見出し画像

───たった一言の手紙が、心を動かすことがある。



ふとポケットの中に入っていた、小さな紙切れ。
レシートかと思って広げたら、
「おつかれさま、今日もがんばったね」
って書いてあった。
たった一言なのに、ぐっときた。
そんな経験、ありませんか?



手紙っていうと、つい構えてしまう。
「ちゃんと書かなきゃ」
「誤字があったら恥ずかしい」
「何から書いたらいいのか分からない」
って。
でも、実はぜんぜんそんなことなくて。
ほんのひと言でも、そこに、その人の想いが乗っていれば、それはもう立派な手紙なんですよね。



たとえば、冷蔵庫に貼られたメモ。
「カレーあるよ。温めてね」
「牛乳切らしてるから、買ってきてくれると嬉しい」
・・・そんなやりとりだって、ただの伝達じゃなくて、相手のことを気にかけている気持ちがにじみ出ている。
言葉にすればたった十数文字。
でも、そこに詰まっている気持ちの量って、案外あなどれないものです。



私は仕事で手紙を書くことがありますが、長い文章より、ふと添えた一言が印象に残ったって言われることがあります。
「寒い日が続きますね。どうかあたたかくしてお過ごしください」とか、
「お身体、大事にしてくださいね」とか。こういう気づかいの言葉が、読む側にじんわり染みるのだと思うのです。



そもそも、誰かのことを思い浮かべながら言葉を綴るって、すごく尊い行為だと思います。
どんなに短い言葉でも、
「この人、今どうしてるかな」
「これ、伝えたらちょっとでも元気になってくれるかな」
って考えて書く。
そのプロセス自体がもう、やさしさのかたまり。



だから、走り書きのメモでもいいし、付箋に書いたメッセージでもいい。
「ありがとう」
「また会おうね」
「楽しみにしてるよ」
・・・そんな言葉をもらったら、なんとなくその日がちょっと明るくなるし、
「私のこと、気にかけてくれてる人がいるんだな」って、心がふっと軽くなる。



最近はLINEとかメールで、便利にやりとりできるけれど、画面越しの文字って、つい流れていってしまうことが多いですよね。
でも、紙に書かれた文字って、なぜか捨てられないことがあります。
あの人の字だなって思い出せたり、ふとした時に読み返して元気をもらったり。
だからこそ、手書きって、いいなと思うんです。



別に長い手紙を書かなくてもいい。
たとえば、
職場で誰かのデスクに「いつもありがとう」って一筆添えた付箋を置くとか、
友だちの誕生日に「これからもよろしく!」ってメッセージカードを渡すとか、
それだけで十分。
きっと、それを受け取った人の心には、あったかい灯りがともると思うのです。



手紙って、特別構えなくてもいいものなのです。
もっと気軽に、自由に書いていい。
むしろ、その人らしさがにじみ出る、ちょっと雑なくらいのほうが、なんだか心に残ったりする。



何でもデジタルで済んでしまう時代だからこそ、アナログな手紙の力が、かえって際立つのかもしれません。
言葉が形として残るって、やっぱりすごいことだな・・・と、日々感じています。



もし今、誰かに伝えたい気持ちがあるなら、たとえ一言でもいい、書いてみてください。
ペンと紙があれば、それだけで、誰かの心にそっと寄り添えるから。

いいなと思ったら応援しよう!