NexusCRMを作って分かった、一人社長がCRMを使わなくなる3つの理由
CRMを作っている側なのに、こんなことを書くのも変ですが。
一人社長にCRMを渡しても、使われなくなることがあります。
これは「ITが苦手だから」だけではありません。
NexusCRMを作りながら、一人社長・小規模事業者がCRMを使わなくなる理由を考えていくと、かなり単純なところに行き着きました。
1.入力すること自体が仕事になってしまう
大きなCRMには、たくさんの入力項目があります。
会社情報、担当者情報、商談情報、活動履歴、確度、予定、メモ……。
営業組織なら、それらを入力するルールを決め、
管理者がチェックすることもできます。
でも一人社長は違います。
営業するのも自分。
商品やサービスを提供するのも自分。
請求するのも自分。
経営するのも自分。
そこへ、
「CRMをちゃんと入力する」
という仕事が追加されます。
最初の数日は頑張って入力する。
でも忙しくなった日に後回しになる。
翌日も忙しい。
気付けば1週間分の入力が溜まっている。
そして、CRMを開かなくなる。
だからNexusCRMでは、**「どれだけ多くの情報を管理できるか」より「必要な情報だけで使い続けられるか」**を重視しています。
CRMのために仕事をするようになったら、本末転倒です。
2.CRMを見ても「次に何をすればいいか」が分からない
顧客情報を登録した。
対応履歴も残した。
それで終わってしまうCRMがあります。
一人社長が本当に知りたいのは、データが何件入っているかではありません。
「今日、誰に連絡した方がいいのか」
ではないでしょうか。
例えば、
「3か月前に『秋頃また相談します』と言っていたお客様」
「しばらく連絡していないお客様」
「そろそろ更新時期のお客様」
情報が記録されていても、自分で一覧を開いて探さなければならないなら、結局は自分が覚えておく必要があります。
NexusCRMでフォロー対象や通知を重視しているのは、このためです。
記録するためのCRMではなく、次の行動につなげるためのCRMにする。
ここを外すと、一人社長にとってCRMは「たまに見る顧客名簿」になってしまいます。
3.そもそも「今まで困っていなかった」
これが一番大きいかもしれません。
一人社長なら、お客様が少ないうちは全部覚えています。
「あの人は先月問い合わせてくれた」
「この人には来月連絡する」
「この案件は今保留」
頭の中で管理できる。だからCRMを入れても、
「別にこれがなくても仕事できるな」
となります。
CRMの価値が分からないのではありません。
まだ、自分の記憶で代替できているのです。
問題は、お客様が増えたり、仕事が忙しくなったりしたときです。
昨日まで覚えていたことが、突然追いつかなくなる。
そのときになって初めて、
「あの人に連絡するのを忘れていた」
「前回何を話したか分からない」
ということが起こります。
だからNexusCRMを作る中で、考え方も変わりました。
「CRMを導入してください」ではなく、
「今のあなたにCRMが必要なのかを先に考えてください」。
まだ必要なければ、無理に使う必要はありません。
でも、
次に連絡する相手を忘れることが出てきた
過去のやり取りを探すことが増えた
顧客情報がいろいろな場所に散らばってきた
そんなことが起き始めたら、顧客管理を仕組みに移すタイミングかもしれません。
CRMを作っているからこそ、「使わなくなるCRM」にはしたくない
NexusCRMを作る目的は、CRMを使ってもらうことではありません。
お客様を大切にしたいと思ったとき、それを実際の行動につなげられること。
入力するためのシステムでも、管理するためのシステムでもなく、
「あのお客様、そろそろ連絡しよう」
と思い出せる仕組みにする。
一人社長向けのCRMを作るなら、機能を増やすこと以上に、
CRMそのものが仕事にならないこと
が重要だと考えています。
