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バタバタを抱えて

朝から慌ただしく準備をすませ、
子どもを連れて、インフルエンザの予防接種へ向かった。

「ちょっと早めに行けば、すぐ終わるよね」
そんな軽い気持ちでいたのに、
病院の駐車場はすでにいっぱいで、
待合室には、患者さんたちがぎゅうぎゅうに並んでいた。

受付を済ませて、
時計を見るたびにため息がもれる。
9時に着いたはずなのに、
いつの間にか窓の外は眩しい昼の光になっていた。

子どもは絵本を持ってきてみたり、
私の膝に顔を押しつけてみたり、
気まぐれに小さな歌を歌い出したりする。

「ごめんね、あともう少しね」
心の中で何度もつぶやきながら、
ただ一緒に時間をやり過ごした。

注射が終わった頃には、
保育園の給食の時間なんてとうに過ぎていて、
今日はこのままお休みすることに。

家に帰ると、冷蔵庫は空っぽで、
残っていた野菜と卵でなんとか昼ごはんを作った。
「これで足りるかな」なんて思いながら。

一日が予想外に押し流されていく中で、
ふと気づけば夕方になっていた。
ストックは真っ白のまま。
書くはずだった文章にも、まだ触れていない。

でも、きっとこういう日こそ、
いまの私の「母の手帖」なのだと思う。

計画どおりにいかないまま、
子どもの手を握りしめて、
バタバタに飲まれたり浮かんだりしながら、
それでも、今日をちゃんと歩いてきた。

そんな一日のかけらを、
そっとここに置いておく。

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