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AIのポン出しは、ここまでしか作れない。先週Claudeと作った2つを見失った話

正直に言うと、先週作ったものを2つ、どこに置いたか分からなくなった。

ひとつは、ブラウザで遊ぶ街づくりのゲーム。もうひとつは、本にスマホをかざすと、読めない漢字に読みと意味を返してくれるやつ。どっちも「作った」ことは覚えている。でも、どのフォルダの、どの会話の中で作ったのかが消えた。

この記事は、その2つを探しながら考えた、AIでものを作ることの話です。すごいものを作っている人はたくさんいる。でも、ポン出しでそこまで行けるかというと、僕はそうは思っていない。


2つとも、見失った

ゲームの方は、名前もまだない。シムシティみたいなやつ、と呼んでいる。作ったけど、そのまま放置しちゃっている。街を起こして、建物を建てて、経済を回す。そんなゲーム。

シムシティみたいなやつ。

漢字の方は「朱筆(しゅひつ)」と呼んでいる。Claudeがつけた名前で、正直、僕はまだ腹落ちしていない。8月26日に、Claudeとの会話の中で作った。v1からv2まで、その日のうちに。

で、両方とも先週の話なのに、今週になって「あれ、どこだっけ」となった。ゲームは、パソコンの中のサンドボックス的な場所に転がっていた。朱筆は、Claudeの会話の中に置いたままで、手元にコードが無かった。

バカみたいだけど、色々と作っていると、もうどこにあるのか見失うことはよくある。わかる人いると思う。作った勢いで満足して、置き場所を決めていない。

僕は、サイトやWebアプリを実験として作って、使えそうなものを仕事に回している。naru.blog は、その実験の置き場だ。ただ、実験の数が増えると、こういうことが起きる。作る速さに、片づける速さが追いつかない。

最初は、Claudeの新しいモデル「Fable 5.1(フェイブル)」で2つとも作り直して、先週のものと比べてみるつもりだった。でも探しているうちに気が変わった。比べるより、どっちも育てた方がいい。

朱筆は、漢字の話じゃない

本を読んでいて、読めない語が出てくる。辞書を引くと読書が止まる。飛ばすと気持ち悪い。

朱筆が解こうとしたのは、漢字ではなくて「中断」の方だった。

だから、ページ全部の漢字にルビを振るアプリにはしなかった。拾うのは、本の中に答えが書かれていない語だけ。読みと、短い意味。読書に戻れる長さで返す。

自分で言うのもなんだけど、ここは結構いい線だと思っている。読みたいのに詰まる人には、たぶん効く。

サクッと作ってこれだったので、結構すごいと思った。

iPhoneでできるじゃん

ここからが失敗談。

世の中に似たものがあるか調べた。読みを返すアプリはいくつもあった。でも本命は別にいた。

iOS 26の「ビジュアルインテリジェンス」。カメラを本にかざして、そのままChatGPTに聞ける。僕のiPhone 17でも、側面のボタンを長押しすればいい。

思いつきで作ったものは、OSの標準機能でだいたい足りる。そういうことだった。

これ、結構くる。作る前に調べろ、という話ではある。でも僕は、作ってから気づくことの方が多い。作らないと、何を調べればいいかも分からなかったから。

それに、8月に作ったときのメモにこう書いてあった。「スマホを持ち替える動作が面倒すぎて、使わない可能性がある。それを確かめるのが第一段階の目的」。この問いに、まだ答えが出ていない。標準機能で足りるかどうかも、同じ問いの中にある。だから朱筆は、まだ置いておく。

ポン出しでは、ここまで

なんかコラージュサイトみたいになった笑

作り直そうと思ったのは、AIなら一発で出るだろう、と思ったからだ。実際、出る。

これは先週末に、GPTにポンと出してもらった、架空の町のサイト。「水縹町(みはなだまち)」。実在しない。コードも画像も、一回のやり取りで出てきた。山から海へ流れる川をたどる、一枚ものの町のポータルで、3Dの島の上に藍染めの布がかかっている。

いま、GPTとClaudeを両方使っている。GPTで見た目と素材をポンと出して、本ちゃんで作るときは、そこからClaude Codeで直して、公開まで持っていく。そういう流れを試している。GPTで、背景が本当に透明なPNGが作れるようになったのが大きい。あの布も、籠も、自転車も、そうやって出した。

で、正直な感想を言うと、ポン出しでも、ここまでは出る。

そして、ポン出しでは、ここまでしか出ない。

見た目はきれい。でも、この町には人がいない。仕事で使うなら、取材した風景と言葉と数字に、全部入れ替えないといけない。フィクションのままでは、誰の役にも立たない。

言い換えると、AIが一発で出せるのは「それっぽい完成形」までだ。誰かの仕事になるかどうかは、その先で決まる。ここを勘違いすると、きれいなものが手元に溜まるだけで、何も動かない。

すごいものを作っている人は、たくさんいる。あの人たちがポンと出しているように見えるのは、直している時間が外から見えないからじゃないかな、と思っている。

保存庫を、2つのAIに渡している

直す回数を減らすために、僕がやっているのが「保存庫」だ。

自分の経歴、価値観、判断の癖、それぞれのプロジェクトの記憶を、ひとつの場所にまとめてある。それをClaudeにもGPTにも読ませてから、作りだす。ナレッジや癖の整理そのものも、AIにやってもらっている。

これはまだ、試している段階。GPTとClaudeの分け方も、事例と言えるほど固まっていない。だから今日は、うまくいった話としては書かない。うまくいったら、そのとき別に書く。

渡す中身も、きれいに整えているわけじゃない。3年分の会話ログと、途中で投げたメモと、決めたことと、やめたことが混ざっている。整えるのはAIの仕事にしている。僕は放り込むだけ。

ただ、渡す前と後で、AIが最初に出してくるものの「僕っぽさ」は違う。ポン出しの精度を上げるより、直す回数を減らす方が、僕には合っている。

見失ったものを、育てる

作り替えるのはやめた。ゲームも朱筆も、育てる。

朱筆は、まず自分が読書中に本当に使うかを確かめる。iPhoneの標準機能と並べてみる。ゲームは、経済と難易度を作り直す。

置き場所は決めた。実験用のフォルダをひとつ。今度は見失わないと思う。たぶん。

作り替えて比べる、というのは、たぶん新しいモデルが出るたびにやりたくなる。でもそれをやると、毎回ゼロからのポン出しになる。それだと、ここまでしか出ない、をまた確かめるだけになる。

作ったものを見失うくらい作っている、というのは、そんなに悪い状態じゃないんじゃないかな、と思っている。

保存庫の作り方そのものは、先日出した有料記事に、キットごと置いてある。今回の話の「直す回数を減らす側」の実物は、そっちにある。

AIの居場所を作ってあげる。答えるAIから、覚えるAIへ。【キット付き】


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