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50代|「無防備ゾーン」隠すのをやめた日

私がその習慣を辞めれなかった本当の理由

コロナ禍が過去のものとなり、
街を行き交う人々の表情に
彩りが戻って久しい。


すっかりノーマスクが
日常の風景となった令和の今、
私はといえば、
外出時のマスクがずっと
手放せないでいた。



なんだ、マスクの話か。
そう思ったそこのあなた。


私にとって長年悩んでいた
生活習慣病のお話だ。


もともとは扁桃腺が弱く、
「喉を保護する」という
立派な大義名分があったのだ。


風邪やウイルスの予防として、
仕方のない習慣だったはずである。


しかし、世間の制限が緩み、
いつでも外していい状況になったとき、
私の心の中に別の本音が
居座っていることに気がついた。


いつの間にか、目的が「予防」から
「顔を隠すこと」へと
完全にすり替わっていたのだ。


マスクがくれた「見えない盾」と都合の良い恩恵

世間が素顔に戻っていく中で、
私は自ら進んで「マスク女」の
ポジションに収まり続けていた。


マスクがくれた
「見えない盾」という心地よさ。


50代を生きる身にとって、
マスクという布切れ一枚がもたらす恩恵は、
想像以上に大きかった。


何よりも、圧倒的に
「都合が良い」のである。


近所のコンビニへ行く程度なら、
わざわざ鏡の前で化粧をする必要がない。
すっぴんのままマスクを着用すれば、
それだけで外出の支度は完了する。


年齢を重ねるごとに、
目の下のクマや顔のくすみといった
肌のコンディションを整えるのには
それなりの手間が必要になるが、


マスクはそのすべてを
一瞬で覆い隠してくれる。


それはまるで、
顔の「無防備ゾーン」を
完全に休業・お留守番モードにしたまま
社会に出ていける、
都合の良い隠れみのだった。


目元だけは
「しっかりした50代の大人」を
それらしく演じているが、


マスクの下の無防備ゾーンは、
自宅でくつろぐ
無警戒なオフモードだ。


他人の視線を気にせず
外を歩ける安心感を知ってしまうと、
以前のように最低限の
メイクをして外に出ていた自分が、
どれほどエネルギーを
使っていたのかとしみじみ思う。


マスクは私にとって、
手抜きのための免罪符であり、
最高の生活術に
なっていたのである。


ものぐさ vs 身体の悲鳴

だが、そんな快適な
「お留守番生活」にも、
いよいよ無視できない
限界が近づいてきた。


私が大の苦手とする、
梅雨から猛暑の季節到来だ。


顔の無防備ゾーンを
休業させておきたい「ものぐさ心」と、
気温上昇とともに襲いかかる息苦しさ。



私はもともと呼吸が浅い自覚がある。
お世辞にも若いとは言えない年齢だ。
熱中症にも気をつけなければならない。


さらに深刻なのが、
マスクの紐が耳の神経を
ジワジワと圧迫し、
慢性的な頭痛を引き起こすという
身体からの悲鳴だった。


すっぴんを隠せる利便性と引き換えに、
頭を締め付ける頭痛という
代償を支払うのは、
さすがに割に合わない。


「顔を隠したい」という自意識と、
「暑さと頭痛」という
身体からのSOS。


この二大勢力の狭間で、
私の心は毎年激しく揺れ動いていたのだ。


脱・マスクに向けた「グラデーション期」のリハビリ

とはいえ、長年「休業」させていた
無防備ゾーンを、
いきなり社会に晒す勇気はない。


あの「守られている感覚」を
急に手放すのは、
どこか心もとなさがあった。


そこで今年に入り、
私は顔面の営業再開に向けた
リハビリをじわじわと
始めることにしたのだ。


5月頃からだろうか。


まずは開放的な屋外で、
おそるおそるマスクを外してみる。


「よし!誰も見ていないな」
と確認しつつ、室内でも
基本はノーマスクへ。


閉塞感のある電車内や、
社内で打ち合わせをする時だけ
着用するスタイルにシフトした。


耳への負担を減らすため、
紐が柔らかいタイプに
変える工夫も忘れない。


解放感と同時に押し寄せる、
「顔面裸」で歩いているかのような
無防備な自意識。


いざ外すと、
なんだか「ノーブラで外に出た」
何か落ち着かない感覚だ。


そんなグラデーション期間を経て、
少しずつ「マスクを付けていない素の自分」に
肌感を慣れさせていった。


ついに果たした、マスク女からの脱皮

そして、ついに先日。


私は完全に「マスク女」からの
脱皮を果たした。


自意識の殻を破った
かっこいい決断。
と言いたいところだが、
理由はシンプルだ。


純粋に、暑すぎるのよ。


ものぐさ心と身体の戦いは、
暑さと頭痛による
「身体の完全勝利」という形で
幕を閉じた。


そして何より、
リハビリ期間のおかげで、
マスクをつけない顔に
自分自身が「慣れてしまった」
のが大きかった。


今の電車内のマスク率。
私のざっくりとした統計だと、
10人のうち2〜3人はいるかな?
という印象だ。


社内も同様に、
一定数のマスク人間が残っている。


意外とまだいるよね?


私と同じように
「顔を隠すのに都合が良いから」
という理由で付けている仲間も、
もしかしたらいるのかもしれない。


今日も私は、
緊張感を取り戻した
「無防備ゾーン」とともに、
熱波を感じながら歩いている。

いざと言う時に、
さっと取り出せるように
1枚ほどストックを忍ばせながら。


皆さんは、マスクどうしてる?


#マスク #猛暑 #すっぴん #脱皮

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