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インタビューレポート#10_村山辰徳さん・愛那さん/PICNIC株式会社・大束絵梨さん/道の駅「明治の森・黒磯」(25.11.15)

をするこんにちは!那須塩原ブランドニットプロジェクトチームメンバーのわたなべです!
今回は、PICNIC株式会社グラフィックデザイナー/アートディレクター 村山 辰徳(むらやま たつのり)さん、PICNIC株式会社CEO/プロデューサー 村山 愛那(むらやま あいな)さん、道の駅「明治の森・黒磯」駅長 大束 絵梨(おおつか えり)さんの3人をニッターにお迎えし、トークセッションを行いました。

<スピーカー> 
村山 辰徳(むらやま たつのり)さん
・栃木県出身
・PICNIC株式会社グラフィックデザイナー/アートディレクター

村山 愛那(むらやま あいな)さん
・神奈川県出身
・PICNIC株式会社CEO/プロデューサー

大束 絵梨(おおつか えり)さん
・千葉県出身
・道の駅「明治の森・黒磯」駅長

<ファシリテーター>
栗原 渉(くりはら わたる)
 ・那須塩原ブランドニットプロジェクト サービスデザイナー


農家の思いをデザインするPICNICと道の駅「明治の森・黒磯」

那須塩原ブランドニットプロジェクトメンバー 栗原(以下、栗原):
進行を務めさせていただきます。栗原と申します。
今日のタイトルは「農家の思いをデザインするPICNICと道の駅『明治の森・黒磯』」です。

この道の駅には“農家が集まる道の駅”っていうコンセプトがあったと思います。
このデザインやパンフレットだとか、パッケージをPICNICさんがデザインされてるっていうのをお伺いして、
「そのコンセプトはどうやって生まれていったのか」とか、「どういうふうにデザインが進んでいったのか」ということを、お話できればなということでお誘いをさせていただきました。

そのときにプロジェクト進行をされていた、駅長の大束さんも一緒にお話を伺えればいいなぁということで、今日お時間をいただきました。
しかも、こんな広いスペースを、この時間お忙しいのに貸切にしていただき、ありがとうございます。

特に「こういう状態になりたい」とか、「こういうのを聞き出したい」みたいなゴールはないので、ラフに思いついたこと喋れればいいなと思っています。

会場の様子

基本的には、この道の駅ができるときのデザインワークのプロジェクトのお話をお聞きしたいんですけど…

その前に、そもそもPICNICさんっていうのは、おふたりとも東京で活動されていて、こっちに移住されてきて、デザインの会社を起こされて、PICNICという屋号でやられているっていうその経緯と、

大束さんの駅長になられるまでの経緯や、駅長になり、今どんなことされてるのかみたいなのに触れながら自己紹介していただき、内容のお話に入っていければなと思ってますので、よろしくお願いします。

早速ここからいろいろと質問用意してるんですけど、
まずは、ご自身についてお伺いできればなと思っています。
この場所を貸していただき、場を提供いただいた、「明治の森・黒磯」の駅長をされていらっしゃる大束さんから、
まず簡単に自己紹介いただいてもよろしいでしょうか?


道の駅「明治の森・黒磯」駅長、大束さんを知る

乳製品製造担当(予定)から駅長に任命!?

道の駅「明治の森・黒磯」 大束さん(以下、大束)
はい、ただいまご紹介に預かりました、
道の駅「明治の森・黒磯」の駅長を務めております大束と申します。
私は、もともと那須塩原市には、地域おこし協力隊の乳製品、農畜産物のPR担当として移住しました。

自己紹介をする大束さん

那須塩原市に来る前は、酪農の現場の仕事をずっとしておりまして、全く異業種から酪農の世界に入って、今こうして、またやったことのない駅長という仕事をさせていただいているんですけれども、
乳製品とか牛とか、そういったところのつながり、酪農関係者のご縁もありまして、那須塩原市の方で活動させていただいております。

栗原:ありがとうございます。
ご出身はどちらなんですか?

大束:出身は千葉県です。学校を出てからずっと、いろんな地域で牛を中心に仕事をしてきました。今移住して3年くらいです。

栗原:地域おこし協力隊で4年前にこちらにいらっしゃって…
あれ、道の駅ができたのっていつでしたっけ…?

大束:昨年(2025年)の4月26日にリニューアルオープンしました。

栗原:じゃあ2、3年目ぐらいで駅長に任命されたってことですか?

大束:そうです。
もともとはここ製造室、乳製品を作る部屋がありまして。
で、その乳製品製造担当になる予定でいたのですが…

栗原:気づいたら…?

大束:あ、そうなんです(笑)
バターの製造とかも、ほかの牧場で研修とかをしていて、
もう完全に、私は製造に入るつもりで準備を着々と進めておりました。

栗原:それがどうして駅長になったんですか?

大束:地域おこし協力隊で酪農家さんだったり、農家さんを回ることがすごく多かったんですけれども、自分自身が現場をやってたものですから、ものすごいそれが楽しくて。
農家さんとお話する時間とか、酪農家さんと繋がったり、いろいろ聞いて活動している間にこう自然と繋がりができてきて…

で、この道の駅がリニューアルするっていうお話があったときに、うちの代表に、「こんな農家がいて、こんな酪農家がいて、こうこうこうでこれが面白い」みたいな話をしていたら、
「乳製品製造じゃなくて、駅長だよね~」と言われました(笑)

いろんな方がいて、面白い地域だなと思って話していたら、そういった流れになりました。
まさかやると思ってなかったですけど。はい、びっくりしました(笑)

栗原:そうですよね。
乳製品作る立場から駅長という立場になるわけですけど、ご自身的にはそれは良かったことなんですか?

大束:まったくわからない世界だったので、道の駅もやったことないですし。まあ好きでよく行ってはいたんですけれども。
もうなんか、未知の世界というか、どんな仕事があって何をしていくんだろう、っていう…
でもまあ、農産物が溢れていることを活動中に知っていたのと、かつ乳製品も店頭で扱えるっていうのを聞いていたので、まあちょっと面白そうだと思いました。

栗原:なるほど。ありがとうございます。
駅長になられて、じゃあ急にPICNICのおふたりとデザインの話もしなきゃなんだ、みたいな。それもちょっと驚きだったと思うんですけど。
おいおいプロジェクトの話も伺えればと思います。

あと、あれですよね。今日参加いただいている方に、飲むヨーグルトをお配りしていただけるということでしたよね…?

当日会場で振る舞われた飲むヨーグルト

今、このタイミングのご案内で合ってるんでしょうか?大丈夫ですか?
… あ、今じゃないということで…(笑)
じゃあ、続いて辰徳さん、お願いします。


PICNICのおふたりを知る

移住の決め手は、「余白」と「ワクワク感」

PICNIC株式会社 村山 辰徳さん(以下、村山(辰)):
PICNIC株式会社というデザインの会社をやっている、村山辰徳(むらやま たつのり)と申します。

PICNIC株式会社

〈PICNIC株式会社Instagram〉
https://www.instagram.com/picnicinc_nasu/

自分がデザインの担当をしてまして。
この後ご紹介あると思うんですけど、妻が言葉を書くっていう役割分担で、デザインの会社を営んでおります。

経歴としては4年前ぐらいに那須に移住してきまして。
移住までは東京でデザインの会社に勤めていたところ、コロナ禍に入って会社のチームが解散するっていう流れがあったので、そのまま独立するという運びなりました。
那須塩原に来てからは、ずっと東京のデザインの仕事をしていたんですけれど、ご縁をいただいて道の駅の仕事デザインをさせていただけるっていう運びになった次第です。

自己紹介をする辰徳さん

栗原:ありがとうございます。愛那さんからありますか?

