お題「熱帯夜」小説?
特段、アルコールに強いわけでも好きなわけでもないのに毎週金曜日には飲み屋街にくり出す。
会社の先輩に誘われてなかなか断れずに参加する羽目になる飲み会に、春に入社し夏になった今でも断ることができずにいた。
飲めもしないお酒の席に同席してウーロン茶をごくごく飲む。
「おーい、新人飲んでるか〜」
面倒見のいい先輩が自分の肩をつかみ絡んできた。
「飲んでますよ!(ノンアルですけどね)」
心の声はヒミツにして、いつも通りいつものように答える。
「すいませーん!ウーロン茶をください」
空になったグラスを掲げて店員さんに声をかける。
「はーい。ただいまお持ちします!」
近くにいた店員男性が応え
5分程でグラスが目の前に運ばれてきた。
テーブルに残った冷え冷えのやたらしょっぱい唐揚げを口にした。
あーあ、この無駄な飲みニケーションに参加しなければ、今頃は、家で好きなドラマやアニメ、漫画や本を読んだり、ゲームができたのに…。
自分時間を飲めもしない飲み会に時間を割くのは、日頃からお世話になってる尊敬する先輩が自分が参加するだけで喜ぶからと、自分の面目を保つためだった。
仕方ない、これも仕事の内だ…。
と、しょっぱさが残る喉を潤すためウーロン茶をぐびっと飲んだ。
その瞬間、アルコールの変な味と喉を降りていく辛さがあった。
おかしい…。そう思った。
ウーロン茶が、ウーロンハイになっていた。
すぐに店員さんを呼び止める。
「すいません!ソフトドリンクのウーロン茶をください。」
ソフトドリンクとわざわざ言って茶を大きな声でいい注文した。
5分程ですぐに出されたウーロン茶に口をつけてゴクリとゆっくり飲む。
また、アルコールの変な味がした。
それをもうワンセット続けた時、
怒りの波が立つのが早かったのはアルコールのせいだろうか??
それとも…自分時間を潰された八つ当たりのせいだろうか??
「すいません!ウーロン茶を頼んでいるんですけどウーロンハイが来るんですが?」
やたら、ケバい化粧をした女性店員がカラコンでデカくした目を更に大きくしてキョトンとして立っていた。
「自分はウーロン茶をくださいって言ってるんですが?!」
自分でもこんなに怒るのは久しぶりだった。
「すぐにお持ちします」
と、いう店員さんに対して自分は怒りが収まらず…
「もういいです。温かいお茶をください!」
と、言っていた。
しかも、温かいお茶に語気を強めて…
そんな状況をみていた先輩たちがわらわら集まってきた。
「なんだ〜?コイツ酔ってるからお姉さんに当たっちゃったんだよ〜」
「あ、温かいお茶人数分くれる?」
「お前も飲み過ぎなんだよ〜」
好き好きに話しては各々が自分の周りに陣取る。
酔ってなどいない。
だって、自分は飲んでいないのだから…
騙されて飲んでしまったウーロンハイ以外は…
だいぶ時間をかけて出されたお茶は、流石に普通の温かいお茶だった。
そのことにホッとして温かいお茶をアルコールで若干発汗する身体にゆっくり取りこんだ。
最低気温が25℃以上になるこんな日の熱帯夜に温かいお茶を飲むのはイヤだったが致し方なかった。
またウーロンハイが来ても嫌だったし…と、心のなかでモヤモヤを吐き出す。
ーー終着地点を見出せないのでここで終わりです←
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