンコム(ザウルス)PI-6000だった。元々デジタル・ガジェットの好きな私はPI-6000のユーザーだった。
この時代のニッポンはこの分野で最先端だった。いまカタログを見ると69,000円。なかなかお高い。

私はPI-6000を購入。

このモノクロZAURUS(PI-6000)は実にスグレモノだった。私は〈お仕事ツール〉として使い倒していたが、北海道ツーリングの準備中、オプションのモデムを買えばPHSでeメールの送信が可能っぽい事に気がついた。

ファックスが前に来るのがこの時代っぽい

確証は無く購入した。自宅でPHSのイヤホン・マイク端子とモデムをケーブルで繋ぎ〈みなし音声〉でのeメールの送受信を試みた。

(送れた!)

北海道ツーリングで初のeメール送信

 1997年夏の北海道ツーリングではこのセットを持参した。
路肩にオートバイ止めて、専用モデム(CF-FM5)を接続したZAURUS(PI-6000)とPHS(パルディオ202S)を接続。タンクバッグの上に置いて、友人のeメールを読んで返信も行った。ツーリング中の本格的?なモバイル通信はこれが初めてだったと思う。

ZEPHYR1100のタンクの上。ゴチャゴチャしたモバイル機器。

この瞬間〈通話よりテキスト〉の時代が到来する香りがほんのりとした。記念にシャッターを切った。あれから約30年経過したが・・・それは次回にしたい。

この〈1997年夏の北海道ツーリング〉と〈ZAURUS(PI-6000)〉には、ちょっと残念な〈オチ〉があります。

7月18日の夕方。ナウマン公園キャンプ場に幕営。膝で這ってテントの中に入った瞬間、膝が何を踏み「パキ」と音。見るとZAURUS(PI-6000)の液晶が割れているのが見えたのでした。

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