PICNIC株式会社 村山 愛那さん(以下、村山(愛)):
はい。初めまして、村山愛那(むらやま あいな)と申します。
今、夫であり、公私ともども一緒に切磋琢磨仕事してる辰徳から、経歴みたいなところはあったと思うんですけど、
私自身の個人の経歴で言うと、大学卒業後に広告制作会社に勤務していて、そこでプロデューサー的な役割をして動いていて、そのときに辰徳と出会って、その後に私自身はちょっと教育分野にも興味があったので、東京にある保育園に勤務しました。

保育士になりたいという目的というよりは、子どもたちの発達の勉強をしたいなとか。
あとは勤めていた保育園が、地域とつながりを大切にする保育園だったので、私が神奈川県の都市部の出身なので、もう少し地域とかコミュニティみたいなところとのつながりを持つことを学びたいなっていう思いもあって、保育園で働き始めました。

で、その後にコロナ禍に入って、まあ色々と今後どうしようかって話をふたりでもしていく中で夫が独立を決めて。
私自身も地域とのつながりだったりとか、自然豊かな場所でのコミュニティを持って、つながりを深めたいっていう気持ちもあったので、そこの思いを融合させて何かできる場所はないかなっていうことを探し求めて、那須塩原市に移住を決めたっていう形です。

自己紹介をする愛那さん

栗原:1年ぐらいお仕事一緒にさせてもらってますけど、今の文脈初めてお聞きしました(笑)
なんでこっちに来たのかな~って思ってたんですけど。
東京は2012とか2014年ぐらいから働いているんでしたっけ?
社会人歴でいくと11、12年ぐらいですかね…?
おふたりとも最初は広告業界ということですか?

村山(辰):そうです。

栗原:ご出身はおふたりともどちらなんでしたっけ?

村山(愛):私が神奈川県の都市部で、夫が栃木県です。

栗原:じゃあ広くは地元みたいな感じなんですか?

村山(辰):はい。広くは地元です。

栗原:で、大学で東京出られて…?おふたりとも大学は関東ですか?

村山(辰):大学は東京でしたね、ふたりとも。
で、1社目の広告会社で出会って。僕が告白して、で、なんとかここまで来てます(笑)

(会場 驚き)

栗原:え、1社目一緒だったんですか?

村山(辰):はい、1社目一緒で、同僚でした。

栗原:じゃあ、もう10年以上の付き合いになるということですね。

村山(辰):そうです。

栗原:こっちに来ようかなって辰徳さん的には、まあ戻る感覚…?

村山(辰):戻る感覚ですね。
ただ、子どもが欲しいと思ったり、東京でワンコを飼っていたので、
そのワンコのことを考えると、東京で暮らすには結構ちょっと元気が有り余っちゃってる子だったので、ちょっと東京だとあんまり合ってないかなとか、子どもがちっちゃい時代は、やっぱり自然の中で育ててあげたいなって。
僕も栃木の田舎で育ったので、そういうとこで育てたいなと思って、こっちに移住をしてきたっていう感じです。

自分もめっちゃ地元好きなんすけど、那須のトーンがすごい上質に映ってたんですよね。
地元みたいな賑やかなところも、もちろんいいんですけど、もうちょっとこう、余白がある… こういう自然もあるし、この企画で紹介されているようなお店さんも、みんな何か好きなことをお仕事にされて、魅力的な人たちも多かったので、
なんかそういうとこだったら自分も居場所というか、受け入れてもらえるんじゃないかと思って那須塩原を選んでいます。

栗原:愛那さん神奈川県出身だし、愛那さんの地元とか、ほかに色々見てたところあったんですか?

村山(愛):北海道とか、全然ゆかりのない場所も見てましたね。

栗原:基準はあったんですか?

村山(愛):ワクワクするかどうか

栗原:悟空みたいですね(笑)

村山(辰):私はついていくだけ、という…

村山(愛):夫はそうですね、デザインっていう観点で那須塩原を気に入ったみたいで。そこはちょっと私のワクワクポイントとはまた違う観点があったかもしれないですね。

栗原:ありがとうございます。


移住後3年間は那須塩原の仕事ゼロ

栗原:実際どうですか?移住されてきて何年目でしたっけ?

村山(辰):4、5年目のはず。最初は黒磯に住んでて、今ようやく「明治の森・黒磯」付近に引っ越してきたんですけど。めっちゃいいですね。

栗原:当初、愛那さんが思ってたワクワクと。辰徳さんが持っていた洗練されたというか。そういう感じとかはもともと抱いてたイメージとのギャップはあるんですか?

村山(辰):ギャップ、わりとなく…
それこそめちゃめちゃ媚び売るわけじゃないんですけど、
多分、市の皆さんがみんないい人なので、あと目指してるものの標準が高いのでそこは全然。僕はなんにもギャップはなかったですね。

栗原:なるほど。

村山(愛):私も予想以上というか、想像以上に豊かな生活が送れてるなぁっていう風に感じてます。

栗原:おお、素晴らしい。
最初の方は東京のお仕事をしてたんですか?辰徳さんがさっき元々のチームが解散っていうのもありましたけど、そういったところ。知り合いだった仲間からの仕事とか。仕事の付き合いの仲間からの仕事とかを最初の方は受けてたって感じですか?

村山(辰):そうですね。最初の頃はそういう友達というか、同僚だった人たちからいただいたお仕事だったり。
あとは、僕が音楽が好きだったので、音楽のお仕事がなんか舞い込んでくるようになったりとかそういう感じでした。

栗原:徐々に那須塩原の仕事も増えていった?

村山(辰):徐々に… 全然増えずで。3年ぐらい犬の散歩しかしてなくて。

栗原:じゃあ生活の場だったんですね。

村山(辰):生活の場です。なんで気づいてもらえないというか、
なんでしょう、僕からいきなり行くのも気持ち悪いじゃないですか。
なんかいろんなことはやってはみたんですけど、なかなかお仕事は生まれず3年ぐらいまじで犬の散歩しかしてませんでした。

栗原:最初のきっかけは?

村山(辰):最初のきっかけが道の駅で。

栗原:じゃあこのプロジェクトがきっかけ?

村山(辰):はい。もう。めちゃめちゃお世話になってる、大好きな道の駅です。

栗原:すごい、そうなんですね。
どういうきっかけで仕事になったのかみたいなのをお伺いしたいと思いつつ、今お話しいただいた東京時代にやられてたこととか、
それ以降、この5年くらい、那須塩原を拠点にしながらやられていたお仕事とかを、ぜひPICNICっていうデザイン会社のご紹介をいただいてから、道の駅っていうプロジェクトにフォーカスを当ててお話できればと思います。

村山(辰):はい。じゃあ弊社の紹介をさせていただきます。よろしくお願いします。

栗原:よろしくお願いします。


PICNICのおふたりの経歴

村山(辰):さっきお話したとおり、PICNICという屋号で夫婦ふたりでやらせていただいてます。
社名は最近ようやく皆さんとお仕事する中で気づいてきたんですけど、ピクニックするみたいにいろんな人たちと仲良くしながらお仕事をしていきたいっていう思いでつけた社名になってます。

で、僕のキャリアとしてはそうですね。栃木で生まれて、東京の美大に通って、そして広告会社だったり、デザイン事務所だったりとかを経て、2021年頃に独立をします。

妻の愛那は、神奈川県生まれで、デンマークに交換留学に行ってたり、雑誌編集のバイトをしてたりとか、いろんなキャリアを積んでいました。
その後、就職のときに広告会社に就職します。その後は全然違うキャリアで、東京の保育園に勤めたりしていました。
その後、夫婦で合流して会社を立ち上げました。

よくお見せしている実績資料を、さっとご紹介します。

1つ目が、紙製の知育玩具を作りました。日本で一番大きい紙メーカーさんと一緒に、子どもたちの中でも紙離れというか、デジタル化が進んでいて、そういう教材を目にする中で、そこに僕はギャップがあったので、
ちっちゃい子が並べて、見立て遊びみたいなことができる、平面の積み木みたいな感覚でできるタングラムっていう遊びがあって、この丸い紙を並べてお花を作ってみたり、お家の形を作ってみたりとかするおもちゃを作ったりしました。

タングラム

これが、夫婦ふたりでつくって、妻が保育の観点からアドバイスをくれて、僕がデザインをするみたいなお仕事でした。

栗原:これ今も販売されているんですか?

