この横顔が好きだ──狩りの瞬間のキタキツネ
GWの薄曇りの日、キタキツネに会った。
のんびり歩いているわけでも、こちらを見ているわけでもなかった。体を低く落として、目だけが鋭く地面に向いていた。何かを狙っている。そういう顔だった。
この顔が好きだ。
キタキツネの顔はいくつもの表情を持っている。丸まって眠る顔、子どもの頃の無邪気な顔、雪に鼻を埋める顔。どれもいい。でも一番好きなのは、この顔だと思っている。野生の動物がそのまま出てくる瞬間だからだ。
体を低くして、耳を前に向けて、目が細くなる。呼吸も止まっているんじゃないかと思うくらい静止している。その次の瞬間に何が起きるかは分からないけれど、この一瞬だけは完全に「野生のキタキツネ」だった。
GWで春の緑が出始めた地面、薄曇りの柔らかい光。条件が重なって、毛並みのオレンジがよく出た一枚になった。

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機材:Canon EOS R7 / RF100-400mm
ISO:400 F:7.1 SS:1/320 焦点距離:165mm
天気:薄曇り GW
■ 狩りの瞬間のキタキツネを撮るときに意識していること
165mmで撮影したのは、被写体との距離が近かったからだ。狩りに集中しているキタキツネは比較的こちらを意識しないが、近づきすぎると気づいて行動をやめてしまう。今回はちょうどいい距離感で、顔のディテールまで十分に収められた。
薄曇りの光は毛並みの描写に向いている。直射日光だとオレンジの毛が飛びやすいが、曇り光だと陰影が柔らかくなり、毛の一本一本まで自然に残る。ISO400・F7.1はこの光量での適切な設定で、ノイズも気にならない仕上がりだった。
SS1/320は静止に近い状態なら止まるが、突然の飛び出しには対応しにくい。狩りの瞬間を撮り続けるなら、1/640以上を確保しておくと次の動きにも対応できる。
