ボリューム満点!仮面ライダーを知らずとも十分楽しい|石ノ森萬画館「常設展」「刃牙博ッッ!!」
【#365、約5,500文字、写真約115枚】
石ノ森萬画館(宮城県)に初めて行き、常設展や、「<萬画の国・いしのまき>石ノ森萬画館第100回ッッ!!特別企画展 刃牙博ッッ!!」を鑑賞しました。その感想・レビューを書きます。
▶︎ 結論
仙台駅から片道1時間以上かけても、訪れる価値が十分にありました!それは主に、1)石ノ森章太郎の作品に思い入れはなくとも、楽しく理解を深められる展示構成、2)企画展示室やカフェなども充実、3)ボリューム十分で2時間以上楽しめたことによります。異能力バトル、変身ヒーローのもとをつくり、世界に影響を与えた石ノ森章太郎に感心。漫画に興味が薄い人、宮城県在住・旅行者にもオススメです!
おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★★☆
混み具合:★★★★☆
展覧会名:「萬画の国・いしのまき」石ノ森萬画館第100回ッッ!!特別企画展 刃牙博ッッ!!
場所:石ノ森萬画館
会期:2026.7/18~9/27
休館日:毎週火曜日
開館時間:9時00分から17時00分まで
住所:宮城県石巻市中瀬2−7
アクセス:仙台駅から高速バスで約70分、石巻駅から徒歩約12分
入場料(一般):1,300円
事前予約:ー
所要時間:常設展示含め、約2時間半
撮影:原画以外すべて可能(デジカメ不可)
巡回:【東京】SHIBUYA TSUTAYA B1F→【福岡】CAITAC SQUARE GARDEN 2階→【大阪】大丸梅田店 7階→石ノ森萬画館
URL:こちら
▶︎ 訪問のきっかけ

岐阜県に1泊2日、一人で旅行に行きました。最初、Googleで「宮城県 / 美術館」で検索。そこで出てきたサイトの中を見て、メモしていました(その方法で、石ノ森萬画館は出てきませんでした)。
その後、Chat GPT、Gemini、Google AI Studioに、直近2、3年で私が訪問した展覧会情報をすべて与えた上で「私におすすめの宮城県の美術館5つ教えて」とそれぞれ指示を出しました。そして、石ノ森萬画館の存在を知りました。結果的に、AIのおかげで体験の幅を広げることができました!
▶︎ アクセス

私は、仙台駅周辺からバスで石ノ森萬画館へ向かいました。バスで移動しても、電車で移動しても、総移動時間や値段に大差はありません。







▶︎ 石ノ森章太郎って誰?

石ノ森章太郎は、1938年宮城県登米郡石森町(現・登米市中田町石森)生まれ。本名は、小野寺章太郎。デビュー当時は「石森章太郎」だったものの、読み間違い防止に加え、デビュー30周年記念として、1986年(48歳)に「ノ」を追加しました。

1954年(16歳)に『二級天使』で漫画家デビュー。手塚治虫から仕事のオファーがきて、1956年(18歳)で高校卒業後、上京してトキワ荘へ移住しました。1964年以降『サイボーグ009』『仮面ライダー』などを手がけ、日本で「変身ブーム」を生み出しました。1998年に死去(享年60歳)。

2008年、角川書店刊『石ノ森章太郎萬画大全集』が「1人の著者が描いたコミックの出版作品数が世界で最も多い」として、ギネス世界記録に認定されました(全500冊、770作品、総ページ数12万8,000)。



トキワ荘に住んでいた有名人といえば手塚治虫。私は去年、『ぼくのマンガ人生』(手塚治虫、1997年)を読んで、『火の鳥』を全巻買いました。
また『はじめて学ぶ生命倫理:「いのち」は誰が決めるのか』(小林亜津子、2011年)を読んで、『ブラックジャック』も全巻買いました。
萬画館で、石ノ森章太郎が描いた作品を見て「手塚治虫と絵が同じやん」と思いました。「当時には当時の<よし>とした絵面があったんやなぁ」と今更ながら知りました。
▼ トキワ荘に住んでいた藤子・F・不二雄のミュージアム
▶︎ 石ノ森萬画館って何?

