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大学教員の研究室には、思った以上に学生がやってくる。

大学教員になって、意外だったことがあります。

学生が、思った以上に研究室にやってきます。

私は学生時代、先生の研究室に行くことがほとんどありませんでした。

授業を受けて、終わったら帰る。

わざわざ先生の研究室を訪ねて話をする、という発想自体があまりなかったんですよね。

なので大学教員になったときも、研究室に学生が頻繁に来るとは思っていませんでした。

でも、実際は違いました。

昼休みになると、学生がやってくる

私の場合、学生が研究室に来るのは週に2回くらい。

昼休みが多いです。

研究室のドアには一部ガラスが入っていて、廊下から中が見えるようになっています。

私は大きめのディスプレーを置いているので、仕事をしていると直接廊下は見えません。

コンコン。

ノックが聞こえる。

私がドアの方を見る。

学生と目が合う。

すると入ってくる。

だいたい、そんな感じです。

多い日は学生同士がバッティングすることもあります。

着任する前には、まったく想像していなかった光景です。

しかも、授業の質問だけではない

学生が研究室に来ると聞くと、

「授業で分からなかったところを質問しに来る」

というイメージがあるかもしれません。

もちろん、そういうこともあります。

でも実際には、普通の雑談もかなり多いです。

アルバイトの話を聞いたり、学校生活の話をしたり。

そのついでに私から、

「授業、難しすぎない?」

と聞いてみることもあります。

授業中にはなかなか聞けない学生の感覚が分かるので、こういう雑談は意外と参考になります。

「最近、授業に来てないけど、どうした?」

以前、授業を休みがちなゼミ生がいました。

少し気になったので研究室に来てもらい、

「最近どうしたの?」

と聞いてみました。

何か深刻な理由があるのかと思ったら、

恋愛のことで頭がいっぱいになっているらしい。

なるほど。

そういうこともあるのか。

もちろん本人にとっては大事なことです。

ただ、大学教員になる前の私は、学生からそんな話まで聞くことになるとは思っていませんでした。

大学の先生というと、

授業をする人。

研究をする人。

そんなイメージでした。

実際には、それだけではないようです。

「どうしたらアルバイトに受かりますか?」

別の学生からは、

「アルバイトの面接に何回も落ちるんですけど、どうしたらいいですか?」

と相談されたこともあります。

話を聞いてみると、その学生は部活動をしていて、さらに教職課程も履修していました。

授業、部活、教職。

どうしてもアルバイトに入れる曜日や時間が限られてしまいます。

そこで、

「どんなアルバイトを受けてるの?」

「面接ではシフトのことをどう伝えてる?」

と話を聞きながら、どうすれば採用されやすくなるのか一緒に考えました。

入れる曜日が限られているなら、逆に、

「この曜日なら確実に入れます」

「長期で続けられます」

といったことを、もう少し具体的に伝えてみたらどうだろう。

そんな話をした記憶があります。

アルバイト探しまで大学教員の仕事なのかと言われると、たぶん違います。

でも、学生が困っていて、

「先生に聞いてみよう」

と思って研究室に来てくれる。

それは、ちょっと嬉しいものです。

最初は、お菓子まで用意していた

学生が研究室に来てくれるのが嬉しくて、着任したばかりの頃は研究室にお菓子を用意していました。

学生が来たら、

「これ食べる?」

と渡しながら雑談する。

ちょっといい先生っぽい。

……と思っていたのですが。

しばらくすると分かってきました。

だいたい、来る学生は同じです。

ということで、お菓子制度はいつの間にか終了しました。

来てくれるのは嬉しい。でも、授業前はちょっと焦ることもある

学生が研究室に来てくれること自体は、今でも嬉しいです。

授業だけでは分からない学生のことを知ることもできます。

一方で、

「あと30分で次の授業なのに、まだ準備が終わっていない」

というタイミングで学生が来ることもあります。

そういうときは、

話を聞きながら、

頭の片隅では次の授業のことを考えています。

研究室に学生が来る。

着任前は、ほとんど想像していませんでした。

でも今では、これも大学教員の日常の一つです。

授業をするだけでは見えない学生の顔を知る場所。

研究室には、そんな役割もあるのかもしれません。


研究室そのものについては、こちらの記事にも書いています。

会社員から大学教員になって気づいたことや、授業・学生・研究室での日常を「なりたて目線」で書いています。
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