見出し画像

「凝り固まった頭」をストレッチした話

なんだか最近、頭が固くなってるなあって感じることが多くて。
朝晩の空気がすっかり入れ替わって、過ごしやすい季節になったのは嬉しいんですけど、私の頭の中はまだ夏の湿気が残ってるみたいに、どうもすっきりしない。
新しい機能のUIを考えても、ユーザー行動ログのデータとにらめっこしても、月並みなことしか思い浮かばないんです。
そういう時って、PCに向かってコードを書いていても全然楽しくないんですよね。
ただタスクをこなしてるだけ、みたいな。

気分転換したくて、先日、少し肌寒くなってきた夜の帰り道に、いつもの駅で降りずに一つ先まで歩いて、普段は行かない本屋にふらっと寄ってみたんです。

特に目的もなくビジネス書の棚を眺めていたら、やけにストレートなタイトルの本が目に入って。
その名も『アイデアのヒント』。
こういうタイトルの本って、正直なところ当たり外れが大きいというか、精神論だけで終わっちゃうことも少なくないじゃないですか。
だから、あまり期待せずにパラパラとめくってみたんです。

でも、読んでいくうちに、いくつか「あ、これか」って思う部分があって。
たとえば、「アイデアは既存の要素の新しい組み合わせだ」っていう、あの有名な話。
これもいろんな本で言われてることだけど、この本の説明は妙にスッと入ってきたんです。
全然関係ないと思っていたデータセット同士を紐づけてみたら、急に面白いインサイトが見えてくる瞬間。
Pythonで書いたスクリプトが回り始めたときみたいな、あの感覚にすごく似てるなって。
普段の仕事で体験してるはずなのに、いつの間にか「新しいものをゼロから生み出さなきゃ」って、勝手に自分を追い詰めてたのかもしれない。

あと、心構えの話も結構響いたかな。「アイデアは必ず存在する」って信じることが大事、みたいなくだり。
これって、バグがどうしても見つからない時のデバッグ作業にそっくりだなって思ったんです。
絶対にどこかにあるはずだって信じて探し続けるから、最後には見つかる。
アイデアもそれと同じで、「どうせ良い案なんて出ない」って思ってたら、見えるものも見えなくなっちゃうんだろうな、と。

もちろん、全部が全部「その通り!」ってわけでもなくて。「ビジネスは楽しくなくちゃ意味がない、楽しもう!」なんて言われても、いやいや、リリース直前の火事場みたいな状況でそんな余裕ないですよ、って思わず心の中でツッコミを入れたりもしたんですけど。
でも、そういうちょっと現実離れしたくらいのポジティブさが、凝り固まった頭をほぐしてくれるのかもしれないですね。

この本を読んでから、劇的に何かが変わったわけじゃない。
でも、この前の週末、お気に入りのカフェで手帳を開いたとき、いつもならすぐ仕事のタスクを書き出すのに、ふと窓の外の景色を眺めてみたり、部屋に帰ってからは、窓辺に置いているモンステラの鉢の向きをちょっとだけ変えてみたり。
そういう小さな「組み合わせ」や「視点の変更」を意識するようになった気がします。

結局のところ、すごいアイデアが天から降ってくる魔法なんてなくて、日々の生活の中でどれだけ物事を面白がれるか、視点を変える訓練ができているかってことなのかな。
答えをくれる本じゃないけど、凝り固まった思考のストレッチにはなりました。
おかげで、止まってたタスクの新しい切り口が、ほんの少しだけ見えてきたような気がします。


いいなと思ったら応援しよう!