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中学デビュー直前のできごと|上条デイズ#17

中学校にあがる直前、小学校のクラスメート
とのたわいもない会話。
上条靖之にとって、それは忘れられない思い出。

中学校へ事前視察に行く途中のできごと。
列車が走る姿を見た平くんが、
「兄が貨車に乗ってでかけた」と言った。

同級生たちが一斉に反発した。
「貨車ってなんだよ」
「列車だよ、列車」

上条は一人、そんなことはどうでもいいよ、
と思っていた。
兄が鉄道で出かけたんだよ。
そんなこともわかんないのかよ。
でも、黙っていた。

一人だけ、カッコつけてはいけない。
そんな時代だった。

上条は、心の中で思っていた。
笑う奴らがおかしいよ。
平くんとは、これからも仲よくしよう。
黙々と中学校に向かって
歩いていた日のできごと。

線路の向こうに消えていく列車の音が、
騒がしい同級生の声をかき消していた。


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