暇だったので、工場をジムにしました。
まず最初に、訂正しておきたい。
暇だったからではない。
タイトルからいきなり嘘である。
では、なぜ工場をジムにしたのか。
その話をするには、もう少し前――
私がまだ、八畳ほどの部屋で筋トレをしていた頃まで遡る必要がある。
八畳の部屋で、ラックの中に寝ていた
本格的に器具を揃えてトレーニングを始めたのは、2013年9月。
当時の私は、自宅の部屋にトレーニング用のラックを置いていた。
正確には、スクワット用のハーフラックである。
普通の八畳の和室に、効果があるんだかないんだかわからないような安物のマットを敷いて、その上にラックを置いていた。
バーベルがある。
ベンチもある。
他にもトレーニング器具がある。
八畳の部屋に置くには、なかなかの存在感だった。
当然、生活スペースは狭くなる。
しかし、筋トレはしたい。
そして、夜になれば寝なければならない。
そこで私はどうしたか。
ラックの中に布団を敷いた。

記憶をもとに再現したイメージです。
念のため言っておくが、
ベンチの上で寝ていたわけではない。
いくら私でも、ベンチの上ではバランスが悪くて寝られない。
寝るときはベンチを横にずらして、
ベンチプレスをするときにベンチを置く場所に布団を敷いていた。
ちゃんと布団で寝ていた。
ただし、
ラックの中である。
今になって改めて考えてみると、
やっぱりちょっとおかしい。
でも、当時の私は本当に何とも思っていなかった。
それどころか、
「ラックの中で寝られるなんて最高だな」
くらいに思っていた。
筋トレするならラックは必要。
寝るなら布団も必要。
だったら両方置けばいい。
好きなラックに囲まれて寝られる。
最高ではないか。
当時の私は、本気でそう思っていた。
父が引退した。そして工場が余った
そんな生活をしていた頃、
父は工場をやっていた。
しかし、工場を始めて5年ほど経った頃、父は仕事を引退することになった。
後を継ぐ人はいない。
ちなみに、私も継ぐ気はなかった。
ここから、
「父が築いた仕事を息子が受け継ぎ――」
みたいな話にはならない。
継いでいない。
ただ、工場は残った。
まだ建ててからそれほど経っていない。
壊すのももったいないし、建物を壊すにもお金がかかる。
そこで私は父に頼んだ。
「壊すなら、そのまま使わせてほしい」
もちろん、タダでもらったわけではない。
今でも親から借りている建物で、
使用料も払っている。
とはいえ、普通に同じ広さの場所を借りることを考えれば、かなり格安である。
八畳から、工場へ
こうして私は、八畳の部屋から工場へ進出した。

現実はこんなに広くない。
いつかこうなりたい。
八畳では、ラックを置けば生活スペースが消えた。
工場では、ラックを置いてもまだ床が余っている。
それだけで妙に嬉しかった。
ついに広い場所で、
思う存分トレーニングができる。
そして、八畳の部屋で私と生活をともにしたラックも、新天地へ――
行かなかった。
買い替えた。
だって、広くなったのだ。
もっと大きなラックが置ける。
あれだけ長い時間を一緒に過ごし、
私はそいつの中で寝たことまである。
思い出の相棒と言ってもいい。
それなのに、広い場所を手に入れた途端、
「もっといいラック置けるな」
となった。
思い出とは、案外そんなものらしい。
ちなみに今回この記事を書くにあたって、八畳の部屋で使っていた器具はもう残っていないと思っていた。
ところが、一つ残っていた。
当時使っていた、二台目のベンチである。

