小説に答えはない【エッセイ】
いつも拙作を御覧頂きありがとうございます。
27年振りに芥川賞・直木賞受賞作該当無しという衝撃的なニュースが今週あった。
芥川賞・直木賞作品は毎回とは言わないまでも読者は注目しているし、全国の各書店も期待していたことと思う。
個人的には残念な思いがある。
全ての候補作を読んだわけでは無いけれど、良い作品はいくつかあった。
でも考えてみて欲しい。
世の中の経済不況と出版業界不振。
いくら賞に値しないとしても、
'受賞作該当なし(正解は無い),
は、あまりに悲し過ぎる。
せめて、その該当作品が無かったことを、相応しくなかった理由が知りたい。
本屋大賞のように、読者に対して一番売りたい作品を必ず一作品選ぶほうが良いと思う。
新人文学賞すら一度も経験していない人が描いた処女作を芥川賞候補に挙げて、選考会をする時だってあるわけだから。
芥川賞・直木賞各作品が無いことは『価値ある作品が今回は無かった』と、功罪的に突きつけるわけでは無い。単に、経済不況文芸不況をさらに煽るだけだと思う(意味が理解出来ない)。
と、いうわけで...。
じゃあ、身近で素晴らしい実力ある著者をご紹介させて頂きたいと、突如思った次第である。題して、『私が選ぶ芥川賞受賞して欲しい作家さん』。
①長澤 沙也加さん
noterでもある長澤さんは純文学小説界隈で知る人ぞ知る人。
第37回太宰治賞最終候補、第67回群像新人賞最終候補...凄い。
本当にnoteにいらっしゃると知った時、身体が震えた。
書き手にとって、最も大切な資質は筆力以上に胆力だと思う。きっと我慢強く、信念が強い方なのだと思う。小説やエッセイや詩を拝読して、夢中になった。
長澤さんの小説世界は、まるで村田沙耶香さんと今村夏子さんが組み合わさったような摩訶不思議な世界。村田作品かな?と思わせるSFさと、今村作品かな?と匂わせる怪奇さがある。純文学読者を呼び込む絶妙なテイスティングを既にお持ちで、noteでは追随を許さない頭抜け感。こんなの読んだら、書き手として気持ちが折れてしまう(諦めてしまう)から完全に読者側に回って、読まれることをオススメする。
現在note上では、有料記事にはなるが『あの人になりたい』という第68回群像新人賞二次通過作品が掲載されている。
情景描写と人物描写が印象的で、純文学と言わず物語として、お手本にしたい素晴らしい作品。文体が個性的で、かつシュールな作風。最後のオチまで堪能出来る不思議な作品。特に純文学は、読んでいてその『分からなさ』が特徴(特長?)。一見の不透明さが実は、答えを読者に提示しない不可思議感が作品を牽引する大きな力になる。村田沙耶香さんの『地球星人』に似た読後感に近い「なんだこれは?!」と思わせる膂力が当作品にはある。純文学作品という、破壊に満ちた魅力で溢れていた。
身近な中に秀作があり、権威ある遠い存在には興味が湧かない時だってある。
【了】
著作の紹介を快く許可頂いた長澤沙也加さんに深く御礼申し上げます。
皆さま、最後までお読み頂きありがとうございました🙇♂️。
