目指すと、つまらなくなる現象
観察を始めた瞬間から、その対象は動きを変えてしまう。
みたいな、ことが、なんか理系の量子力学的な世界で言われていると聞いたことがある。ような気がする。
試験勉強を始めると、途端に、今までしていなかった掃除をし始めるようになる。
ドラクエで、世界を救う冒険そっちのけでカジノにはまる。
学校生活は、「休み時間」がむしろメイン。
ファイアーエムブレムで、ステージクリアはそっちのけで、闘技場に通い詰める。
会社で進んでやっていたはずのことが、「指示・命令」となって「やらなければいけないこと」になった瞬間、やる気失くす。
がんばれゴエモンで、ステージクリアそっちのけで、ゲームセンターのグラディウスばかりプレイするようになる。
ZINEつくりはじめると、今作っているのが終わらないうちに、あ、こういうの面白そうだな、と、ぜんぜん違うことを考え始める。
これらは、全部、近所にある現象だと思っている。
トルネコの不思議なダンジョンがいつの間にかリマスターされていてびっくりしたのだが、ドラクエⅣは改めてよくできたゲームだった。
あえていえば、ドラクエⅠからⅢを凝縮したようなのがⅣだった。
Ⅰ→一人での冒険
Ⅱ→三人での冒険(三人は固定。役割分担あり)
Ⅲ→パーティ自分で決めて冒険してね♪(人数他、すべて自由。)
で、
Ⅳは5章構成になっていて、
1章→戦士の一人旅
2章→三人旅(武闘家・僧侶・魔法使い)
3章→商人の一人旅(お金で傭兵は雇えるよ♪)
4章→二人旅(難易度高め)
5章→全員集合(一度に戦えるのは4人まで。勇者以外はAIが行動判断)
Ⅲまでの流れを4章まででやり切って、AIに任せて自分は命令しないところまでもっていったわけだ。(でも、前章までで自分が操作したキャラたちだから、すでにキャラ特性は理解していて、愛着もある。)
で、まぁ、それは置いといて。3章である。
この章は、いわゆる「ボスを倒す」のが目的ではない。あえていえば、
お金を貯めること、特定のアイテムを入手すること、自分の店を持つこと
などが目的だ。
章が始まってすぐに行うのは、スライムを倒すことではない。
「武器屋を営むこと」
なのだ。
で、これがめちゃくちゃ面白いのよ。人にもよるのかもしれないけど、今まで何の気なしに利用してきたお店屋さんが、あるいみ壮大な伏線になって、自分が売る側、仕入れる側に回るのが、ほんとに面白い。
その後、一応冒険には出るのだけど、仲間は傭兵だし、明確なボスみたいのはいないし、とにかく毛色が違うんだよね。この章は。
で、すごくおもしろいの。
どの章もそうだけど、3章が終わるの名残惜しかった人は多かったんじゃないかな。4章の難易度の高さや、シリアスさのギャップに、思わず「3章はよかったぁ」と、一瞬思ってしまったのは私だけではないはず。
あれもさ、世界を救うRPGの中で唯一ちょっと違う動きの章、というのが、面白さに一役買ってると思うんですよね。
それがどこまで関係しているかはわからないけど、実際、3章のトルネコはスピンオフで「トルネコの不思議のダンジョン」という別ゲームが出て、いま、それがリマスターされてるわけだからね。
世界救うゲームを始めちゃうと、世界救うに直結しないことが楽しくなっちゃったりするんだと思うのよ。
あ、商人の働きも立派に世界を救うことにつながるんだけどね。物理的な意味で直接戦う、というのとはちと違うということ。
世界を救い始めようとした瞬間から、世界を救うことは、やりたいことではなく、しなくちゃいけないことになってるんだと思う。たぶんね。
