地方からの大学受験?スンッとした都会と、震える子どもの背中?
地方から、はじめての大学受験。
前泊の夜、親のスマホに届いた小さなつぶやき。考えさせられたので考察を。
「タクシーが取れない」
「雨予報だから予約できません、と断られた」
「みんなスンッとしてた」
画面の向こうにいる我が子の姿が、ふと浮かぶ。
知らない街。
慣れないホテル。
明日は人生を左右するかもしれない試験。
そんな夜に、移動手段が確保できない。
たったそれだけのことが、
妙に心細くなる。
■ 都会は冷たいのか
「ホテルの人もスンッとしてた」
「タクシー会社の人もスンッ」
親としては少し腹が立つ。
もう少し優しくできないのか、と。
だが、冷たいのではないのだろう。
都会は、感情を薄くして回っている。
忙しさと効率の中で、
人は必要以上の温度を出さない。
それは防御でもある。
地方の“間”や“ぬくもり”に慣れた子どもには、
その温度差が刺さる。
でも—
社会とは、そういうものだ。
やさしさが標準装備ではない世界で、
自分を保つ力が必要になる。
受験は、その練習でもある。
■ 親ができることは、少ない
タクシーを代わりに呼んでやることもできない。
ホテルへ駆けつけることもできない。
できるのは、
「大丈夫だよ」
「早く寝なさい」
そう送ることだけ。
子どもはもう、
親の手を離れた場所で、
自分の判断で立っている。
それが少し誇らしく、少し寂しい。
■ 受験は、試験だけではない
明日の問題が何であれ、
今日の夜を自力で乗り越えたことは事実だ。
タクシーが取れなかった夜。
都会の“スンッ”に戸惑った夜。
その経験は、
合否とは別の財産になる。
社会はいつも親切ではない。
でも、だからこそ強くなる。
■ 親の本音
ちょっと嫌だったな、と言えるあなたは大丈夫。
嫌だと思いながらも、ちゃんと前を向いている。
都会の鳩がスンッとしていても、
あなたの羽は折れていない。
今日は、早く寝なさい。
アラームを二重にして、
温かい飲み物を飲んで、
布団にくるまって目を閉じなさい。
明日は、あなたの番だ。
“Courage is not the absence of fear, but the decision to move forward despite it.”
勇気とは、恐れがないことではなく、それでも前に進む決意である。
親は、ただ祈っている。
あなたが、自分の力で羽ばたくその瞬間を。
いいなと思ったら応援しよう!
ありがとうございます