村山(辰):一応、販売していて。
これ作った当時は、代官山の蔦屋さんで置いてもらってたんですけど、
今はもう回収して、僕らだけで手持ちのものを欲しいって言われた方に売っているっていう感じで、那須の保育園さんにも買ってもらったりしている感じですね。

あとは、リッツカールトンさん。福岡だったり、日光にもリッツカールトンができたんですけど、リッツカールトンさんのアメニティって、歯ブラシとかカミソリとかヘアコームとか。

これってホテルで使うと、毎回プラスチックの排気量がとんでもないようになってしまうんで、それを竹製にすることで環境配慮とか、環境の循環みたいなことを考える。
今、市もすごい積極的に取り組んでいると思うんですけど。そういうアメニティブランドと一緒に、リッツカールトンさん用のパッケージを作ったり、ブランドのデザインをずっとさせてもらったりしています。

リッツカールトンホテルのアメニティ


次が、道の駅のお仕事でございます。
館内のサイン計画だったり、商品パッケージだったり、パンフレットだったり、をおつくりさせていただいております。これはまたちょっとあとで説明させてください。


栗原:いろいろ幅広なご実績をご紹介いただいて。
愛那さんが言葉メインで、あとはプロデュースワークとかも愛那さんが行っていて。
辰徳さんは主にグラフィックをメインとしたデザインをやられていて。

村山(辰):そうですね。印刷物というか、紙もののグラフィックをメインとしたデザインです。

栗原:とはいえ、あれなんですね。さっき見せていただいたみたいに、パッケージとかプロダクト、あとはウェブ。
あと、グラフィックで転換していくサイン関連とか、空間のデザインとかもやられていくっていう感じなんですね。

村山(辰):おっしゃるとおりですね。ありがとうございます。

栗原:聞いていただいている方々ね。もし何か今ので気になったものとかあれば、ぜひ、ご相談ください。


道の駅「明治の森・黒磯」デザインプロジェクト

栗原:ご紹介いただいた中で、今日のメインは道の駅「明治の森・黒磯」デザインプロジェクトについてですね。
これぜひお伺いできればと思って、さっきあの、話を振って切っちゃったんですけど。

そもそもね。最初、那須塩原にきて、3年ぐらいお散歩するまちだったけれども、急に道の駅のお仕事から、那須塩原のお仕事ができるようになっていったという話をいただいたんですけど。
道の駅「明治の森・黒磯」の仕事、こんなパッケージサイン、各種印刷物って、もう全体のアートディレクションを手掛けるような立場に入っていくわけじゃないですか。

どういったきっかけでこのお仕事が生まれていったのかっていうのを、ぜひ辰徳さん、愛那さん、大束さんからもお話を伺えればと思います。
まず、辰徳さん。

手がけた道の駅「明治の森・黒磯」の説明をされる辰徳さん


仕事が生まれたきっかけ

村山(辰):僕が把握している感じですと、僕らのお家を建ててくださった刈谷さんっていう設計士さんが、道の駅の設計も担当されている運びがありまして。

刈谷さんに道の駅のデザインとかさせていただきたいですって、しつこく連絡をしていたところを、「あ、わかりました」ということでお声をかけていただいて、
市役所に打ち合わせに行かせていただいたら、大束さんはじめ、皆さんがいらっしゃって、ご挨拶させていただいて、いろいろデザインを提案させていただく中で、多分、気に入って喜んでいただけて。デザインの仕事になっていたっていう運びでした。

栗原:じゃあ、ご自宅を設計していただいた刈谷さん経由のお仕事っていうのが、PICNICさん的な立場でいくと、そういった経緯なんですかね?

村山(辰):はい、そうです。

栗原:じゃあ、大束さんとお会いしたのは、市役所の中の会議室みたいな。

村山(辰):市役所の中の会議室のはずです。大束さん、多分お忙しすぎて覚えてないと思うんですけど(笑)

大束:いやいや、覚えてます(笑)

栗原:多分そのときは、刈谷さんが連れてきたおふたりなわけですが、大束さんとしての印象はどうだったんですか?

大束:最初は辰徳さんだけいらっしゃって、ちょうど市役所の。すごい覚えてます(笑)
なんかすごいデザイナーさんがいるらしいと刈谷さんから伺い、で、そんなすごい方がもしかしたらデザインやってもらえるのかもしれないという話を聞いて。

なんかドキドキしながら、「どうしましょうね、本当に受けてもらえるんですかね」みたいなお話をしながら待っていたところ、「お疲れ様です」みたいな感じで、すごいシンプルに、自然にこう、スッと入ってこられた印象が… はい、覚えてます。すごく(笑)

栗原:ちなみに、このサインとか建築に関わる、いわゆるデザインっていうところの領域でいくと、プロジェクトメンバーとしては、大束さんがこの現場というか、道の駅主体の主担当者としていて。
グラフィックデザインは辰徳さんで、設計は刈谷さん、そのほか、どういった役割分担のプロジェクトメンバーがいらっしゃったのかってお伺いしてもいいですか?

大束:私はそのとき、地域おこし協力隊だったので、一応、乳製品製造とかもあるからって、打ち合わせに参加をさせていただいてたっていう立場ですね。で、市の方が主で進めててっていう。
いろいろ設計のときとか、ありがたいことにいろんな会議に参加させていただいて。で、それで出会って、っていう形になります。

栗原:なるほど。辰徳さん、刈谷さん以外にこのデザインに関わるプロジェクトメンバーがいたんですか?

村山(辰):めちゃめちゃ大事な方がいらして。
ヘルベチカデザイン」さん。ヘルベチカさんっていう会社さんが福島にあって。

表のメインのロゴ、山のロゴとかはヘルベチカさんが作られたもので。
そこから逆に、ちっちゃなものとかパッケージとか、館内のデザインに関しては別でやらせていただけるっていうことで、僕らがお手伝いさせていただくって、運びでした。

栗原:そうだったんですね。へぇ~、なるほど。

村山(辰):ホームページとかも多分ヘルべチカさんかなぁ。

大束:そうですそうです。

栗原:じゃあ、グラフィックとかサイン関連のデザインワークは、ヘルべチカさんとPICNICさんで共同してやっていたって感じですか?

村山(辰):そうですね。何か具体的に一緒にチームとして動かせていただいたっていうわけではなかったんですけど、多分、分担があって。
で、僕らは割と現場のものというか、サイン計画だったりとか、パッケージだったりとか、結構流動的な動きが多いものを、現地でつくらせていただいて、もうちょっとマスターになるようなところはヘルべチカさんがつくってくださったっていう運びです。

栗原:話戻りますけども、刈谷さんにも自宅を設計していただいたつながりとはいえ、連絡をめっちゃ送って、刈谷さんもいいよっていう…
刈谷さんはそのときどういう心持ちというか、なんか面白くなりそうだなと思ってチームに引き入れた、みたいな感じなんですかね(笑)

村山(辰):わかんない(笑)

(会場 笑い)

栗原:ノリで?