現在は、
ダンベル置き場になっている。
思い出の品として大切に保存していたわけではない。
普通に便利だから使っている。
思い出とは、やはり案外そんなものらしい。
気づけば、工場よりジムの方が長い
父が工場として使っていた期間は、およそ5年。
私がジムとして使い始めてからは、それよりずっと長い。
つまりこの建物、
工場よりジムとして使われている期間の方が、もう長い。
もはや「元工場のジム」と呼ぶべきなのか。
「昔ちょっとだけ工場だったジム」と呼ぶべきなのか。
私にもよくわからない。
ただ、そんな場所で私は今もバーベルを持ち上げている。
2013年9月に八畳の部屋で本格的に始めて、今年の9月で丸13年。
14年目に入る。
現在は、こんな感じである。
ちなみに、3種目とも同じ日にMAXを測っている。
▼ 現在のBIG3トータルMAX ▼
BIG3のトータルと
— 安達孝之 (@TakaAdc) November 23, 2025
それぞれの1 RM
記録更新できました😆
📅11月23日(日) 体重:80.1kg
トータル:527.5kg
1️⃣ スクワット:165kg
去年の重量と同じなのですが、去年はプロ系のニースリーブ(鬼プロ)でした。
今年は、SBDのニースリーブで達成。
※ちょっとしゃがみが浅いのですが😅
2️⃣… pic.twitter.com/UnNqrMLRbJ
ここで、自分でも少し不思議に思うことがある。
私は、かなり飽きっぽい。
何かを始めても、あまり長続きしない。
そんな私が、
なぜ筋トレだけ13年も続いているのだろう。
振り返ってみると、
変わったのは場所だけではなかった。
最初の目標は、ベンチプレス100kgだった
筋トレを始めた頃の目標は、ごく普通だった。
ベンチプレス100kg。
筋トレを始めた男性なら、
一度は目標にする人も多いと思う。
私もその一人だった。
そして今回、かなり懐かしいものが出てきた。
当時のトレーニングノートである。

年は書いていない。
ただ、本格的に八畳の部屋でトレーニングを始めたのが2013年9月なので、その頃のものだと思う。
重量。
回数。
セット数。
体重。
体脂肪。
その日の感想。
思っていた以上に、いろいろ書いてある。
そして、ベンチプレスのところを見ると、
35kg。
歴史を感じる。
今の数字だけ見れば、最初からそれなりに挙げられたように見えるかもしれない。
そんなことはない。
35kgである。
今でこそExcelでトレーニングを管理しているが、当時は全部手書きだった。
何kgで何回できた。
次はどうする。
今日はどうだった。
そのときの自分なりに、いろいろ考えていたらしい。
そんなところから始まって、まず目指したのが100kgだった。
ところが、100kgを目指しているうちに、友人からフィジークの大会に誘われた。
フィジークは、鍛えた身体の美しさやバランスを競う競技だ。
そして私は実際に大会にも出た。

その後はボディビルもやってみようと思っていた。
……のだが。
トレーニングを続けているうちに、別のものが面白くなってしまった。
重量である。
身体をどう見せるかより、
「前回より何kg重いものを挙げられたか」
ということに、どんどん興味が向いていった。
挙がった。
挙がらなかった。
何kg挙げた。
数字で結果が返ってくる。
どうやら私には、
こちらの方が性に合っていたらしい。
こうして私は、パワーリフティングをやるようになった。
最初はベンチプレス100kgだったはずなのに。
我ながら、落ち着きがない。
続けるために、変えてきた
こうして振り返ってみると、
私は13年間、同じことを続けてきたわけではない。
場所を変えた。
ラックを変えた。
トレーニングも変えた。
競技も変えた。
目標も変わった。
記録のつけ方だって、手書きのノートからExcelに変わった。
私は飽きっぽい。
だからこそ、飽きる前に何かを変えてきたのかもしれない。
「続ける」というと、同じことを我慢強く繰り返すようなイメージがある。
でも、私の場合は少し違った。
変えなかったから続いたのではなく、
変え続けたから続いた。
今回こうして振り返ってみて、そんなことを思った。
もし筋トレに飽きそうになったとしても、筋トレそのものをやめる必要はないのかもしれない。
種目を変えてもいい。
目標を変えてもいい。
環境を変えてもいい。
競技まで変えてもいい。
私なんて、場所まで変えた。
八畳から工場である。
だから、これからもきっと何かが変わる。
今はパワーリフティングをやっているけれど、何年後に何をやっているのかなんて、私にもわからない。
ただ、筋トレそのものは、なんだかんだ続けているような気がする。
そして、トレーニング環境もまた変わっていくだろう。
実際、今すぐ変えたいものが一つある。
ラックだ。
今使っているラック。
正直、使いにくい。
買った時期が絶妙に悪かったようで、あと2年ほど遅く買っていれば、今よりずっと使いやすいものが選べたと思う。
もっとお金に余裕があったら?
たぶん、すぐに買い替える。
八畳の部屋で使っていた思い出のラックも買い替えた。
今のラックだって、例外ではない。
そんなわけで、私は工場をジムにした。
暇だったからではない。
飽きっぽい人間が、筋トレだけはなぜかやめず、そのたびに場所や器具や目標を変えていたら――
いつの間にか、こうなっていた。
そして13年経った今も、たぶん私は変わり続ける。
とりあえず、次に変えたいものは決まっている。
ラックだ。
あとは、お金だけである。
そして、しりとりの行方は……
今回のエッセイは、心野けいか様から「ひ」の文字を受け取って書かせていただきました。
▼ 私に「ひ」をつないでくださった、心野けいか様の記事
止まるのが怖いと思っていた、そんな日
バトンをいただいたときは、
「ひ!
これは面白そう!」

