「お済みのお皿、お下げしてよろしいですか」は、ホスピタリティ?帰れのサイン?
こんにちは、接客応援団のアールです。
少し前に、SNSで飲食店の接客についてのあるつぶやきが話題になっていました。
今回は、そのつぶやきの私の考えを書きたいと思います。
「お下げしてもいいですか」は善意か否か
SNSで話題になっていたのは、飲食店の皆さんへの質問としてのつぶやきでした。
「お済みのお皿、お下げしてよろしいですか」
この言葉は、ホスピタリティあふれる善意なのか、それとも「早く帰れよ」という催促なのか。
https://togetter.com/li/2652346
私は、この言葉の本来の目的は善意だと思っています。
それは、私自身が最初にそう学び、私たちサービス業として、その目的が本質だと思っているからです。
ファミレスで学んだ「お皿を下げる」目的
私の初めてのアルバイトは、ファミリーレストランでした。
接客の世界と、最初の出会いがその場所です。
その中で一番最初に教えられたのが「中間バッシング」です。
「お客様にゆっくりくつろいでいただくために、お済みのお皿は下げて」
そう教えられました。
食べ終わったお皿を目の前に置いたままにするのではなく、きれいなテーブルにすること。
それが居心地の良さをつくる、と。
ファミレスで経験した私の接客の原点
そんな教えの中でも、特に私の原点となっている出来事があります。
ある日、近隣大学のサークルの打ち上げがあり、店内はかなり混雑していました。
通路の床に座り込む学生さんもいて、熱々のグラタン皿などを運ぶのに危険を感じ、私は声をかけました。
「こちらにお座りになりますと、通路を通る他のお客様の邪魔になってしまいますので、お席にお座りいただけませんか」
学生さんは素直に席に戻ってくれました。
その様子を見ていた店長が、あとで私にこう言ったのです。
「アール、お客様はね、いつなんどきも邪魔にはならないんだよ」
その言葉を聞いたとき、私はハッとしました。
『邪魔』という言葉を、無意識にお客様に向けて使ってしまったことに、初めて気がついたのです。
反省すると同時に、
悪気がなくてもネガティブな言葉が出ることってあるんだ。
そして言葉ひとつで、相手に伝わる印象がこんなにも変わるんだな。
接客って面白い世界だな、言葉の持つ力ってすごいな。
そう感じたことが、この仕事に興味を持つきっかけになりました。
現場のサービススタッフの想い
実際の現場には、「お客様に喜んでほしい」という善意の気持ちを持った人がたくさんいます。
・目の前のお客様の居心地の良さのために。
・次にお越しになるお客様をスムーズにご案内できるように、お皿の準備を整えておくために。
全て善意の行動です。
それなのに、なぜ「催促された」「冷たく感じた」と受け取られてしまうのか。
私は、その原因は言葉そのものよりも、伝え方やタイミングにあると思っています。
伝え方とタイミングを磨くには
では、伝え方やタイミングを良くするには、どうすればいいのか。
そのスキルアップには、目配りの力を高めることが不可欠だと思います。
飲食店のクレームでよく聞くのが、
「まだ口に含んでいて、今お皿が空いたばかりなのに、すぐ下げられた」
というものです。
モグモグしている最中にお皿を下げられると、お客様はどうしても慌ただしさを感じてしまいます。
機内食で体験したCAさんの「目配り」力
私自身も、飛行機の機内食で似た経験をしました。
モグモグしているときに、
CAさんから「お下げしてもよろしいでしょうか」と声をかけられ、
その直後に、
「…これは、大変失礼いたしました。ごゆっくり召し上がってください」
と続けてくださったのです。
CAさんは、声をかけたと同時に私の顔を見て、
「あ、まだ食べている途中だった」と気づかれたのだと思います。
これは、お皿を見ていたのではなく、お客様を見ていたからこそできたリカバリーでした。
声のかけ方やタイミングは大切。
でもそれはお客様の状況によって異なるからこそ、まずお客様を見て気づく「目配り」の力が重要なのです。
小さなあとがき
最近は、社会全体でもコミュニケーションが対立軸で語られることが増えてきたように感じます。
だからこそ私は、サービス側にはお客様に対して、まずは好意的な目線で受け止めてほしいと伝えます。
と同時に、サービスを受ける側としても、
「善意でやってくれているのかもしれない」
そんな好意的な目線で受け取りたいなと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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