村山(辰徳):ノリなのか。多く語らない方なので。キムタク、みたいな。
キムタクみたいな感じ出してくるんですよ。すごく。めちゃくちゃいい意味でのキムタク。かっこいい感じ。細かいこと言ってこない。

栗原:へぇ~、いいですね。
でも、元々ヘルべチカさんが入っていて、言ったら競合関係だろうから、その辺のチューニングって難しそうだなって… 最初決まってたじゃん、みたいな。

村山(辰):そう。だから申し訳ないなっていう感じは出しつつ、僕も現に申し訳ないな、お邪魔にならないようにっていう感じでプロジェクトを進めたいなっていう感じですね。

栗原:でも、2社が入っているとは思えない統一感もありますし。

村山(辰):はい。僕もちゃんとヘルべチカさんに寄せにいきました。

栗原:すごい素敵な空間になっているなって。

村山(辰):ありがとうございます。


きっかけは道の駅のリニューアルオープン

栗原:そもそもはこのリニューアルオープンだったんですけど、ここってもともと道の駅があって、新しくなったんですよね。完全建て直しみたいな。

大束:そうですね。建物自体は一旦老朽化で。仮設継ぎ足し、継ぎ足しで営業していたものを、完全に建て替えて、青木邸の方まで、一体として見えるような造りにして、以前はレストランと直売所が分かれていたんですけれども、せっかく産直の美味しい野菜もあるので、レストランまで一体で、農家のお野菜を使って魅せられるような空間、ということで建て直しました。

栗原:なるほど。老朽化というのが基本的な、リニューアルオープンのきっかけというか。

大束:そうですね、はい。もう建物自体が、っていう形です。

栗原:規模ってどのぐらいだったんですか。同じぐらいだったんですか。

大束:直売所の面積で言うと、ひとコーナーないくらいですかね。

栗原:かなり大きくなったんですね。駐車場も?

大束:駐車場もちょっと停めやすい区画に。敷地は一緒なんですけれども、区画が少し変わって以前よりは多く停められるようになりました。

栗原:今って、あっちの広場も含めて道の駅だなって感覚があるんですよ、来ると。
あの辺も全体空間設計をする前提で、このリニューアルオープンをかかったんですか?それともそれなりに開けた場所だったんですか?

大束:そうですね。駐車場側とか大きくは変わっていないんですけど、この建物が山と一体的に見えるような造りになっているので、全体でまとまって見えるような場所になったなという実感はありますね。

栗原:なるほど。ありがとうございます。


“農家が集まる道の駅”
商品を出す農家がワクワクして集まれば、道の駅は活性化する

栗原:デザインのコンセプトに関わる“農家が集まる道の駅”っていうのをPICNICさんの実績紹介のInstagramでも拝見して、
それがデザインコンセプトにもなってるっていうのを拝見したんですけど。

この“農家が集まる道の駅”っていうコンセプトは、どういったものなのか。
あと、そもそも、なんでそういったコンセプトになったのかっていうのを、お分かりの範囲で教えていただけたらなと思うのですが。

大束:私たち、会社名が「株式会社 明治の森市場」という名前で、運営しているんですけれども。
道の駅がちょっとずつブームになっていく中で、だいたい課題として、「誰をターゲットにするか」みたいな話が必ず出てくるんですね。
で、那須は結構観光で来る方も多いですし、でも、もちろん地元の方にも日常的に使っていただきたいっていう中で、じゃあターゲットは何かっていうのを弊社の代表とかと考えていたときに、やっぱり直売所はお野菜とか、売るものがないと何も始まらないというもの。

そういったところが中心になって、自然と人が集まって、市場のように賑わっていくような場所にしたいな、っていう思いから、
農家さんこそ、ワクワクここに来て、集まって、出荷していってほしいとか、そういったところを考えて、農家が集まれば、みんな自然と集まるだろう、というところで、農家を中心に考えて、“農家が集まる道の駅”になります。

道の駅のコンセプトについて説明する大束さん

栗原:なるほど。商品を出す方々がワクワクして集まってくれば、その魅力的な商品に人々が集まるだろうっていう、そういう順番。

実際はどうですか。この“農家が集まる道の駅”っていうコンセプトを立てた上で、何か他の道の駅とは違う取り組みみたいなものとか。農家さんとのつながりのつくり方とか。
そういった意識されたことや工夫とかってあったりしたんですか?

大束:まあ、今まだそんなに数は多くないですけど。何かこう、イベントをやるとき。次、12月のクリスマスマーケットという感じですけど。そういったときにも農家さんに声かけて、一緒に何かをつくったりとか。

今、ちょうどクリスマスの飾り、木の廃材を使った飾りが店内にあるんですけど、それも先日ここで農家の皆さんと集まって一緒に作ったりとか。
こう、関わることで、この道の駅を自分ごと、として捉えていただいて。
自然と農家が、次の農家を紹介してくれるような、そういった流れも今出てきています。

栗原:面白いですね。農家の皆さんと、一緒につくってるって感じなんですね。

大束:まだ1年半とかですけど、一緒につくっていきたいですね。


栗原:農家の皆さんからリクエストとか提案とかあったりするんですか?陳列に関して。

大束:あ、毎日あります。

栗原:あ、そうなんだ(笑)
ちなみに、どういったコメントがあるんですか?

大束:なんか以前の店舗とかだと、地元に産直会っていう会があって、そこが中心にいろいろやっていたんですけど、今は会社と農家さんが直接契約するということで、道の駅のその見せ方だったりとか、「お野菜の陳列はこちらで行わせていただきます」っていうお話を最初にしました。
で、他の道の駅でもよくあるのが、場所争いじゃないですけど。出す場所争いみたいなのがあるっていうのが、全国道の駅どこでも発生することで。

それがどうしても平等に、とはいかないかもしれないんですけど、お話しながら、どんどん売り切ることで信頼していただいて。なんなら預かった商品も、ちゃんとうちは最後まで売りますっていうことで、少しずつ話を聞いていただいて、っていう。
もうほんと毎日話をたくさんするような感じですね。楽しいですけど、いろいろ、ほんとに。

村山(辰):毎日ずっと話されてる。誰かしらがくっついてる、大束さんに。

栗原:へぇ~。その商品を持ってくる農家さんが大束さんと話をしに…?

村山(辰):そう、大束さんと話をしたいなって。

大束:以前の店舗からのパートさん、ベテランパートさんたちもたくさんいらっしゃるので。
まあ、そういった方たちを、私もちろん頼りにしているので、そういった方たちのアドバイスを受けつつ、少しずつ顔を覚えて、何を持ってきてくれる人、とか。ちょっとずつですけど。毎日世間話から天気の話から、野菜の話から何日までこれはあるのかとか、これを植えてほしいとか。そういう話をしてます。

栗原:なるほどなるほど。へぇ~。
さっき冒頭で、もともとは製品を作る側だったが、駅長になってしまった、みたいな。農家さんとの繋がりもある中で、大束さんが駅長になっていった、みたいな今のコンセプトがすごく納得がいくというか、かなりうなずけることだし、活動にもつながってるから、まさに駅長なんだなって思ったんですけど、
このコンセプトと大束さんの役割みたいなのが、綺麗に行き過ぎてて、なんかそれってどっちが先だったのかなっていうか。
「大束さんがいるから、こういうことができそう」とか、まず農家が集まる道の駅にしようねっていうのが何かのきっかけであって、「大束さんが最適じゃん」ってなったのか。その辺ってどういう風に進んでいったんですか?

