なぜ、僕は「お笑い」が好きになったのか
前回の記事では、僕の趣味遍歴について書きました。
学生時代は「お笑い」、20代は「ボードゲーム」、30代になってからは「謎解き」。
今回は、その中でも一番長く付き合っている「お笑い」について、なぜ自分はお笑いが好きになったのかを書いてみようと思います。
少しでも僕という人間のことを知ってもらえたら嬉しいです。
⸻
お笑いは、僕にとって「武器」だった
お笑いにハマったきっかけとしては、よく聞く話かもしれません。
落ち込んだときや嫌なことがあったときに、お笑いを見て笑う。
そして、元気をもらう。
僕にとっても、それは大きな理由の一つでした。
ただ、もう一つ理由があります。
僕が通っていた学校には、少し変わった雰囲気がありました。
「テレビっ子で、バラエティ番組に詳しい人はクラスで人気者になれる」
そんな、ちょっと独特な風潮があったんです。
小学生の頃の僕は、自分にあまり自信がありませんでした。
勉強が特別できるわけでもない。
運動神経が良いわけでもない。
これといって目立つ個性があるわけでもない。
そんな、どこかパッとしない小学生でした。
そんな僕にとって、唯一の「武器」になったのが、お笑いでした。
父親が大のお笑い好きだったこともあり、物心ついた頃から家ではバラエティ番組が流れていました。
気がつけば、自然といろいろな番組を見るようになっていて、芸人さんや番組の話にも詳しくなっていました。
学校でバラエティ番組の話になれば、話の中心になれる。
友達との会話の中でボケるチャンスがあれば、ボケてみる。
ツッコめそうな場面があれば、ツッコんでみる。
そして、それで友達が笑ってくれる。
今思えば、僕にとってお笑いは、単純に「好きなもの」というだけではありませんでした。
友達とコミュニケーションを取るための、大切な武器だったんだと思います。
⸻
今でも忘れられない「めちゃイケ」のワンシーン
そんな僕のお笑い人生を語る上で、どうしても外せない番組があります。
『めちゃ×2イケてるッ!』
僕が一番好きだったバラエティ番組です。
そして、今でも鮮明に覚えているシーンがあります。
それが、最終回で放送された「七人のしりとり侍」の一幕です。
大好きだったコーナーが復活する。
それだけでも当時の僕はかなりテンションが上がっていました。
そして始まってすぐ、極楽とんぼの加藤さんが、
「このコーナーは悪い意味で社会現象になったでござるからな」
と話し始めます。
※侍という設定なので「ござる」なのはご愛嬌です。
この「七人のしりとり侍」というコーナーは、三文字しりとりをして、うまく答えられなかった芸人が罰ゲームとして、野武士集団から袋叩きを受けるというものでした。
当時は大人気だったコーナーですが、一方で、罰ゲームの内容について「いじめを助長するのではないか」という批判もあり、BPOにも多くの意見が寄せられたことで、コーナーは終了することになりました。
そんな過去を踏まえての、
「悪い意味で社会現象になった」
という加藤さんの言葉。
そして、それに対して岡村さんが返した言葉が、今でも強烈に印象に残っています。
「このコーナーがなくなったことで、世の中からいじめがなくなったんでござるから。一切いじめがなくなったんでござるぞ。」
もちろん、これは岡村さんなりの皮肉です。
コーナーがなくなったからといって、世の中からいじめがなくなったわけではありません。
むしろ、そんな簡単な話ではない。
だからこそ、その皮肉が妙に刺さった。
当時テレビの前で見ていた僕は、思わず「うまいなぁ」と感心してしまいました。
大好きだったコーナーの復活を楽しみにしていたところに、こういう形で過去の出来事を笑いに変えてくる。
それが、僕にとってはすごく「めちゃイケらしい」瞬間でした。
⸻
お笑いに救われた人間として
もちろん、バラエティ番組がいじめに与える影響については、いろいろな考え方があると思います。
番組の演出が誰かにとって不快だったり、悪い影響を与えてしまったりすることもあるでしょう。
だから、「バラエティ番組は絶対に悪くない」と言いたいわけではありません。
ただ、僕自身の経験として、
バラエティ番組に救われた人間もいる。
これは間違いなく言えることです。
何もできなくて、自分に自信もなかった小学生の僕にとって、お笑いは人と繋がるためのきっかけでした。
テレビで見た芸人さんのボケを覚えて、学校で友達と話す。
番組の話題で盛り上がる。
自分が何かを言って、誰かが笑ってくれる。
そんな小さな成功体験が、少しずつ自分の自信になっていったんだと思います。
そして、その原点にあったのが『めちゃ×2イケてるッ!』でした。
大好きな番組を見て、笑って。
その番組で得たものを、今度は自分が友達とのコミュニケーションに使って。
そうやって僕にとってのお笑いは、ただの「趣味」から、いつの間にか自分の一部になっていきました。
だから、
「お笑い好き」という武器を持った今の自分があるのは、めちゃイケのおかげと言っても過言ではない。
僕は本気でそう思っています。
今でも、嫌なことがあったときにはお笑いを見ます。
くだらないことで笑っているうちに、少しだけ元気になれる。
小学生の頃から変わらない、僕にとってのお笑いの一番好きなところです。
