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コンピテンシー評価の効果を3倍にする方法


「コンピテンシー評価を導入したのに、現場が変わりません」
「項目は作ったのですが、評価者によってバラバラです」
「そもそも、コンピテンシー評価って、本当に効果があるんですか?」


経営者・人事責任者の方から、本当によくいただくご相談です。


人事コンサルタントとして、5,000人を超える面接、数十社の組織支援、4名から100名超への垂直立ち上げを経験してきました。


その経験から、断言できることがあります。


コンピテンシー評価は、正しく設計すれば、組織を根本から変える力を持っています。


でも、多くの会社では、その力の3分の1も、引き出せていません。


今日は、なぜコンピテンシー評価が機能しないのか、そして、その効果を3倍にするために何をすべきかを、構造でお話しします。



まず、コンピテンシー評価の本質を、一言で

最初に、コンピテンシー評価の本質を、明確にさせてください。


コンピテンシー評価とは、何か。


私の答えは、こうです。


再現性がないと思われる所作や行動、マインドを、自社の言葉で言語化すること。


多くの人が、コンピテンシー評価を、「能力評価」や「スキル評価」と混同しています。


でも、コンピテンシーは、能力やスキルとは違います。


能力は、「何ができるか」。
スキルは、「何を知っているか」。


コンピテンシーは、「どう行動するか」「どう振る舞うか」「どういうマインドで仕事に向き合うか」。


そして、その「どう」の部分は、多くの場合、再現性がないと思われています。


「あの人は、なんか違う」
「あの人の仕事の進め方は、真似できない」
「あの人のお客様への向き合い方は、特別だ」


この"なんか違う"を、言語化し、評価項目に落とし込み、組織全体で再現可能にする。


これが、コンピテンシー評価の本質です。



コンピテンシー評価が機能しない会社の、三つの共通点

ここから、正直にお伝えします。


コンピテンシー評価を導入したのに機能していない会社には、三つの共通点があります。


一つ目、コンピテンシーの定義が、抽象的すぎる。


「主体性がある」
「コミュニケーション力が高い」
「リーダーシップを発揮する」


多くの会社のコンピテンシー項目は、このレベルで止まっています。


でも、「主体性がある」とは、具体的に、どんな行動を指すのか。
「コミュニケーション力が高い」とは、具体的に、どんな場面で、どんな振る舞いをすることなのか。


ここが定義されていないと、評価者は、自分の解釈で評価をつけます。
結果として、評価者によってバラバラ。
社員は、「何をすれば評価されるのか」がわからない。


抽象的なコンピテンシーは、壁に貼った標語と同じです。
誰も、行動に移せません。


二つ目、「優秀な社員」の定義が、されていない。

コンピテンシー評価は、本来、「自社にとっての優秀な社員」の行動特性を、言語化するものです。


でも、多くの会社では、「優秀な社員とは、どんな人か」を、明確に定義していません。


「なんとなく、あの人は優秀だよね」
「売上を上げている人が、優秀でしょう」


この曖昧さのまま、コンピテンシー項目を作ってしまう。


結果として、「どこの会社にもありそうな、汎用的なコンピテンシー」が並ぶだけの、意味のない評価シートが出来上がります。


三つ目、他社のコンピテンシーを、そのままマネしている。

これは、以前お伝えした「大企業の制度をコピーする」問題と、まったく同じ構造です。


「あの有名企業が使っているコンピテンシーを、うちにも導入しよう」
「この本に載っているコンピテンシーモデルを、参考にしよう」


他社のコンピテンシーは、他社の文化、他社の事業、他社の社員の行動特性から、生まれたものです。


自社に合うはずがありません。


コンピテンシーは、外から持ってくるものではなく、自社の中から掘り出すものです。






コンピテンシー評価の効果を3倍にする、三つのアプローチ

ここから、コンピテンシー評価の効果を3倍にする、具体的なアプローチをお伝えします。


一つ目、自社の文化・戦略と、コンピテンシーを紐づける。


コンピテンシーは、自社の文化から生まれるべきものです。


「うちの会社が大切にしている価値観は、何か」
「うちの事業戦略を実現するために、社員にどんな行動を求めるのか」
「うちの組織文化の中で、どんな振る舞いが"優秀"なのか」


