【学習用】衆院解散 神戸・共産辰巳氏と兵庫候補勢揃い (街頭演説2026.1.24神戸元町)
このブリーフィング資料は、2026年1月24日に元町で行われた日本共産党の街頭演説の内容を分析・要約したものである。演説は、辰巳孝太郎前衆議院議員を中心に、複数の候補者が登壇し、国会解散に伴う選挙戦に向けた党の主要な政策と主張を展開した。演説の核心は、高市首相率いる現政権の経済政策と安全保障政策に対する痛烈な批判であり、日本共産党をその唯一の対抗軸として位置づけることにあった。
主要な論点は以下の通りである:
経済政策と物価高騰への批判: 演説では、現在の物価高の最大の要因は「円安」であり、その円安は高市政権の緊縮財政路線と、財源なき軍事費拡大が引き起こしたと断定。これに対し、党は「消費税の一律5%への減税」を掲げ、その財源を大企業・富裕層への優遇税制の見直しによって確保する具体的な計画を提示した。
安全保障と憲法: 軍事費が5兆円から9兆円へと急増し、専守防衛を逸脱する先制攻撃能力の保有に進んでいる現状に強い警鐘を鳴らした。安保法制(戦争法)を「違憲」であると改めて強調し、権力者を縛るための憲法がないがしろにされているとして「立憲主義の回復」を訴えた。
他党への厳しい批判: 特に日本維新の会に対し、所属議員の45%が関与したとされる「脱法的な国保逃れ」問題を厳しく追及。これを個人の問題ではなく、党の体質そのものを表すものだと批判した。また、自民党が企業献金のために大企業優遇を改められないと指摘し、立憲民主党がかつて違憲と主張した安保法制を合憲と容認した姿勢も問題視した。
具体的な政策実績と実行力: 党の政策実現能力を示す事例として、野党協議を経てガソリン暫定税率を51年ぶりに廃止に導いた実績を強調。また、大阪万博工事における未払い問題について、国会で追及を重ねて政府の責任を認めさせ、超党派での救済法案提出につなげた活動を紹介し、具体的な問題解決能力をアピールした。
総じて、演説は「暮らし」と「平和」を二大テーマに据え、財源論に裏打ちされた経済政策、憲法9条を堅持する平和外交、そして不正を許さない政治姿勢を明確に打ち出し、選挙戦における日本共産党の独自性と存在意義を有権者に強く訴えかける内容となっている。
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1. 経済政策と物価高騰への批判
演説の中心的なテーマの一つは、国民生活を圧迫する物価高騰問題であり、その原因と対策について詳細な主張が展開された。
1.1. 物価高騰の原因分析
辰巳孝太郎氏は、物価高騰の最大の要因を「円安」であると指摘。高市首相が就任直後に「緊縮財政」を掲げた一方で、軍事費を5兆円から9兆円へと赤字国債を財源に増額させたことが、円への信頼を失墜させ円安を加速させたと分析した。
主張: 「高市氏が行動するごとに、発言するごとに物価は上がるようになっている」「今 の物価高 の 最大 の 要因 は 円安 です」
批判: 高市政権を勝たせれば、さらなる円安と物価高が加速すると警告した。
1.2. 消費税減税と財源
物価高対策の柱として、食料品だけでなく全ての品目を対象とした「消費税の一律5%への減税」を提案した。
具体的な財源:
大企業や富裕層への「行き過ぎた減税」を是正することで財源を確保すると一貫して主張。
大型公共事業や軍事費にメスを入れることでも財源確保は可能であるとした。
財源確保の実績: ガソリン暫定税率廃止法案の成立過程を成功例として挙げた。
与野党6党の実務者協議で、日本共産党が「安易に赤字国債に頼らない」恒久的な財源の必要性を主張。
最終的に、大企業優遇税制(租税特別措置)の見直しや、年間所得30億円以上の富裕層への課税見直しが修正案に盛り込まれ、全会一致で可決された。
結論: 「共産党が言ったらこれできるわけです」「実務者協議で共産党がいたからこれができる」と述べ、党の政策実現能力を強調した。
1.3. 賃金引き上げ
最低賃金の引き上げも重要な政策として掲げられた。
目標: 全国一律で最低賃金1,700円を目指す。
財源: 600兆円を超える大企業の内部留保の一部を活用し、10兆円の財源を確保する。
2. 防衛政策と憲法上の懸念
演説では、現政権下で進む防衛政策の転換と、それに伴う憲法上の問題点について深刻な懸念が表明された。
2.1. 軍事費の急増と政策転換
近年の軍事費の急増を具体的な数字を挙げて批判した。
予算規模: つい最近まで5兆円だった軍事費が、来年度予算では9兆円に達している。
政策内容の変化:
従来の「専守防衛」の理念を逸脱していると指摘。
「飛んできたミサイルを打ち落とす」のではなく、「相手の国奥深くまで先制攻撃のミサイルを購入」する内容に変質していると警鐘を鳴らした。
戦争への危機感: 旧ユーゴスラビア出身の友人の言葉を引用し、「今の日本は戦争前夜だと思う。自分は紛争を経験してきたのでその雰囲気がよくわかる」というメッセージを紹介し、切迫した危機感を共有した。
2.2. 立憲主義の回復
安保法制(戦争法)を改めて「違憲」であると断じ、憲法をないがしろにする政治姿勢を批判した。
安保法制への批判: かつて違憲と主張していた立憲民主党が、公明党と共に合憲の立場に転じたことを問題視。「違憲なものはいつまでも違憲」であると主張した。
