反面教師としての西城秀樹に学ぶ新・マーケティング
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:マーケティング100年の歴史で行き着いたのは、一人を標的にするスマホ・アルゴリズムマーケティングだ。しかし、もっと原始的だが、見落とされてきた真実がある。反面教師としてのヒデキが教える新しいマーケティングとは?
消費者は嘘つきだ
マーケティングはその誕生以来、「消費者とは何か」を追ってきました。
初期の段階ではフォードのように「作れば売れる」が続き、販売の時代と言われましたが、作っても売れない時期が到来、科学的、合理的に売上を増やす「マーケティング」が生まれ、大衆だけを狙いテレビCMをガンガン流すマス・マーケティングが全盛になりました。
しかし、やがて市場は消費者の好みによって細分化され、やがてマーケティングはワン・トゥ・ワン、市場はグループから一人になったのです。
ワン・トゥ・ワン・マーケティングの誕生には、データベースというテクノロジーが寄与し、今ではスマホが個人の購買履歴を記憶し、あなただけがほしそうな商品を、あなたのスマホ画面にたった今もせっせと流し込んでいるわけです。
科学的に完璧なはずの、この現代におけるスマホ・ワン・トゥ・ワン・マーケティングですが、うまく言っているとは言えません。
そこに、人間の消費行動の不可解さがあるのです。
経済学も、アバウトなマクロ経済が批判され、ミクロにシフト、しまいにはマーケティングと同じようにワン・トゥ・ワンという流れができ、やがて経済学に心理学をミックスした「行動経済学」という新しいジャンルが開発されました。
しかし、それもうまく行かず、今度はスーパーで買い物する消費者の脳に電極を付けて、好みの商品や広告やに反応させそれをデータ集積し、分析する「神経経済学」なども出現しています。
それでも、消費者の行動に法則など出てこないのです。
ヒデキで見つけた消費者行動法則
リクツでだめなら、ヒデキでいこうぜ!

てなわけで、僕はスマホマーケティングより、行動経済学よりも「キテる」法則を見つけたのです!
それは「消費者は嘘をつく」という真理です。
ヒデキの全盛時代、「チッ、男のアイドルなんか!」「オンナにキャーキャー言われてる持てない俺達の敵に、誰がチップなんてやるものか!」と粋がっていた僕。
ヒデキの音楽性はわかっていたけれど、そこは見ない、聞かない、知らないフリをして、ひたすらアンチの姿勢を崩さなかったあの頃。
あえていいます。それは僕一人ではなく、テレビの前でヒデキを見えいた何千万の同胞がいたのだ、と。
「巨人・大鵬・卵焼き」の正体
昭和の昔、子どもが好きなものの喩えとして、こんな言葉がありました。
「巨人・大鵬・卵焼き」(きょじん・たいほう・たまごやき)

「巨人の星」原作者、梶原一騎が作品の主人公にこんなことを言わせたことがあります。
「アンチ巨人が、実はいちばんの巨人ファンなのだ」、と。
主人公はこう説明します。
「アンチ巨人こそ、巨人ファンの要素を一番持っている」から、だと。
スキな女の子に限って、意地悪をしていた情けない少年の頃を思い出します。
スキだからこそ、素直にそれを口に出せない、子供の稚気というか、今で言う中二病みたいな心理なのかもしれません。
強引にまとめると、「消費者は素直に自分のスキを言えない動物である」、ということなのです。
消費者を素直にするという秘策はあるか
マーケティングは、ここを見落としていたのです。
あなたが開発者として満を持して完成させた、切り札が売れない!
それはその新製品が「ヒデキ」だからです。
素直に「いい」と言えない何かが邪魔しているのです。
それは例えば「フワちゃん」をCMに起用したせいかもしれません。

ベタすぎる理由だなあ、っていうんですか。
ちょっと長くなりすぎたんで、また明日考えましょう。
野呂 一郎
清和大学教授