大束:え~、どっちなんだろう、う~ん、同時進行っていえば同時進行…?
自分自身が農業の現場をやっててよかったなって思うのは、自分が農家だったらこうしてほしいとか、思うこともやっぱりあって。
乳製品を作ったりとか、酪農の仕事って、日々時間が、本当にもう現場をやるだけで手一杯で。製品をお客様にお届けするまでは、やる時間がないっていうのが実際、今の酪農の現場であって。そこの最後、届けるところで作り手の思いを伝えられるのは、現場やってた側からすると気持ちがわかるんで、そこは何か、経験が活かされてるなという気がしています。

栗原:同時進行で進んでいて、幸いにも、経験が活かされて。今大束さんがめちゃめちゃ活躍されて、農家さんが集まる道の駅っていうのを実現していってるっていう。


栗原:これ今の流れでいくと、なんかデザインも洗練されて道の駅とは思えない綺麗さがあるじゃないですか。
その農家が集まる道の駅にしようっていう方向性と、大束さんのご経験とか、こうやっていきたいな、とか。
そのときは、もしかしたら協力隊だったのかもしれないんですけど、その先にこの美しさとか、デザインというものがどう貢献すると考えていたのか、とか。
その辺は実際どういう風にこのコンセプトをデザインが支援できているとご実感があるのか、とか、そのあたり伺ってみたいなと思いました。

大束:デザインのお話をさせていただいたときに、私も、いろんな農場で働いたり商品やっていく中で、デザイナーさんってなんか2パターンあるなと思って。こう、デザイナーさんの思ったデザインすごい素敵なデザインを採用して商品がそれに乗っていくか、こっちの思いをデザイナーさんが汲み取って、いろいろ出してくださるか、みたいな。
どちらかのことが結構多かったなと思っていて。

村山さんたちは、こちらのすごい無茶ぶりじゃないですけど、
ここがこうだったとか、一緒に試食とか、試作も、その牧場に行って一緒に食べながらとか、話をすごく聞いてくださって。次から次へと、ものすごくて、全く違う案が3つ出てきたりとか。なんかそれがすごいなって思って。

デザインは素敵なのはもちろんいいんですけど、どうしてもそのデザインに商品が負けてしまっては良くないなと思ってたので。このデザインを活かしてどう届けるか、っていうところはすごく考えて、お客様にこう説明をしています。
最初、道の駅リニューアルしたときに、正直ちょっと以前のお客さんが離れちゃったなって感じるときもありまして。新しいから入りづらいとか、洗練されすぎて変わっちゃったとか、やっぱそういったご意見はあって。まあ、体感として一瞬離れた時期はあったなって思ったんですけど、こっちの思いだったりとか、どうしてこのデザインかって、その中身を知っていただければ、絶対に戻ってくるなって思ってたので。
そのときにこういう素敵なデザインがあると理解してくださった方は、どんどんリピーターになって、何度も買ってくださったりするので、その辺が少しずつ意味だったりとか、デザインが浸透してきているなというのを感じています。ここ最近、特に感じるようになりました。

栗原:日を追うごとに。

大束:そうですね。これ見たことあるって言ってくれたりとか、地元の学生さんたちが見学に来たときにも、「飲んだことある人たち~」って言ったら「はーい!」って言ってくれたりすると、あ、地元の方にも使っていただけてる、買ってもらってるって、一番嬉しいことなので。少しずつ感じることが多くなってきました。

栗原:ありがとうございます。“農家が集まる道の駅”ってコンセプトを実現して、社会に実装していくために、道の駅側、運営側の思いもそうだけれども、来てくれるお客さん、離れていってしまったけれども、後からまた、来てくれて満足してくれてるっていう、そういった人たちの思いもつなぐし、
あと、農家さんの商品をよりよく見せていくとか、お客さんにつなぐための役割。

だから、“運営側とかお客さん、農家さんっていろんな関係者の人々の間を繋ぐデザインっていうチカラ”があるのかなと思ったんですけど。
農家さんの、商品のパッケージとか。自分の思いを、こう、表出するべくデザインをしていただいている農家さんは、なんかどういった反応なんですか?

大束:今、商品開発とかで、直接農家さんの名前を出した商品とかをコラボした商品とかもありまして。
手塚さんちの長ネギドレッシング』とかも農家さんのお名前を丸ごと出して、顔にもなっていて、イラストにもなって。
あとは、最近だと経産牛のカレー。ちょっと今パッケージないんですけど、『和泉さんの経産牛カレー』とか、名前を出すことになって。

最初は「いや、名前出すのは…」とか、恥ずかしがる方もいて断られることもあったんですけど。実際商品になってみるとすごい喜んでますね。もう、親戚中に配ってくださったりとか。
これを持っていくことで、これがもう、道の駅の紹介になるんですね。あと、那須塩原市の紹介にもなりますし。こうやって顔だったり、取り組みを出すことで、これを名刺代わりにお渡しできるっていう。

栗原:へぇ~。あ、いいですね。

大束:うちの定番商品、焼き菓子の『農家の手土産』っていうのも、農家さん自身が、ここの商品を、ご自身のエリアの商品を持っていくことで、こんな地域に住んでます、すごい素敵なところですって、紹介できるような商品になっているので、農家さんたちにも利用していただいてますね。

道の駅のオリジナル商品の紹介をする大束さん

栗原:なるほど、ありがとうございます。
せっかくね、今、デザインしていただいたもののお話になったので、辰徳さんにご紹介いただきながら、実物も持ってきていただいているので、回して触っていただいて、あわせて辰徳さんに紹介していただいて。
デザインっていう美しさを保つために、中の人を少し抑えたりっていう側面もなくはないじゃないですか。

それを完全に表出して、かつ美しさを保ちながらっていうのは、かなりの工夫があったんじゃないかなって思うし。今の話聞くと、この手塚さんとかにとっても、なんか名刺代わりになるし。すごいいいですよね。

思いとか、その人の活動を表出しながら美しさを保っていくってなかなか大変な工夫があるような気もするんですけど。そのあたりに触れていただきながら、いっぱいデザインしてると思うんで、どんなものをデザインされたのか紹介していただいてもいいですか?


デザインはあくまで、思いを伝える手段

村山(辰):はい、承知です。
この農家さんとのコラボシリーズは、やっぱり道の駅チームがすごい優秀、って僕が言う立場じゃないですけど、すごい早くて。
大束さんとか。今日、後ろに来てくださっている石田さんとか。それこそ代表の山川さんっていう、そのお三方と一緒にお仕事する機会が多いんですけれど、皆さんからも出たアイデアで直接コラボした商品を作りたいということだったので。
だったら、手塚さんに関しては似顔絵がいいんじゃないかとか。さっきのカレーだったら、その牧場の風景が素敵だから、牧場を描いた方がいいんじゃないかとか。まあ、いろんなもので着地しているシリーズになってます(笑)

手塚さんちは、モニター左の“カイトくん”が、すごくかわいらしいおっきなお兄ちゃんなんですけど、カイトくんがおばあちゃんの代から続いている畑を、農業を継いで、自分も農家になるって決意されたっていう経緯があって、おばあちゃんと一緒にネギを持っていて。それで道の駅がドレッシング作ってくれた、みたいな話の流れをそれをそのままパッケージにしてたり。

さっきの。カレーの方の和泉さんって言うんですが。
兄さん!と言いたくなるくらい頑丈で抱き着きたくなるようなタフガイなんです(笑)タフガイをあえて一番ちいちゃくちょんとしているだけなんですが。
牧場がすごい素敵で。ポストカードとかの写真がそうなんですが、フリーで牛さんを飼われてて、一頭一頭がケージに入っている狭い場所で飼われているわけではなく、みんな自由に、こう、暮らしている牛さんからお肉を取ったり、お乳を取ったりすると商品自体もいいものができるってお話を聞いて、ロケーションベースで絵をかいて、おつくりしているパッケージ。


これは、最近できた新しいラインになっていまして、
今皆さんにお渡ししてみていただいているのは、ベーシックな道の駅のオリジナル商品で、こういったラインになっています。ハンバーグだったりとか、プリンがあったり。プリンは季節のものと果物のとコラボとコラボしているパッケージだったり商品だったり。

道の駅オリジナル商品

牛乳、ヨーグルト、焼き菓子。焼き菓子はスタジオがあって、カオリさんってお姉さんが焼いてくださっているものをパッケージしたり。

栗原:この真ん中にあるヨーグルトが僕が最初にフライングしたヨーグルトですか?

