長期金利3%。それでも家を建てる意味はあるのか
長期金利が一時3%を超え、約30年ぶりの高い水準になりました。
住宅会社を経営している自分としては、かなり気になるニュースです。
ここ数年、住宅価格そのものが大きく上がっていて、自分たちも値上げしたくてしているわけではありません。
木材、住宅設備、断熱材、人件費など、仕入れや建築に必要なお金そのものが上がっています。
以前なら同じ予算で建てられた家が、今は建てられないということも増えました。
そこへ住宅ローン金利まで上がれば、これまでなら建てられた方の中にも、住宅購入が難しくなる人は増えると思います。
持ち家は必ず得ではない
住宅会社の社長が言うのも変ですが、自分は持ち家が必ず経済的に得だとは思っていません。
自分の計算上では時と場合に合わせて賃貸を移り住む方が、生涯の支払いは安いこともあると理解しています。
それでも家を持つ人がいるのは、お金以外の価値があるとも思います。
子どもの音を気にせず暮らしたい。
犬や猫に合わせた床や間取りにしたい。
庭が欲しい。冬でも暖かく暮らしたい。
住宅は単なる資産ではなく、家族が何十年も過ごしたい場所の準備する行動ともいえます。

金利が高くても、今建てたほうが得な可能性はある
一方で、金利だけを見て「今は高いから待とう」と決めるのも難しいと思います。
まず金利は下がり続けるものでも、上がり続けるものでもありません。
推測ができるのは、1年程度だと自分は考えます。
その程度の長さでは図面を書いて、契約をする。
それらに必要な期間ですぐに使われてしまいます。
自分としては、未来が読めない以上、ここはある程度の運と度胸になると思います。
そして物価上昇も見逃せません。
2026年に起きたナフサショックと呼ばれる現象で、一気に建材価格が上昇しました。
例えば弊社のイメージですが、今3,000万円で建てられる家が、資材や人件費の上昇によって半年で3,200万円程度になった感じです。
そしてあくまで自分の見立てですが、人口減少など多くの要因を総合して考えると、住宅に限って言えば物価は上がり続けると思っています。
そのため「金利は高いと思ったけれど、あの時に建てておいて良かった」となることも十分あり得ます。
しかし自分の見立てが外れて、価格が大幅に下落することもゼロではありません。
この業界に20年いて、今後もこの業界に居続けるつもりの自分の本音は、物の単価は上がり続けます。下がらないと思っています。
早く家を建ててほしいから言うわけではなく、様々な目線で考えたら必然というのが自分の意見です。

大切なのは、未来を当てることではない
物が上がる以上、あとは家を建てるなら、いつ建てるかだと思います。
そして金利を考える前に、まずは金利が少し上がっても普通に生活できる住宅計画なのかを確認することが大切だと思っています。
銀行から借りられる金額と、安心して返せる金額は同じではありません。
家を少し小さくする。
使わない部屋を減らす。
後から交換できる設備にはお金をかけすぎず、断熱や構造など後から変えにくい部分を優先する。
こうした調整でも住宅価格は変わります。
これからは、住宅価格も金利も上がり、家を持つハードルは以前より高くなると思います。
だからこそ、無理に家を買う必要はありません。
地方なら横を見たら空き家があります。
それ以外にも賃貸、程度の良い中古住宅、小さな新築など、選択肢はいくつもあります。
金利や物価の未来を正確に当てることはできません。
だから大切にしたいのは、自分たちが家を持つことで何を得たいのかを考えることです。
金利が上がっても生活できるのか、手元にお金は残るのか。
そこまでは数字で確認できます。
それでも最後には、お金のためだけに家を建てるという判断があっているのか。
経済性が伴っていれば家を建てるのか。
この辺りも重要ですが、それ以外の思い出や安心できる場所などの考え方も重要だと思います。
支払いの総額を含め「今建てるのが正解だったのか」という答えは誰にも分かりません。
そこまで考えたのであれば、最後はタイミングや自分たちの直感を信じて行動してもらえたらと思います。

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