夜店から/シロクマ文芸部
夜店から帰った時、サッコは金魚が心配だった。
車の中では、ずっと膝の上に乗せていた。
途中から何だか、元気がなくなったように見えた。
「水槽にいれてあげよう!」
サッコが言うと、
「すぐにはダメだよ、まず、水を作らなきゃ。」
と、お父さんがいう。
「一日待つんだよ。」
えー、一日もビニール袋の中にいたら、死んじゃうかも。
お父さんは、小さなバケツを持ってきた。
サッコのおもちゃのバケツ。
その中に、金魚が入ったビニール袋をそっと立てて、袋の口を緩めた。
ビニール袋が、小さな水槽になった。
「おなか、すいてないかな。何をあげる?」
「パンくずでいいよ。少しだけだぞ。」
サッコがパンくずをあげると、金魚はパクパクと食べた。
「食べた!」
振り向いたら、お父さんも見ていた。
「食べたね。大丈夫だね。」
その金魚は10年以上生きて大きくなり、サッコが高校生になった時、長い一生を終えた。
あまり大きいので、実は鯉なんじゃないか、もっともっと大きくなるんじゃないかと、何度も思った。
でも、思い起こせば、髭はなかった。
鯉には髭があるというから・・・それを調べたのは、今。(笑)
やっぱり金魚だったのね。😊
ありがとうございました。<゜)))彡
