リック・アンド・モーティのリックに感情移入する
AIにリック・アンド・モーティぽい宇宙の画像を頼んだら、絶妙に気持ち悪い絵が出来た。正解ではある気がする(笑)
『リック・アンド・モーティ』といえば、一見するとただの狂気的なはちゃめちゃアニメ。
けれど、こういう一見カオスなアニメや映画ほど、人間の本質や社会風刺をオブラートに包まずに描いているから好き。
多次元的な思考を持つ人や、HSPのような高感受性な人ほど、主人公のリックに感情移入してしまうのではないかと思う。
人間の複雑な感情、社会の本質、そして先の未来…色んなことが望んでもいないのに見えてしまう(それが正解か不正解かは置いておいて)。そして、その複雑すぎる脳内や視界を誰にも理解してもらえない苦しさ。
リックの酒浸りでいい加減な振る舞いは、単なる破天荒さではない。あの肥大化した知性と感性、そして複雑すぎる心をごまかすための盾。
それを象徴するのが、名作エピソードの
「最高の週末(Auto Erotic Assimilation)」
人間の本質とそのちっぽけさを描くと同時に、リックの孤独を浮き彫りにしている。
作中に登場する集合精神(ハイブマインド)の「ユニティ」は、リックと同じ層に生きていて、同じ広さで世界を見ている唯一の存在。
リックと似た感性を持つ人間は、いつだってユニティのような「お互いを深く理解し合える相手」を渇望している。だからこそ、失ったときの絶望は計り知れない。自ら脳を焼き尽くしてしまいたいという衝動に駆られるほどだ。
エピソードのラスト、失意のリックの背景で流れるChaos Chaosの『Do You Feel It?』。
あれは、私たちのような人間が抱える「混沌と逃避」をそのまま音にしたような歌。歌詞の一つひとつが刺さって痛い。
“Do you feel that I can see your soul?”
挿入歌:Chaos Chaos 『Do You Feel It?』(作詞:Asy Saavedra / Chloe Saavedra)より引用
”私があなたの魂まで見透かしているのを感じてる?”
自分の見ている世界や、深層にある感覚を、人に開いて見せることは容易じゃない。
どうせ理解されるはずがないという諦めと、開くことすらできないという孤独。
リックのように打ちのめされ、自分を壊したくなる夜もあるかもしれない。
けれど、この痛みを共有できる作品や、画面の向こうで同じ歌を聴き、同じように胸を痛めている誰かが、この世界のどこかに確かに存在している。
完璧な理解者は見つからないかもしれない。
けれども、酒や音楽や混沌とした物語に逃避しながら、この「見えすぎる世界」をなんとか生きている。
