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雇っちゃいけない人

私の人生において、母親は「関わっちゃいけない人」でした。
強い精神的支配のもとで育ち、私は長い時間、自分の感情や判断を自分のものとして持つことができませんでした。母親の顔色をうかがい、母親の期待に応えることが、生きることそのものになっていました。

その影響は、大人になってからも続きました。
社会に出て働くようになっても、私は自分の心の状態を正しく把握できず、無理を重ね、限界を超えても止まれない人間でした。その結果、精神面(メンタル)の不調を抱えながら働き、周囲に気を遣わせたり、空気を重くしたり、意図せず悪影響を及ぼしてしまったと思います。

会社側の視点に立てば、当時の私は「雇っちゃいけない人」だったのかもしれません。
精神面が不安定で、自己管理ができず、周囲との調和も難しい。精神疾患が野放しになっており、何より「自分は病気である」という自覚、いわゆる病識がありませんでした。

この病識の欠如こそが、最も大きな問題だったと、今ははっきり分かります。
自覚がないため、対処もしない。配慮を求めることもできず、結果として周囲に負担をかける。悪気はなくても、影響は確実に存在しました。

しかし今、私はその状態から一歩抜け出しました。
自分が精神的な病気を抱えていることを認め、限界を知り、無理をしない働き方を選ぶようになりました。調子の悪さを自覚し、必要な距離を取り、周囲と調和する努力をしています。

「雇っちゃいけない人」は、固定された烙印ではありません。
それは、未自覚で、無理を重ね、回復の道を知らなかった過去の私です。

私はその卒業を宣言します。
病識を持ち、自分を管理し、周囲と折り合いをつけながら、働き続ける人間として。
過去を否定するのではなく、引き受けたうえで、これからを生きていきます。

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