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2045年のシンギュラリティは、前倒しになる(v0.2.0)

シンギュラリティの定義と予測


シンギュラリティ2045年というのは、レイ・カーツワイル博士の定義によるものです。

いくつかの試算をGrokで試したところ、シンギュラリティは前倒しになるだろうと考えています。

感覚的にも、前倒される気がしています。
ここで考える2038年という時期は、Grokとの壁打ちを踏まえた僕の見立てです。研究者の予測を集計した中央値として示すものではありません。

シンギュラリティの本来の定義

では、ここで「シンギュラリティの本来の定義」を思い出してみましょう。
いくつかの定義はあるのですが、この話ではレイ・カーツワイルの定義を採用します。シンギュラリティの提唱者ですからね。

広義には
「技術的変化の速度が非常に速まり、その影響が非常に深まって、人間の人生が不可逆的に変化する将来の期間」
です。

カーツワイルの具体的なイメージは、こうです。
時期は、2045年頃。
きっかけは、非生物学的知能(AI・ナノロボットなど)が人間の知能の範囲と精緻さを追い越し、さらに自己改善を加速させること。
(既に達成しつつありますよね?)

2045年時点で作られる非生物学的知能は、当時の全人類知能の約10億倍になると予測しています。(2005年提唱当時の予測)
内容は、人間と機械の融合(脳の拡張、ナノロボットの体内統合など)。
生物学的限界(老化、知能、寿命)を超え変化の速度が、強化されていない人間では追いつけなくなる。

彼は「人間の知能を超えるAIの出現」そのものをシンギュラリティと呼ぶのではなく、それをきっかけに技術進歩が爆発的に加速し、人間の存在そのものが根本から変わる期間だと位置づけています。
つまり、AIが人間を超えるというよりも、AIと人間が融合して、新しい知性、新しい生物として成長していく。

AIと人間の融合こそが、レイ・カーツワイルの言うシンギュラリティ

です。

つまり、焦点は人間とAIが融合して知能を拡張することです。2024年刊の『シンギュラリティはより近く』では、この展望が改めて描かれています。原著も邦訳も2024年の刊行です。

よく知られている「2045年に非生物学的知能が全人類の約10億倍になる」という予測は、2005年の著書に由来します。2024年の著書でも、人間と機械の融合という大筋は引き継がれています。

ねくがオリジナルでやったのは、Grokに単純計算で、現在の人類のIQ総量とAIのIQ総量を比較させることでした。
あくまでも単純計算ですので、あまり信頼できる値ではありません。

人類側は15歳以上を62億人、平均IQを88と仮置きして、約5,500億。
AI側はモデルの種類の数ではなく、同時に推論している処理を150万本、テスト換算の平均IQを115と仮置きして、約1.7億です。
いずれもGrokとの壁打ちで置いた推定値で、確認済みの実数ではありません。

(IQは足し合わせて知能の総量を測れる尺度ではなく、AIのテスト得点も人間の知能と同一ではありません。ここでは発想を広げるための仮の指標として読んでください。)

人類側がAI側の約3,000倍になるのは、この仮のIQ指標での比較です。一方、Grokが出した「6.2年後」は別の計算でした。
2026年を起点に、演算量の差を2,000倍、AIの演算能力の伸びを年3.4倍と仮定すると、3.4の6.2乗が約2,000になります。差を3,000倍に置けば約6.5年です。
この伸びが続く保証はなく、計算能力が並ぶことは、知能が並ぶことやAGIの実現と同じではありません。
それでも、今のAIが人間の役に立っていることを考えると、計算能力がさらに増えた先には大きな変化がある、と僕は思っています。
個々のAIの能力、同時に使える規模、自己改善の能力は、分けて考える必要があります。

Grokとの壁打ち: 人類IQ総量 vs 同時AIIQ総量(2026年9月5日、共有ページ)

6つのボトルネック

ここでGrokにも指摘されたのが、重要なねじれです。
まず、チップの在庫、つまり演算能力は必要とされているのに、電力が足りていかないことが見えています。
同じく製造側で、チップそのものが足りないことも見えています。
それにあと4つ、長時間エージェント、学習信号(新しいデータ)、ワットあたり性能、アルゴリズム
合わせて6つのボトルネックがあります。

これが満たされたときに、いわゆる知能爆発が起こるだろう、と。
すなわちシンギュラリティの必要条件が満たされることになります。

しかしながら、この6つには、わりかし解決策があります。

ボトルネックの解決策

僕はそれを、今ここで提示します。
こう解決できると思っています。
一つは、バイオ系のAI。
これはレベルが高いので、もう少しレベルを落としましょう。
すなわち、生体からAIへのモデル応用です。
具体的には、海馬、脊髄神経、末梢神経。
そして、分子レベルの報酬系。
セロトニン、オキシトシン、ドーパミンといった脳内物質の、電気的あるいは生物的な応用です。
これらで、6つのうちのほとんどが解決してしまうのではないだろうかと想像しています。(あくまでも妄想です)

具体的には、海馬、脊髄神経、末梢神経。そして、分子レベルの報酬系。

シンギュラリティは2038年?

