娘が公立幼稚園に通っていた頃、二人でよく小さな公園で遊んだ。
上条靖之は、一人遊びをしている娘を眺めるのが好きだった。
娘の一輪車練習につきあっていた時、自分の幼い頃を思い出していた。
一輪車は、結局一度も挑戦しなかった。
竹馬も乗れなかった。
娘は自分に似なくてよかった。
心からそう思う。
社会人になってからも、自分の不器用さを感じることは多かった。
カラオケで嫌な思いをしたこともある。
だから娘には、ピアノを習わせた。
音痴はどうやら遺伝しないらしい。
娘が一輪車に乗る姿を見ながら、
上条は少しほっとしていた。
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