村山(辰):そうです、そうです。

栗原:ちなみに、さっきの兄さんのポストカードの話に戻るんですけど。
ポストカードは商品に同梱してたりするんですか?

村山(辰):同梱はしていないんですけど、最初はポップ的な役割もありつつ。
この商品なんで生まれたかっていうのを、これ“はがき”にもポストカードにも書いてあるんですけど、編集部っていう建て付けにして、“道の駅の編集部”が、まあ、いろんな試行錯誤して、農家さんと道の駅をブリッジするものとして、こういうものを考えましたっていうのを伝えるメディア的に、このポストカードをつくったっていう経緯です。
だから、商品の横に置いてあって、自由に持って帰って詳しく読めたりしてもいいですし、経産牛カレーとかがあったら、お土産に渡すときに、手紙代わりに渡せるっていうアイデアになってます。

栗原:ストーリーとか背景、思いと一緒に購入することができる。
これもすごい手触りですよね。グラフィックとかサインだけじゃなくて、ストーリーとか、思いのデザインもしっかり入ってるし。
この文章は愛那さんが手がけたんですか?

村山(愛):いえ、この文章はですね、えっと、道の駅の中でインスタグラムだったり、SNS周りをいつも手がけてくださってる“コトミちゃん”っていう方がいらっしゃるんですけど、その方が取材に行って文書にまとめてくださってるので。それを私の方で少し、編集みたいなことはするんですけど、このポストカード自体はコトミちゃんにお願いしていて。
私が言葉を書いてるのは、どちらかというと、パッケージの方の言葉、ネーミングとかそういうところになります。

栗原:すごいですね、共作って感じですね。PICNICさんでまるっと受ける、ではなくて、一緒につくってるって感じなんですね。
これ、デザインしていくにあたっては、どういう順番で進めていったんですか?何から始めていったんですか?取材が大変そうだなって思って。
かなり手塚さんの話聞かないと、これも作れなければ、どういうパッケージにするとかもできなそうだなと思って。

村山(愛):元々この道の駅のメンバーの方々の思いだったりとか、農家さんの思いがすごくあるなと思っていて。このベーシックラインの方も同じで。農家さんの生産におけるこだわりとか、道の駅の方々の出荷して届けるっていうところの思い、みたいなところをきちんと伝える手段としてのデザインでありたいっていう気持ちがすごくあって。

デザインがすごい前に出るっていうわけではなく、あくまで私たちがやれることは、その手段として、ベストをちゃんと伝えられるっていうのが一番の目的なので、いつも、その思いを聞いて、それをじゃあどういうふうに形にできるかっていうお手伝いができるかってことを、話し合いの中で決めてってるって感じですね。なので、“手塚さんちの長ネギドレッシング”も、思いを伺って、であれば、こういうポストカードを作ってみたりとか。

あとは、編集部っていうコンセプトを、道の駅の方々が考えてご提案してくださったので、であれば、それはネーミングとしてもそのまま出して、伝えていきたいねっていう、そういう流れで商品になってますね。

栗原:なるほど。ありがとうございます。これを一人ひとり取材して、その思いを言語化して。で、さっき愛那さんは、編集的にリライトしたりとか、アドバイスっていう立場ってお話いただいたと思うんですけど、原文作るのもかなり大変なんじゃないかなと思って。

道の駅の皆さんが、ある種、プロデューサー、プロデュースワークみたいなことをやられたようにお聞きしたんですけど、その辺って大変じゃなかったんですかっていう…
大束さんが知り得る範囲で… いろんな農家さん、いかれてたんですよね?

大束:商品開発の方は、もちろん支配人の方がいろいろ携わらせていただいていて。

栗原:石田さんですよね?

大束:そうです。そこはおそらく、農家さんと納品に来たときにもいろいろお話したり。
あとは、その、コトミさんっていう、畑に行って取材された方の聞きだすチカラがやっぱりすごいのかなと思ってまして。
それと、まとまりながらも、ものすごくわかりやすいけど、すごく読みやすいし、お客様に届きやすい文章だなと思ってまして。で、それを読んだ方が食べたときに、その畑の思いごと味わっていただけるような、その辺は編集部側のチカラかなぁと思っています。

栗原:なるほど。なんかその取り組み自体がデザインですよね。それがあるからこそ、表面に出てきたときの血の通った感じとか、温度を感じるとか。
あとは、実際手に取って人をつないで反応が出てくるっていうのは、その裏側の積み重ねもありつつ、デザインとしての美しさがコラボレーションできて、やっとこう、本質的なものができるっていう感じしますよね。
ありがとうございます。めっちゃ一緒につくってたんですね。


オリジナル商品のエンブレムに隠された、農家のこだわり

栗原:で、さっき僕がフライングして紹介した飲むヨーグルトは、皆さん、今日ご参加いただいている方にお一人一本ずついただいていますので、もしよろしければ、このタイミングで。
ぜひ飲んでみてくださいっていうのと、せっかくなんで、振って飲んでくださいとのことです。
開ける前に振って…

大束:開けるときにお気を付けください。

栗原:せっかくなんで、このオリジナルシリーズって言うんですか、
飲むヨーグルトたち。この辺のご紹介いただくと良いかもしれないです。

大束:はい、こちらの飲むヨーグルト。道の駅の牛乳もそうなんですけれども、私たちが一番こだわったのが、ここの那須塩原市の地域の牛乳だけ。
“だけ”っていうところですね。
ここの地域だけの他の市とかを収乳に行っていない。ここのエリアだけの生乳を使って加工したりという。まあ、そこも最初なかなか難しかったんですけど。
今は本当にこの周辺地域の農家さんの生乳だけを使って、丁寧に。牛乳に関しては、低温殺菌という方法を取りまして、丁寧に作っております。
このデザインのエンブレムが、まさにその工程をいろいろ示したデザインをしていただいておりまして。なかなかこう、表に出ないような製造する過程のエンブレムだったりとか、こういうの他ではまずない、乳製品業界でもなかなかないデザインになっています。

ヨーグルトのエンブレムについて説明する大束さん


本当に製造するときの、こういう光景があるんですね。飲むヨーグルトの真ん中のデザイン。大きいボトルなんですけど。真ん中のデザインとか、これ充填(じゅうてん)作業って言いまして。加工した商品をボトルに入れていくとか、そういった作業のときに、本当にこういう光景があるんですけれども。
工場とかでは見ることができないことが多いんですが、ここの道の駅は見える製造室になっているので、すべての工程を見た上で、どのようにできているか、分かった上でお召し上がりいただけるという、ちょっと特別な商品になっています。

栗原:なるほど。確かに独特で素敵なデザイン。
これもPICNICさんのインスタグラムを拝見したときに、工夫が記述されていました。何かここでこだわったこととかあれば、教えてください。

村山(辰):これが一番、僕らとしてはこだわったというか、最初にすごいこだわった部分なので、ぜひ聞いていただきたいんですけど。

“農家が集まる道の駅”ってコンセプトは、結構後半っていうか、プロジェクトが立ち上がった後から出てきた言葉なんですよね。
で、多分そのときって、ヘルべチカさんも山のロゴをつくる過程で、そのコンセプトを乗っけるには多分間に合わなかったのかな?おそらく。外部から見ていると。