憲法の役割: 「憲法は権力者を縛るもの」という基本原則を再確認し、現政権がこの原則を踏みにじっていると批判。
党の役割: 「立憲主義の回復は日本共産党に任せていただきたい」と述べ、党が憲法遵守の最後の砦であると位置づけた。
2.3. 核兵器禁止条約
党の平和政策の一環として、核兵器禁止条約の批准を推進する姿勢を明確にした。
3. 他党への批判
演説では、政権与党である自民党だけでなく、他の野党、特に日本維新の会に対して厳しい批判が向けられた。
3.1. 日本維新の会
「身を切る改革」を掲げながら実態は「身を肥やす」ものだとし、「脱法的な国保逃れ」問題を徹底的に追及した。
批判のポイント
詳細
問題の概要
本来負担すべき国民健康保険料(年間100万円近く)を逃れるため、脱法的な一般社団法人を設立し、理事に就任していた。
関与の規模
所属の地方議員と国会議員800人へのアンケート調査で、全体の45%にあたる364人が関与していたことが判明。
党の体質
党は「組織的ではない」と主張するが、辰巳氏は「幹部から言われなくても進んで脱法的な国保逃れをやる。まさにこれが維新の会なんです」と述べ、党の倫理観そのものが問題であると指摘した。
党の役割
日本共産党が「赤旗」のスクープなどを通じて、この問題と正面から対決してきたと強調した。
3.2. 自由民主党(自民党)
自民党が大企業・富裕層への課税強化に踏み切れない根本的な原因を指摘した。
企業献金の問題: 「大企業から企業献金をもらっているような自民党にはやっぱりこれ(大企業への課税強化)できないんです」と断言。
党の清廉性: 日本共産党は党創立104年間、いかなる大企業からも献金を受け取ったことがない清廉な政党であるとアピールした。
3.3. 立憲民主党
安全保障政策における姿勢の変化を批判した。
安保法制へのスタンス変更: 党結成時には安保法制を「違憲」としていたにもかかわらず、その後、公明党と共に「合憲」の立場に転じたことを問題視した。
4. 個別政策と実績の強調
党の政策提言能力と、国会活動を通じた具体的な実績をアピールすることで、有権者の支持を求めた。
4.1. 大阪万博の工事費未払い問題
党の国会活動が具体的な成果に結びついた事例として、大阪万博の未払い問題を挙げた。
問題: タイプAパビリオン47件のうち11件で、下請け業者への工事費未払いが発生。
党の対応: 堀川明子氏が国土交通委員会で、辰巳孝太郎氏が経済産業委員会や予算委員会で繰り返しこの問題を取り上げた。
成果:
当初「民間間の問題」としていた政府の姿勢を転換させ、高市首相に「政府の責任をもって説明を求める」との答弁を引き出した。
超党派で大阪での被害事業者ヒアリングを実現し、「工事費未払い業者救済法案」の提出にこぎつけた(解散により廃案)。
今後の展望: 次の国会で再度法案を提出し、成立を目指す決意を表明した。
4.2. 社会保障制度改革
「国保逃れ」問題の背景にある制度的欠陥を指摘し、具体的な改革案を提示した。
国民健康保険料:
高額な保険料の主因として、所得に関係なく世帯人数にかかる「均等割り」を問題視。「赤ちゃんが1人生まれたら国保がどんどん高くなっていく」と批判。
解決策: 国費1兆円を投入し、均等割りを廃止することを提案。
国民年金:
多くの人が厚生年金への加入を望むのは、国民年金だけでは生活できないためだと指摘(40年加入しても月7万円程度)。
解決策: 国民年金の底上げを図る「最低保障年金制度」の創設を提案。
4.3. 原発ゼロ政策
党が一貫して主張してきた「原発ゼロ」の方針を改めて強調した。
批判対象: 新規原発の建設を容認する政策転換。
根拠: 中部電力浜岡原発における「基準地震動の捏造」事件を挙げ、「地震大国日本では、地震のデータを捏造しなければ原発を動かすことができない」と断じた。
党のスタンス: 再稼働も新規建設も認めず、「故郷を奪う原発ゼロ」の政策をぶれずに掲げるとした。
4.4. 農業・食料自給率
日本の食料安全保障に対する危機感を表明した。
現状: 食料自給率が38%という異常な状態にあるのは自民党政治の結果であると批判。
目標: 食料自給率を当期に50%、将来的には60%に引き上げることを目指す。
5. 各候補者からの訴えの要点
辰巳氏に続き、他の候補者たちもそれぞれの立場から演説を行った。共通して見られたのは、「平和」と「暮らし」への強い思いであった。
平和への希求:
「ママ、戦争に行くようになるの?」と子供に聞かれた母親のエピソードが紹介され、戦争が身近な脅威となっていることへの危機感が共有された。
「戦争をトップできるのはもう日本共産党しかない」として、比例も小選挙区も共産党に投票すると決めた若い女性からの応援が紹介された。
憲法の擁護:
「国民は、健康的で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という憲法25条や、9条、基本的人権の尊重など、憲法の理念を守る政治の必要性が訴えられた。
生活防衛:
消費税減税や賃上げを通じて、冷え込んだ暮らしに春を呼び込む選挙にしたいとの決意が述べられた。
地方議員経験者からは、国の悪政が地方を疲弊させている実態が告発された。
ジェンダー平等:
選択的夫婦別姓や同性婚の法制化を推進する姿勢が示された。
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