と大喜び。
そして、
「暇だったので、工場をジムにしました。」
という、タイトルからいきなり嘘をつく記事まで無事に書き上げました。
ここまではよかった。
……が。
書き終わってから、私は大事なことに気づいた。
次につなげる人を考えていない😅
記事を書くことばかり考えていて、その先のことを完全に忘れていた。
13年間、場所を変え、器具を変え、目標を変え、競技まで変えながら筋トレを続けてきた私だが、
しりとりを続ける準備はできていなかった。
しかし、ありがたいことに今回のルールでは、次の人を指名せず、ここで止めてもOKとのこと。
ならば――
堂々と、そのルールに乗っからせていただこう。
……と、最初は思っていました。
でも、今回参加させていただいた、マイキー🐣様主催の「 #エッセイしりとり 」の企画説明を改めて読んでいると、こんな一文が目に入ります。
なお、8月31日までに一度もしりとりが回ってこなかった人は、
……運がなかった😏
…………。
なるほど。
ということは、ここで私が止めてしまうと、
「運がなかった人」が3人増えてしまう。
それはいけない。
幸運にもバトンを受け取った私には、この幸運を次へつなぐ使命がある。
しかも、指名できるのは最大3人。
ならば最大人数までいきましょう。
ということで――
一切了承を取らず、心当たりのある方3名を指名します!😁
▼ マイキー🐣様「 #エッセイしりとり 」企画記事
そして、次のバトンは――
私の記事タイトルは、
「暇だったので、工場をジムにしました。」
なので、次のスタートは――
「。」
じゃなくて
「た」
です!
それでは、私からこちらの3名へバトンをお渡しします😁
向日葵じまにゃん🌻様
私がお世話になっているメンバーシップ「じまにゃんの秘密基地」のリーダーです。
「入っているだけで得するメンバーシップ」で、いつも私はしっかり得をしています😁
営業fafa|note業界No.1営業マン様
こちらのアカウントでもフォローしていただいています。
営業fafaさんの記事は、とにかく役に立ちます。
無料記事はもちろんですが、有料記事も非常に実践的で、私は別のアカウントからいくつか購入しています。
今度はこちらのアカウントからも購入しますね!😁
雪詠|ゆきよみ様
私が現在参加している「スキ動画コンテスト」で作品を拝見しました。
皆様とても魅力的な動画を作られていて、私も楽しませていただいているのですが、その中でも雪詠様の作品は、私から見て特に「可愛い!」と感じた動画でした。
まだ積極的に交流させていただいているわけではないので、
「なぜ私に突然バトンが!?」
と思われるかもしれません😅
でも、それもこの企画の面白さということで――
突然ですが、バトンをお渡しします!😁
マイキー🐣様の企画説明を読んでいると、
「まさか、私が!?」
という方に突然バトンが回ってくるサプライズも、この企画の楽しさの一つなのではないかと思っています。
ですので、今回バトンを受け取ってくださった方も、もし次へつないでいただけるのであれば、
「この人に突然回したら驚くだろうな😁」
という方を指名してみるのも面白いかもしれません。
そうやって思いがけないところへバトンが飛んでいったら、この企画はもっと盛り上がるんじゃないでしょうか。
……と、ここまで好き勝手に言っていますが、
私はこの企画の運営には一切関係ございません🤣
勝手にそう思っているだけです。
それでは皆様、ぜひ「 #エッセイしりとり 」を楽しんでください😁