僕が見た感じ、その山のロゴだけだと、大束さんや代表の山川さんや、石田さんの思いを、乗っけきれてないというか、表現しきれないってことに気づいて。で、ロゴとは別で、エンブレムっていうのを設けることで、それを表現できるんじゃないかなと思ったんですよ。

で、エンブレムって何かっていうと、あの東京オリンピックのエンブレム問題みたいな騒動ってあったと思うんですけど、“さのけん”さん(佐野研二郎)、僕、めちゃめちゃ“さのけん”さん好きなんですけど。

あれでなんとなく皆さんわかるかな、と思うんですけど、ロゴといえばロゴだし、なんでしょうね。紋章みたいな建て付けになるんですけど、その紋章って古いヨーロッパ時代からあったもので、どういう意味があるかっていうと、後世に良いものを引き継ぐって意味があるんですって。この紋章の囲いをすることで。

それを、いろんな製造の工程とか農家さんのこだわりとか工夫みたいなのにしていったら、後世まで、その大事な農法とか製造のポイントとかを引き継げるんじゃないかなと思って。

この道の駅もリニューアルしちゃって、お客さんが離れちゃうとかあったので、なるべく後世に残せるように。こんだけ素敵な建物になったとしても、大事な農家さんのこだわりを引き継げるようにっていう思いで、こういうエンブレムっていうのを設定した、っていう運びでした。

道の駅オリジナル商品のエンブレム


で、いろんな工程があります。最初は農家さんが土と草を育てることが大事。これなんか、紋章の中にこの農家さんが畑を耕して、みたいなのがあって、実はこの形もスコップの先っぽの形になってたりとか。

CALF IS BORN and SQUEEZE THE MILK。これは、母牛のおっぱいの形になってて、その中で、大事におっぱいを絞ってくださってるっていう例があって、なんか僕全然この道の駅のお仕事させていただくまで知らなかったんですけど、知らなかったっていうか、わかってなかったんですけど、
牛さんの牛乳って、子牛ができるからおっぱいが出る、っていうのすら知らなかったっていうか。恥ずかしながらわかってなかったんで、それとかもすごい大事なことだなと思ったりとか。

また、牛さんが育つことも大事です。さっきの和泉さんのお家じゃないですけど、和泉さんちみたいな自由な環境で育つことも大事ですとか。
あとは大束さんが言ってた、RAW MILK PREPARATION、製造の裏側だったりとか。道の駅の人たちと農家さんが話してるっていうことも大事なんですよ、とか。

そういう製造の裏側みたいなのをエンブレム化して、それをパッケージを中心にデザインの単なる装飾っていうよりは、そういう思いが詰まったデザインしたいと思って。そういうのをエンブレムとして載せたっていう経緯があります。

栗原:これはPICNICのおふたりから、このパッケージつくるときに自主提案的にお話しした感じですか?

村山(辰):そうですね。なんかパッケージのお話いただいたときに、パッケージをただ可愛くつくるとか、素敵につくることはね、多分簡単というかね、あのよくある手法だと思うんですけど、何かみんなの思いを乗っけたいなぁと思って僕らから提案させてもらって。これはめちゃめちゃ!何晩も何晩も寝ないで考えた結果出たんで!めっちゃ気持ちよかったというかうれしかった。理解いただけて。

栗原:ちなみにその、PICNICはおふたりでやってるわけですけど。そういうアイディア出すときとかっていうのは、ご自宅でおふたりでお仕事されてるんじゃないですか、自宅兼オフィス。
話し合ったりとか、ブレストとかもよくされるんですか?

村山(愛):そうですね。もう本当に対話が中心のチームだと思います。
デザインに関しての知見は、もちろん辰徳さんがいろいろ持ってるので、そこはもちろん、形にするっていうところは、彼がどんどん作っていくんですけど、
ふたりで打ち合わせに出て、そのときに伺ったお話とかを、どんどん因数分解してきて。で、例えばこの道の駅のことで言うと、その私たちが農家さんの有機的な取り組みだったりとか、こだわりっていうところから影響を受けて、じゃあ、そのデザインも有機的であろうっていうところにまず話が出て、これを消費されるようなデザインではなくて、どんどんどんどん残していって、で、それから何かが生まれてくっていう。デザイナーも有機的でありたいっていうところから考え出したのかなっていうふうに思います。

栗原:うん、なるほど。ありがとうございます。
なんかね。これ、最初見たとき、あのよくブランドは、Brandr(バーンド)。語源はもともと、食肉の牛だとは思うんですけど、牛にギュッと押すバーンドっていう焼き付けの印からあの語源が拾われてブランドになっていったって言われますけど、

それを想起して、これはブランドをつくろうとしてるんだろうなっていうのと、なんか、牧畜とか牛さんの文脈があって、すごい美しく合流してるなっていうのをお見受けしつつ、今お話を伺ったら、これがそれぞれ窓になって、農家さんの日常を覗くことができるようになってるじゃないですか。

もともと“農家が集まる道の駅”で農家さんの思いをそのまま出荷するというか、お客さんに届けていくっていう、デザインが農家さんと人をつなぐ役割だっていうことを、すごい明らかに表現しているというか、こういう、ブランド、刻印の在り方もあるのかっていう。

ストーリーがね。そのままこう、バーンドされてる感じっていうのが、なんかそのものというか。ストーリーをブランドにして、そのまま人々に伝えるっていう役割を担ってるっていう。すごいなんか、思いと表彰の部分とが美しく合流しているデザインだなってすごい思いました。素敵ですね、これ。今、soil and grassとか。えっと、右側は充填している様子とかっていうのでヨーグルト、牛乳。あとは焼き菓子と、プリン、ヨーグルト、バター…

村山(辰):そうですね、あとアイスとか。


栗原:とかがあるんですかね。これは今後どんどん増えていくんですか?

大束:増やしたいです。

村山(辰):増やしたいって駅長が言ってます(笑)

栗原:おお!大束さんは増やしたい(笑)
商品とともに、どんどんこのエンブレムも増えてきますね。

大束:エンブレムも増やしたいですね(笑)

栗原:これ、他に何か、今言える範囲で考えられていることとかってあるんですか?
「次こんなの出せるんじゃないかな~」って大束さんの妄想でも…

大束:今は焼き菓子とか店内でしか焼けてなくて。結構製造量もちょっとギリギリで…
ありがたいことにリピートして購入してくださる方が増えまして、結構製造がバタバタとしているところなので…

栗原:ここで作ってるんですか?

大束:ここで今のところは全部… はい。アイス以外はここで全部作っているので。
まずここの道の駅で、製造量の最大をどこまで持っていけるかと、場合によっては、焼き菓子とかはもうレシピから生産は外でやって、その後また何かを開発するのかとか、そういったところになってくるのかなと思いますが、
先ほどの農家の編集部のシリーズとかは、個人的にですが、シリーズも増えて、どんどん農家さんの似顔絵も増えていったらいいなという思いはあります。

栗原:なるほど、ありがとうございます。これ道の駅でプライベートブランドを持つって珍しいですか?僕はあまり知り得ていないんですが。

大束:一応、なんか自社製品として道の駅で作っているところはあるんですけれども。乳製品っていうところで言うと、かなり全国的にも少ないです。
チーズをつくっている工房とかあるんですけど、特にバターは、バターを製造する機械が入っている道の駅は、ほぼほぼないんじゃないかなという。
すごく貴重な商品ですね。道の駅でつくってるのは、ほぼきいたことがない商品だと思います。


栗原:ありがとうございます。じゃあ、基本的には、今はありがたく生産が追いつかないくらいに入れられてるんですが、つくっていくとしたら基本的には乳製品の展開が、このシリーズだと今後増えていくものになるんですか?

