がんばれない日の、カレーと寝息
朝から病院へ行き、人と会い、
家に戻るころには体の芯が抜け落ちたように疲れていた。
腕の中では子どもがすやすやと昼寝中。
私は横になっても眠れなくて、
ただ体力だけが削れていくような感じだった。
少しでも回復したくて、帰りにスタバで買ったフラペチーノ。
子どもに見つかると欲しがるから、
その一杯を、寝るまでひたすら隠した。
カフェインは子どもに良くない。
でも、私はどうしても飲みたかった。
子どもを抱いたまま、
こっそりストローに口をつける。
音が立たないように慎重に飲んでいたけれど、
最後の方はどうしてもズズズッと鳴ってしまう。
——起きませんように。
そう祈りながら、全部飲みきった。
夕方になると、体が重くて動けなかった。
子どもの相手もろくにできず、テレビに頼ってしまう。
夕飯はレトルトのカレー。
こういうときのために買ってあるお守りみたいなもの。
「大したもの作れなくてごめんね。でも、カレーおいしいね」
となりで食べると、
なんだか手作りの日よりよく食べている気がして、
少しだけ肩の力が抜けた。
なんとかお風呂はすませたけれど、
家事は全部、明日の私にバトンタッチした。
歯磨きをして布団に入り、
子どもをおなかの上にのせる。
重みが、今日の疲れをそっと溶かしていく。
「今日はあんまり遊べなくてごめんね。明日は一緒に遊ぼうね」
「今日も大好きだよ」
そう伝えると、子どもは安心したみたいに寝息を立てた。
その寝息に包まれながら、私も眠りに落ちた。
