非モテ男子仲間と語る夜――「俺たちにも逆転はあるのか?」
はじめに:金曜夜の焼鳥屋で
「乾杯!!」
グラス同士がぶつかる音。立ち上る煙、塩ダレの香り、店内のざわめき。ここは駅前の小さな焼鳥屋。今日は久しぶりに、大学時代の非モテ男子仲間と集まった。
メンバーは、僕・橋本・ユウキ・田村。全員、かつては「非モテサークル」と陰で呼ばれていた4人だ。
みんな社会人になって、仕事もバラバラ。けれど、恋愛に関してはずっと似たような悩みを抱えてきた。
「健太、お前最近、雰囲気変わったな」 橋本が言う。
「うん、なんか…ちゃんと彼女いそうなオーラ出てる」 ユウキまで。
「いやいや、そんなことないって…」 顔が熱くなる。たしかに、美咲と付き合うようになってから、ちょっと自信がついた気がする。
「でもさ、どうやったら逆転できるんだろうな。俺たちみたいな非モテでもさ」 田村が串をつまみながらぼそっと言う。
その言葉に、みんながうなずいた。
第1章:俺たちの「非モテ履歴書」
まずは近況報告。全員が、どこか苦笑いしながら自分の「非モテエピソード」を披露し合う。
橋本は、この春転職して営業職に。職場に女性はいるが、飲み会でも「今日は仕事の話で精一杯」と話しかけられず、いつも会話に入れないらしい。
ユウキはエンジニア。社内に女性がいないので、マッチングアプリを始めたが、メッセージが3通続いたことがない。「写真が悪いのか、プロフィールが重いのか…」と悩んでいる。
田村は実家暮らしの公務員。親から「そろそろお見合いでも…」と言われ、焦りだけが募っている。「でも、そもそも女性と二人きりになるのが怖い」と正直に話す。
僕も、数年前までは同じだった。というか、今でも根っこは同じだ。
「俺たち、どうしたら“モテ側”に行けるんだろうな」
みんな、半分笑いながら、でも半分本気で悩んでいる。
第2章:逆転のきっかけはどこに?
「健太はどうやって変わったの?」 ユウキが真顔で聞いてきた。
「いや…大したことはしてないよ。ただ、最初は本当に小さなことからだった。」
髪を切って、服を変えてみたこと
コンビニバイトで「ありがとうございます」と言うようになったこと
できたことノートで小さな達成感を積み重ねたこと
苦手な人付き合いも、無理せず“少しだけ”頑張ったこと
そして、素直に「怖い」とか「分からない」とか、人に言えるようになったこと
「逆転って、ドラマみたいな大逆転より、毎日の小さな“ちょっとだけ前に進む”の積み重ねだった気がする」
みんな、黙って聞いていた。
「あと…自分を卑下するのをやめた。非モテでも、全然面白いこと言えなくても、こうして友達がいるって、それだけで結構幸せだったりするし」
「…たしかにな」 橋本がしみじみとうなずく。
第3章:みんなで逆転プランを考えてみた
「じゃあさ、俺たちも“逆転計画”立ててみない?」 ユウキが言い出す。
焼き鳥の串を箸で並べながら、みんなで順番にアイデアを出す。
・まずは髪を切る(田村「美容院に行くのが怖い」→みんなで付き添うことに) ・婚活イベントや趣味サークルに一回行ってみる ・プロフィール写真をプロに撮ってもらう ・週に一回は新しいことに挑戦する ・「できたことノート」を始める(僕がレクチャー) ・一人じゃ無理な時は、みんなで応援し合う
「一人でやるのはきついけど、仲間がいるっていいな」 橋本が呟いた。
「俺、まずは美容院予約するわ。みんなで行こうぜ」 田村が言って、みんなで大笑い。
第4章:非モテのままでも、楽しい夜
気づけば、3時間があっという間に過ぎていた。
昔は、こんなふうに恋愛の悩みを正直に話すのも恥ずかしかった。でも今は、みんなが同じことで悩んでるから、ありのままでいられる。
「彼女できたら真っ先に報告するからな!」 「俺も!」 「次集まるまでに進展あったやつは、焼鳥おごりな!」
みんなでバカみたいに笑い合った。
たぶん、今夜ここにいる4人は、まだまだ“非モテ”のままかもしれない。でも、それをネタにして笑い合える仲間がいるって、実はすごく貴重なことだと思う。
おわりに:仲間と一緒に逆転を目指す
家に帰る道すがら、スマホのグループLINEが鳴る。
「来週の美容院、予約した!」 「プロフィール写真、外で撮ろうぜ」 「“できたことノート”の書き方教えてくれ!」
こんなふうに、仲間と一緒に少しずつ変わっていけるって、すごく心強い。
たとえすぐには“恋愛逆転”できなくても、みんなで笑って、応援し合って、いつか「俺たちも逆転したぞ!」って言える日がくる。
それが僕たちの“非モテ男子逆転ストーリー”の、ひとつの形なのかもしれない。