そうなると2038年のシンギュラリティは、かなり現実的なものになるのではないかと思っています。
2038年は、もはや12年後です。
干支がもう一周して次の午(うま)年になったら、シンギュラリティに達している可能性がある。
というのが僕の見立てです。

僕らはあまりにも技術爆発の急カーブの頂点で生活しているので、直観的にはもう理解できないと思っています。

ですが、開発者の方なら、多分日々感じていらっしゃると思います。
AIに関しては、もうほぼ毎週のように新しいモデルが出て、毎週のようにトップが入れ替わる。
それがもはや画像や動画の領域、数学や基礎的な学問の領域、さらには生物の方にも、かなり注目が向いている状況です。

遺伝学(バイオテクノロジー)、ナノテクノロジー、ロボティクス(AI)

ここでもう一度、レイ・カーツワイルのシンギュラリティの定義に戻ります。
彼が必要だとした技術は、遺伝学(バイオテクノロジー)、ナノテクノロジー、ロボティクス(AI)の3つです。
そのどれもが今、すごい勢いで解決に向かっています。

だとすると、そのネックになるところをどう解決できるかを考えていくのがいいと思います。

まず、自己改良ループに入れるかどうか

これが一番のネックになりやすいのですが、ここ最近はAIを使ってAIの振る舞いを改善する研究が出ています。
Anthropicの研究(2026年8月28日)では、Claudeが研究・訓練・評価を反復し、複数のアラインメント評価を改善しました。
SonnetがOpus向けの改善手法を見つけた例もあります。
ただし、監視下の限られた評価での成果で、無制限の再帰的自己改善を実証したものではありません。
同社の報酬ハッキングに関する研究(2026年8月)は、意図的な訓練条件によって不正行動が広がる危険を示しています。
OpenAIの研究(2026年6月18日)は、有益な行動を強化学習すると、訓練に使っていない領域にも改善が広がる結果を報告しています。
僕はこれらを、AIの改良をどう進め、どう確かめるかを考える材料として見ています。

AIの自己改善ループ

宇宙は解決策になる

電力に関しては、ここが多分やはり一番のネックになるだろうというところで、注目されているのが宇宙です。
地上での電源増設には、用地、燃料、送電網、環境負荷などの制約があります。
そこで、宇宙の太陽光をAI計算に使う構想が出ています。イーロン・マスクも2025年10月に軌道上データセンターの構想をXで表明しました。

Googleも2025年11月4日にProject Suncatcherを発表しています。

Googleも2025年11月4日にProject Suncatcherを発表しています。

地上側では、2024年末の米国の接続申請中設備が、発電約1,400GWと蓄電約890GW、合計約2,290GWに上ります。
データが確認できる地域では、2018〜2024年に稼働した案件の申請から商業運転までは中央値で4年を超えています。
発電・蓄電設備の集計で、データセンター自体の接続待ちではありません。

あとは国家的な電力供給の規模にも注目しています。中国では2025年、一定規模以上の工業企業の発電量が約9,716TWhでした。米国の純発電量は約4,430TWhです。ただし、集計範囲が異なるため、この数字だけで単純な倍率比較はできません。

中国では2025年、風力と太陽光の新規設備容量が合計430GWを超えました。一方、2024年の世界のデータセンター電力消費に占める割合は、米国45%、中国25%です。こちらはAI専用に限らず、データセンター全体の電力消費を集計したものです。

つまり電力に関しては、電力供給を増やす動きが目立ちます。

AIが使う電力量が減ればいいのではないか?

しかし、ねくが考えるのは、そもそもAIが電力を使う量が減ればいいのではないか、ということです。
人間の脳の消費電力は約20ワットとされています。
ただし、AIと脳の効率を比べるには、同じ課題、処理時間、装置の範囲などをそろえる必要があります。
IQ相当スコアだけで、両者の消費電力の差を決めることはできません。

だから、AIの電力はおそらく100分の1くらいまで省電できるのではないか?あるいはもっと……?というのが僕の見立てです。
Grokとの試算をきっかけにした仮説で、ここで検証済みの削減率として示すものではありません。試算の詳細は、この公開記事には載せないでおきます。

計算チップ

さらに、計算チップの設計自体も、シリコンの半導体チップの設計変更でかなり改善できると思っていますが、それに加えて、生体チップやナノマシンの方向に行くことで、おそらく革命的なものが生まれるのではないかと考えています。

学習信号(人間が過去に生み出した既存にない、新しい学習データ)

同じく、学習信号です。
バーチャルで新しい学習信号を生み出すのが得意なのが、日本人です。
いわゆる異世界もの、なろう小説、コンテキストのクリエイター。

個人的にはクリエイティブ世界において日本はトッププレイヤーであると断言してもいいのではないかと思います。なので、ここには勝算があると思っています。”

アルゴリズム

そしてアルゴリズムに関しては、もはやAIの得意分野になりつつあります。
そう考えると、1から6までが12年内に解決される可能性は、非常に高いと考えています。

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この連載は、全8回を一冊の本にまとめる予定で進めています。みなさんからいただく疑問や異論も、記事の改訂や書籍化に向けた大切な材料になります。
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参考

シンギュラリティの定義

Grokとの壁打ち(本人)

AGI宣言

自己改良ループ

電力

脳とAIの電力

改訂履歴

v0.1.1

シンギュラリティの定義、2038年の見立て、IQ総量、6つのボトルネック、自己改良ループ、宇宙・電力、学習信号、アルゴリズムの順に本文を整理しました。
目次と見出しを追加し、参考リンクをテーマ別に整理しました。
数字と主張は維持し、説明図は読みやすさを見直しました。

v0.2.0

説明図9枚を大きな文字とシンプルなグラレコ調に差し替え、改行と画像まわりの余白を調整しました。2038年の見立て、IQの仮指標と演算量の試算、自己改善研究、脳の消費電力、電力統計について、前提や対象範囲を追記・修正しました。

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