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【当図鑑の収録方針】Lizeの株を「特別枠」として扱う理由につい

真・アガベ図鑑ではLize株へのリスペクトを込めて「特別枠」として扱います

昨今のアガベ界隈は、「名前(ネームド)」だけで評価される時代から、一つひとつの「個体」のポテンシャルを厳しく見極める時代へと移行しつつあります。

その一方で、同じ名前が付いていてもクオリティに大きなばらつきがあったり、産地が異なるものが入り乱れたりと、ネームド市場が非常に複雑化している現状があります。

こうした背景の中、『真・アガベ図鑑』では、台湾のナーセリー「Lize」の株を通常のネームド株とは切り離し、可能な限り【特別枠(別枠)】として取り扱うこととしました。

その理由は、当図鑑の参照元であるagavelives氏が直接お会いして感じた、Lizeを率いていた故・羅氏の「チタノタに対する厳格な眼」と、植物への揺るぎない哲学に対する深いリスペクトにあります。

羅氏は生前、「名前があれば売れるからといって、基準に満たない個体を流通させれば、結果的にアガベの評判を落とし、業界の未来を狭めてしまう」と語っていました。

同氏は日本を深く愛し、「日本の愛好家には本当に素晴らしい株だけを提供したい」という信念のもと、自らの厳しい選抜基準に満たない株は、たとえネームドであっても市場には出さず破棄するなど、徹底した品質管理を行っていたそうです。

『真・アガベ図鑑』は、名前や形態を記録するだけの媒体ではありません。
羅氏がアガベに込めた情熱や、「名前ではなく、本物の個体そのものを見てほしい」という園芸に対する真摯なメッセージを伝えていくことも、当図鑑のひとつの役割だと考えています。

そのため、Lizeの株を単なる「ネームド品種の一つ」として列挙するのではなく、その背景にある厳しい選抜の証として、別格の扱いにて収録してまいります。
名前だけが先行する時代は落ち着きを見せ、愛好家の皆さまの「個体を見る眼」が高まっている現在。
羅さんが選び抜き、遺した本物の価値を、この図鑑を通じて少しでも感じていただければ幸いです。


agavelives【超長文です🙏】
最近のネームド被り問題について...
もう2023年6月ごろからネームドチタノタ(オテロイ)をほとんど輸入していないので、あまり騒ぎ立てることはしたくないですが、薄々いつかこのような感じのことになるのは分かっていました...
【2022年〜2023年】
当時(2022-2023年)の流れは
Lizeで新ネームが出る → 日本で高値で取引される → 台湾生産者がLizeと同じ名前を出す → Lizeより安く流通する
でした。当時は新しいネームド株が毎月のように出ていて、(正直なところ...)親株がそれほどな株でも”名前”で売れていました...
僕は当時「今まで日本に輸入されてなかった株を早く輸入する」ことを主眼に置いていたので、新ネームドを次々に輸入していました...
ただ、次第に名前だけが独り歩きし出して、名前で売れる感じになってきてから、「なんか違うな...」とも思うようになり、ネームド株の輸入からは一歩引くことにしました。
2023年の10月にLizeに行ったときに、羅さんに「ネームド株の輸入は少し減るかもしれない...」と日本で起こっていることとともに直接伝えていました。
当時、あまりにも”名前”で売れる状態が続いていたので、そのアンチテーゼとして「名前じゃなくて個体で見てください‼️」と言うことで、当時誰も目を付けてなかったハイブリッド株の輸入をしました。甲蟹x屈原の親株65株輸入です。同じ品種でも大きな個体差があります。当時の”名前”で売れる状況を打開し、しっかり”個体”を見て評価してくれる市場にしたかったので、かなりリスクの高い輸入をしました。名前で売るわけじゃないので、いい個体に対しても”名前”はあえて付けず、管理番号(No.1〜No.65)だけを付け販売をしていました。
さらに販売はオンラインではなくリアルイベントで。
「名前じゃなく、しっかり個体を見てください!」がテーマだったのでオンラインは極力避け、毎月のように個体を変え、日本各地でイベントで直接見てもらってから販売していました。(イベント後はオンライン販売もしています。)
ありがたいことに、イベントではしっかり個体を1つずつ見比べてもらえて、「名前じゃなく個体で見て欲しい」と言うメッセージは少しでも伝わったのかな?と思います。
【2024年〜】
そこから少しときが流れて、次第に名前の付いていないオアハカ オテロイが出てきて、唯一無二な個体を選んでもらえるようになってきました。
【2025年〜】
そして最近は実生で唯一無二の個体を作り出すことが流行りな気がしています。(個人的に最近のハイブリッドも実生のはやりの一部分と考えています)
ネームド市場のややこしさ、TC問題、販売者間の変な政治的なことに巻き込まれる可能性等もあって、ネームドを回避...な所もあるかと思います。
総じて、2022年頃の”名前”で購入する文化から今は”個体”を見る文化に変化していると思います。
最後に...
今のネームドチタノタ(オテロイ)は別産地の同名の品種が多くあり、産地偽装する販売者も中にはいるため、正直ぐちゃぐちゃになっているかと思います。
最初に名前を付けたところが「正」、二番手以降は「悪」のように言うつもりはありません。たまたま名前が被ってしまうこともあります。
僕はLizeの羅さんの「チタノタに対する眼」が好きで、Lizeから仕入れています。同じネームド株であっても、「明らかに劣っているものに対しては破棄し市場に絶対に出さない(ネームド株に対して選抜をする)」を徹底していました。
羅さんの生前、僕から羅さんに「名前で売れるのであれば、売ってしまっていいのではないか?」と意地悪な質問をしました。
羅さんの回答は「よくない個体を出しても確かに売れる。ただ、よくない個体が流通すればよくない評判が出る。そうすればLizeの株の評判を落とし、長い目で見るとアガベに興味を持つ人も減ってしまう。僕は日本が好きだから、日本にはいい株を提供したい」と言っていました。
羅さんは日本が本当に好きで、何度も日本に旅行をしていましたし、Lizeの白鯨は日本から輸入し、それを大事に増やしています。
今、めちゃくちゃになってしまっているネームド株ですが、AgaveLivesとしてはあえてネームド株の輸入を増やしていきます。
羅さんが選び抜いて遺した株を僕が現地に行ってさらに選抜し、日本で流通させたい。
名前で売れる時代ではありません。今は皆さんの個体を見る眼は昔以上に肥えています。
そこにあえて挑戦します。
羅さんが伝えたかったメッセージをアガベを通して伝えていくのが僕の販売者としての役割だと考えています。
あーだ、こーだ騒ぐつもりはありません。
園芸を楽しみましょう!


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