この問いに答えることから、コンピテンシー設計は始まります。


文化と切り離されたコンピテンシーは、額縁の中の標語と同じです。
文化と紐づいたコンピテンシーは、社員の日々の行動を、静かに導いてくれます。


二つ目、優秀な社員にインタビューし、行動レベルで定義する。

これが、最も重要なアプローチです。


自社の中で、「この人は本当に優秀だ」と、経営陣が認める社員。
その社員に、じっくりとインタビューをします。


「日々の仕事で、何を大切にしていますか?」
「お客様に対して、どんなことを意識していますか?」
「困難な場面で、あなたはどう判断しますか?」
「チームで仕事をする時、何を心がけていますか?」


ここから出てくる行動や所作やマインドを、言語化する。


そして、その行動を、具体的な行動レベルで、定義する。


「主体性がある」ではなく、
「自分のタスクが完了した後、チームの他のメンバーに"何か手伝えることはありますか?"と声をかけている」


「コミュニケーション力が高い」ではなく、
「お客様からの質問に対して、24時間以内に、一次回答を返している」


このレベルまで落とし込んで、初めて、コンピテンシーは評価基準として機能します。


三つ目、コンピテンシーを、育成と評価の両方に使う。

多くの会社では、コンピテンシーを「評価の時だけ使うもの」として扱っています。


半期に一度、評価シートを開いて、コンピテンシーに点数をつける。
それで終わり。


これでは、コンピテンシーの力の3分の1も引き出せません。


コンピテンシーは、日常の育成にこそ、使うべきものです。


1on1で、「先月、このコンピテンシーに沿った行動が、ここで見られたね」とフィードバックする。


目標設定の時に、「今期は、このコンピテンシーの中で、特にここを伸ばそう」と対話する。


朝礼や全社会議で、「この行動は、まさに我が社のコンピテンシーを体現している」と称える。


評価の時だけ引っ張り出すコンピテンシーは、年に一度しか使わない道具と同じです。
毎日使う道具にして、初めて、組織に根付いていきます。



「再現性がない」と思われていることを、再現可能にする

ここで、もう一段、深い話をします。


コンピテンシー評価の真の価値は、ここにあります。


「あの人は特別だから、真似できない」
「あの人のセンスは、教えられるものじゃない」
「あの人の仕事の進め方は、才能だよ」


多くの組織で、優秀な社員の行動は、"再現不可能な才能"として、片づけられています。


でも、本当にそうでしょうか。


優秀な社員の行動を、丁寧に分解し、言語化してみると、実は、「誰でもやろうと思えばできる、具体的な行動の積み重ね」であることが、ほとんどです。


才能ではなく、行動。
センスではなく、習慣。
特別な力ではなく、意識的な選択の繰り返し。


これを言語化し、評価項目に落とし込み、他の社員も実践できるようにする。


これが、コンピテンシー評価の真の価値です。


一人の優秀な社員の力を、組織全体の力に変える。
再現性がないと思われていたものを、再現可能にする。


だからこそ、コンピテンシー評価は、組織を根本から変える力を持っているんです。





経営者の方への、最後の三つの問い

最後に、三つだけ、問いを残します。


御社のコンピテンシーは、抽象的な標語で止まっていませんか?行動レベルで定義されていますか?


御社のコンピテンシーは、自社の優秀な社員の行動から抽出されていますか?それとも他社のマネですか?


御社のコンピテンシーは、評価の時だけ使われていませんか?日常の育成にも活用されていますか?


この三つに、自信を持って答えられないなら、御社のコンピテンシー評価は、まだ本来の力の3分の1も引き出せていない可能性があります。



◆"SAIKA(サイカ)"のご紹介

コンピテンシー評価を、正しく設計し、日常の育成と評価の両方に活用する。


この想いを形にするために、当社ベーシックコアでは、評価制度システムを開発しました。


名前は、"SAIKA(サイカ)"です。


コンセプトは、"才能をひらき、組織を強くする"


一人ひとりの中に眠っている再現可能な行動特性を、正しく評価し、育て、組織全体の力に変えていく。


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その最初の一歩を、私たちが支援します。


ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

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