石ノ森萬画館(以下、萬画館)は、石ノ森章太郎の作品世界を楽しめる日本最大級のマンガミュージアム(2001年開館)。外観は「宇宙船」をイメージしてつくられたそうです。

1階:チケット売り場、グッズショップ、映像ホールなど
2階:常設展示室、企画展示室
3階:図書ライブラリー、展望喫茶
2026年3月、2カ月の休館をへて、2階常設展示室がリニューアルオープンしたそうです!(ラッキー)













私は大雨の日曜日、ほぼ朝一番に入館。当初はお客さんが少なかったものの、徐々に増加し、お客さんが滞留して見づらいコーナーもできるほどでした。晴れだったら、かなり混雑していたと思います。25年間もオープンして、この人気はすごい。
また、都心から離れた石巻にある萬画館にも、中国人の方がある程度いたため、海外での仮面ライダー人気を実感しました。





日本には萬画館の他にも、大きな漫画に関する美術館があります。
宝塚市立手塚治虫記念館(1994年)
横手市増田まんが美術館(1995年)
石ノ森章太郎ふるさと記念館(2000年)※萬画館から車で約45分
京都国際マンガミュージアム(2006年)
豊島区立トキワ荘マンガミュージアム(2020年)
以前に秋田県に行った際、増田まんが美術館の立地が辺鄙だったため、私は訪問を諦めました。当時は「生まれ故郷に美術館をつくるのはリスクあるなぁ」と思いました。
しかし、萬画館もアクセスが大変だったにもかかわらず、館内には人が多くてびっくり。良質なコンテンツや運営があれば、不利な立地条件でも人を呼べるようです。




スタートは『幽霊船』


▶︎ 常設展示室 感想
2階には、常設展示室と企画展示室があります。常設展示室は、建物の周りをぐるっと囲むように石ノ森章太郎の代表作が紹介されています。なお、高精細で記録できるデジカメでの撮影は禁止(ケータイはOK)。
✔️ 章太郎ワールドプロローグ

冒頭に設置された中央のテレビでは、過去の仮面ライダーの変身シーンが絶え間なく流れており、多くの人はそれに見入っていました。
私は子どもの頃、ウルトラマンは好きだった一方、仮面ライダーには興味がありませんでした。映像中の変身シーンでは、ベルトを操作する際に「カシャ!カシャ!」と鳴らすのが小気味よかったっため、私もずっと見てしまいました。
平成ライダーの中で、唯一『仮面ライダーフォーゼ』だけ半分くらい視聴しました。偶然、第1話を見た時、福士蒼汰の演技が上手かったこと、能天気なひたすら楽しいノリが気に入ったためです。
▼ 「宇宙キター!」など底抜けに明るい『仮面ライダーフォーゼ』
✔️ サイボーグ009の世界

『009』には、透視、怪力、空を飛ぶ、マッハで走る、火を吹くなどの能力をもったキャラクターたちが、それぞれの能力を組み合わせて敵と角逐します。「『009』は、現代の漫画でもよく見る方程式をつくった偉大な作品やなぁ」と思いました。


✔️ 仮面ライダーの世界

2026年3月、萬画館はリニューアル。「仮面ライダーの世界」は、展示スペースが広くなったそうです。中国人の方たちは、このコーナーで最もうれしそうにしていました。




ここ最近の仮面ライダーのテーマは「夢」「お菓子」「錬金術」「狐」「悪魔」など。企業人の私にとって、1年ごとに新鮮なネタをつくり続ける制作側の苦労をヒシヒシと感じました(苦笑。





✔️ 秘密戦隊ゴレンジャーの世界

2026年3月のリニューアルで、萬画館に「秘密戦隊ゴレンジャーの世界」エリアが新登場したらしいです!

