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【人間関係 夫婦関係 組織論】 可愛げがある人は、なぜ許されるのか

どこの職場でも、こういう人がいると思う。
ミスをしても、そんなに怒られない。
失敗しても、だれかに庇ってもらえる。
仕事がそこそこでも、なぜか可愛がられる。

逆に、こういう人もいると思う。
真面目で優秀なのに、それほど評価されない。
正論を言い続けているのに、取り上げられない。

この差はいったい何なのか。
能力だけでは説明できない。

可愛げがあるかどうか、
ではないかと思う。

能力が高いことを鼻にかければ嫌われる。
正論を言い続けると、正しくても浮く。
完璧すぎると、周りが近寄りにくくなる。

優秀さだけでは、孤立の原因になる。
可愛げがあると、能力の高低とは関係なく、
人を引き寄せられる。

ミスの場面では、可愛げの効果が最もよく出る

可愛げがある人のミスは
「またやっちゃいましたねぇ」になる。

可愛げがない人のミスは
「ダメなやつだ」になる。

同じ失敗でも、解釈が違ってくる。

正論を言い続けて浮いてしまう人は、
小さなミスで一気に追い詰められてしまうかも
しれない。
可愛げがある人は、日頃からその貯金を積んでいる
ともいえる。
だから失敗しても、引き出せる残高があって
許されてしまう。

これは効果の話。

では、可愛げの本質とはなんだろうか?

可愛げとは何か

可愛げとは
「相手の利他性を引き出す、人間的な隙」
といえそうな気がする。

完璧にしないというか、
ダメなところを見せるというか。
相手に、隙を与えて、
助けたい、関わりたいと思わせる。

言い換えれば、
「自分を相手より少し下に置く能力」
ともいえるかもしれない。

最近のよく使われる言葉だと、
「あざとさ」
が当てはまるのかもしれない。

鼻にかける人は自分を上に置く。
隙が無い。
相手は居心地が悪い。

見かけが美人であったりかわいいとしても、
「可愛さ」がないと、隙が無く、
相手は居心地が悪いだろう。

可愛げがある人は相手に、隙を与える。
相手は安心できる。
この差が、好かれるかどうかを分ける。

そして、
その隙が日頃から積み重なることで、
いざというときに
引き出せる感情的な貯金の役割を果たす。

可愛げは必ずしも天性のものではない。
日ごろから、意識的に使える技術だとも思う。

下手に出る、
素直に反応する、
頼る姿勢を見せる。

ただし、計算が透けると嫌悪に転化する。
「あの人、実は計算高い」
という評価の反転は激しい。

うまい人は可愛げを習慣化していて、
もはや計算に見えない域まで持っていっている。

ここまでは、職場での話を前提にしてきた。

しかし、可愛げが効くのは職場だけではない。
むしろ、感情が評価軸の中心になる場所では、
もっと強力に働く。

一方が許しているとは限らない

夫婦や家族、友人関係では、
可愛げはそのまま関係の通貨として働く。

夫婦を見ていると、
一方が許している側に見えることがある。

夫が不器用で、しっかりした妻が受け止めている、
という夫婦はよくあり、
妻が夫を許していると 受け取られることは
多いのではなかろうか。

しかし、そんなに単純ではないと思う。

しっかりした妻は、
細かいことが気になりやすく、
実は不安な気持ちになることも多いかもしれない。

夫は、そういう妻の不安を
安定の提供という形で受け止めている
のかもしれない。
夫も妻を許しているのかもしれない。

表面的には非対称に見えて、
実は両方が相手の欠点を許し合っている。
形が違うだけで、
構造は対称的なのかもしれない。

甘えの構造

土居健郎
という精神科医が1971年に
「甘えの構造」という本を書いた。
50年以上も前の本でだが、
今も大学の棚に並ぶ古典だ。

甘えとは、
相手の好意に依存しようとする心理。
土居が言いたかったのは、
お互いが甘え合える関係が
健全だということだった。

可愛げとは、甘える力としても
整理できそうだ。

そして夫婦とは、
お互いの可愛げを
交換し合う関係なのかもしれない。

結局のところ

人に好かれ、助けられ、許される人には、
可愛げという共通点がある。

正しいことを言っているに、
何で認められないの?
と悩んでいる人は案外多いかもしれない。

また、あいつは、なんかずるい!と
思っていたりとか。

もしかしたら、少し、
目線を変えてみるのがいいのかも
しれない。

納得できないかもしれないけど、
「あざとい」ぐらいでうまくいくのではないか?

ちなみに私も、不器用でへまが多いけれど
家では、可愛げで、どうにか、
乗り切っていることがある。

妻には明らかにばれているが、
「まぁ、いいか」
で大目に見てもらっている。

それでも、許してもらえているということは、
妻も私にどこか甘えているところがあるということを
認識しているからではないか?

そう思うことにしている。

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