キス釣りはむずかしい|上条デイズ#29
高校生の初夏の思い出。
上条靖之にとって、それは父親とのキス釣り。
兄貴が一緒の時も多かったけど、定員は3名。
そう、海に漕ぎ出す小さなボート、所要時間2時間ほどの小旅行。
上条は、あんまり釣りがうまくない。
その横でバンバンと釣りあげる父親。
何が違うのか、靖之にはよく分からない。
船の上で飲むオロナミンⅭは、美味しい。
思いっきり振って開けたコーラも良いけど。
飲める量が減ってしまうのが難点だね。
大きめのキスが釣れると、お刺身用。
小さめだと、キスフライ用。
はずれは、ちんぷく。
バケツにも入れてもらえず、日晒しの刑。
あんまり暑い時は、海に飛び込む。
釣り糸が岩に絡まった時も、飛び込む。
釣れない時は、海をボーっと見るんだ。
なんだかボーっとしている時間の方が多かった気もする。
日本海に沈む夕日は、とてもきれい。
たまには母親も、浜辺に迎えに来てくれる。
帰ってから、みんなで食べる夕食。
キスフライは、とても美味しかったよ。