ゴレンジャーが1975年に生み出されたきっかけは、カラーテレビの普及。生活様式の変化とともに、正義も味方に「色」がつきました。

1971年に『仮面ライダー』が始まって今まで約55年間、今だに仮面ライダーや戦隊モノは見る人に夢を与え、愛され続けているのは素直にすごいです。また、世代が変わっても、子どもや大人に共通して愛される伝統をつくりました。そしてその方程式は、世界にも影響を与えたと思います。
現在、私の子どもは毎週プリキュアを見ています。しかし、子どもの性別が違っていれば、毎週仮面ライダーなどを見ることで「萬画館で違う感想を抱いていた自分がいたかもしれへんなぁ」と思いました。
✔️ 人造人間キカイダーの世界

『人造人間キカイダー』は、悪の組織に改造されたロボット(人造人間)が、人間の心をもって悪と戦うストーリーです。
『009』は人間からロボットへ。一方で『キカイダー』はロボットから人間へ。その根底には「人間とは何か?」というテーマを感じました。そして、そのメッセージ性は手塚治虫とも共通していると思いました。

『キカイダー』展示の後ろには、石ノ森章太郎が手がけた原画が並んでいました(撮影不可)。
✔️ さるとびエッちゃんの世界

『さるとびエッちゃん』とは、忍者の超能力をもった女の子の日常ドタバタコメディ。今までの石ノ森章太郎作品とは打って変わって、だいぶ緩い内容でした。
✔️ HOTELの世界

『HOTEL』は、超能力もロボットも登場しない、ホテルマンの仕事を描いた漫画です。1994年、 高嶋政伸を主演としてドラマ化されました。



✔️ シージェッター海斗の世界

石ノ森章太郎が亡くなる(1998年)前に描き残した「鉄魔神シャドル」のラフスケッチをもとに、早瀬マサトが石巻のオリジナルヒーローとしてつくった作品。2013年には、15分の実写映像も制作されました。
▶︎ 企画展示室 「<萬画の国・いしのまき>石ノ森萬画館第100回ッッ!!特別企画展 刃牙博ッッ!!」感想

私は、漫画『刃牙』シリーズを1ページも読んだことがないので、企画展はサラッと通り過ぎました。刃牙が好きな人は、常設展示室以上にキャッキャと楽しんでいました。


















入場券を買わないと、刃牙グッズは購入不可ッ!
▶︎ その他
✔️ 図書ライブラリーなど

3階には、約6,000冊の図書ライブラリーなどがあります。




▼ 東日本大震災の復興にも尽力したやなせたかし
✔️ 展望喫茶 BLUE ZONE

3階にはカフェも併設。私はランチを食べる時間はなかったため、パフェを注文。当日は大雨でしたが、晴れていれば、気持ちのいい景色が見られると思います。

✔️ 3.11東日本大震災

萬画館は、2011年3月11日に発生した東日本大震災により被災。約1年半の休館をへて、リオープンしました。

当時の被害は、1階部分浸水し、電気・空気機械設備などが水没。人や原画などに被害はなかったそうです。


▶︎ まとめ

いかがだったでしょうか?仙台から遠かったものの、気づけば2時間半も滞在し、充実した時間を過ごせました。石ノ森章太郎の作品に全く詳しくなかった私でも、わかりやすい展示構成と十分なボリュームによって楽しく鑑賞できました。漫画などに興味が薄い人や、宮城に住んでいる人、旅行者にとってもオススメのミュージアムです!
▶︎ おまけ(石巻マンガロード)

石巻駅から萬画館までの道程には、キャラクターの像が多く設置されており「マンガロード」と呼ばれています。2001年に萬画館が設立されたと同時に、整備されました。当初は5体しかなかったものの、現在は約30体にまで拡大しています。






















▶︎ 次回予告
次回は『映画名探偵プリキュア!不思議な庭と2人の秘密』の感想を投稿する予定です。
▶︎ あなたにオススメ3選
1)漫画家・士郎正宗の展覧会
2)宮城県美術館の感想
3)noteの全リンク集(365件)
いいなと思ったら応援しよう!
Thank you for your support!