大束:乳製品も農作物の方もどちらもですね。あとは、お菓子ももっと種類が増えたらうれしいなと思っています。

栗原:すごい。ありがとうございます。
これなんか、変な話ですけど、プライベートブランドを売ることと農家さんの商品を売っていくことっていうのは、プライベートブランド自体も農家さんの思いを汲んで、それを出していくって言う構造だと思うんですけど。
そのあたりって、はたから見る素人目だと「バッティングするのかな」とか、農家さんからしたら「えっ、僕たちのだけ売ってよ」とか思ったりするのかな、とか。

その辺ってどういうふうに関わってるか、とか、どういう声が出ているのか、出てないのか。その辺ってどうですか?

大束:なんかこう、特別、直接「なんで自社ブランドだけなの?」とか聞かれることはないんですけれども。まあ我々としては、ここの地域のもので作られた製品を、お客様がこのお値段を出して買うことは、決して安くはないんですが、
ただ、それを買うことで、購入する方も、その地域の農業のサイクルに参加しているという認識で関わっていただけたら、自然とそれが農家さんの生活だったりとか、今後の取り組みに還元されてっていう循環の中の1つとして、自社ブランドと農家さんの商品と、どちらも販売していきたいなと思っているので、まあ、どの程度お伝えできているかまだわからないんですけれども。
農家さん、自社ブランドもそうですし、購入する方もすべて参加していただけるような取り組みを、もう少しお伝えしていけたらいいのかな、とは感じています。

私、この下の言葉がものすごく好きで。これだと思うんですよね、ちょうどこの自社ブランドを売ることも、農家さんの商品もを売ることも、この「つづく暮らしをともにつくろう」っていう、もうほんとこの二行に集約されてると思っていて。
初めてこの言葉が出てきたときにもすごい感動をしまして、自分自身が農業をやっていた側からすると、本当に心に刺さったんですね。農家として心に刺さったので、もう本当まさにこれが、買う方も作り手も売り手もみんなで、”ともにつくろう”っていうところに集約されてるのかなと思っています。

道の駅「明治の森・黒磯」のオリジナル商品のコピー


栗原:なるほど、この言葉は愛那さんが書かれたんですか?

村山(愛):はい。

栗原:せっかくなんで、ポッドキャストでも紹介してるので、読んでもらってもいいですか?

村山(愛):『農家は話す。「畑を耕し、牛と暮らし、地域のいいものを残そう」と。黒磯の風土からうまれるおいしさを、そのままお土産に。つづく暮らしをともにつくろう。』

栗原:ありがとうございます。確かに今、大束さんにここの事業をご紹介いただいて「つづく暮らしをともにつくろう。」っていう最後の締めで理解できたような気がします。
僕のさっきの問いは、このお店をフィールドとしたときの、シェア争いみたいな。

要は、A事業者B事業者って、コンペティターのような見え方を想像しながらしゃべりましたけど。農家さんも、またプライベートブランドも1つの農業である、っていうふうに捉えると、この道の駅が目指していく、この地域にいいものを残すとか、農業風土をずっと続くものにしていくっていう、
ある種さっき「好きを、編む。」っていうパーパスを紹介しましたけど、農家さん、ここに関わる全ての人が共有するパーパスをみんなで一緒に叶えてってるんだなっていう感じを思いました。

競争とか、足の引っ張り合いではなく、同じものをよりよく残していこうっていう思いを共有しながら、みんなが参加して、1つのベクトルに向かってやってるのかなって思いました。
素敵なお話をありがとうございます。


今後の野望

栗原:ちなみに、今、プライベートブランドがどうなっていくんだっていう話で聞いてしまいましたけれども、
“農家が集まる道の駅”っていうコンセプトは、きっとまだまだやっていきたいこととか、やっていこうと思っていることっていうのがたくさんあるんじゃないかなと思っています。
活動としてこういう商品を残していきたいとか、こういう人と関わっていきたいとか、なんかどんな切り口でもいいんですけど、駅長の大束さんとして、この道の駅がどうなっていきたいか、今後の展望的なものを伺いできたら嬉しいです。

大束:展望は、やっぱり市場の賑わいみたいな。農家さん自身に、店頭に商品を並べていただくこともものすごく多いんですけれども、農家さんが来た瞬間にお客さんと話してもらいたいんですね。なかなか普段農作業してると、お客さん、買ってくれた方とお話しする機会が、改めて時間を作らないと取れない中で、産直ってものすごくいいなと思ってまして。

納品の瞬間にお客さんが集まるように、店頭のスタッフがすごい大きい声で呼んでます。
「〇〇さんの何々、到着でーす!食べ方は直接農家さんに聞いてくださーい!」って。
どんどんどんどん、その瞬間に人をワッと集めて。「やめてよ(笑)」って言われることもあるんですけど。でもやっぱ、直接「美味しかったからもう1回買いに来ました」とか、そういう言葉は私たち経由でもお伝えするんですけど。やっぱり、直接聞けるのが作り手としては嬉しいので、そういうシーンが何度も何度も、まあ、日常的にできるような場所、賑やかにしていきたいなと思いました。

気軽に会話を楽しんで、気づいたら知らない人同士がつながって、お客さんだけじゃなくてもいろんな人がつながって、「あ、なんか一緒に作ろう」とか、そんな派生がいろんな方向に行ってくれるような場所になったらいいなと思っています。

栗原:ありがとうございます。すごいですね。確かに、農家さんから直接手渡しで買う、みたいな。そんなことですよね。
次に辰徳さんから、PICNICとしてこれから道の駅にどう関わっていきたいか教えてください。

村山(辰):こういう場でお伝えすることではないですけど、那須で初めていただいたお仕事だったり、僕らのお家は道の駅の近くに建てようっていうくらい、なるべくそばに建ててお家をつくったんですけど、そのくらいもう、ライフワークとして、すごい思い入れのあるお仕事。もう間違いなく、死ぬ前に思い出す。
すっごいもう、自分の体の一部みたいなお仕事なので、なるべくこう、続く暮らしを共に作っていけると、ありがたいなと思っております。一緒に、これからも、作っていきたいなと思っている次第です。はい。ありがとうございます。

栗原:素敵なお話、ありがとうございました。

会場の様子

PICNICさん、大束さんは、何を編む?

栗原:最後、もう1つだけお願いがありまして。
皆さんにですね、共通してやっていただいているんですけど、さっきの「好きを、編む。」っていうパーパスに則って、それぞれの「好き」っていうのをお伺いしてですね。
今後の展望にも関連してきそうな気がするんですけど。
お三方が何を編むのか、っていうのをですね。ちょっと、ボードを用意していて、好きの部分がブランクになって、で、そこに「〇〇を、編む。」っていうことが書けるようになってます。

道の駅として、とか、PICNICとして、とか、っていう個人の思いも絡みながらお話をいただいたと思うんですが、ぜひ、ひとりの那須塩原市民として、愛那さん、辰徳さん、大束さんは何を編むのかっていうのをお伺いして、それをもって、皆さんの今後の展望と締めとさせてもらえたらな、と思ってますので、自由に書いていただいて構いません。

(記入タイム)

栗原:あ、書けましたかね。じゃあ、どうしましょう… 愛那さんからよろしいですか?

村山(愛):え~、ほんと平凡なことですけど、「日々を、編む。」と書きました。あの、まあ、デザインの会社を営んでますけど、那須塩原市民であり、母であり、そして、ここにワクワクして来た、住んでる、移住してきた者でもあり。なんかもう、別に何か肩書きとかはないなと思っていて。とにかく、ここでの毎日を大切に編んでいきたいという思いであります。はい。

愛那さんは、「日々」を編むそうです!

(会場 拍手)

栗原:ありがとうございます。辰徳さん、お願いします。

村山(辰):「那須塩原を、編む。」にしました。青木の道の駅もそうですし、那須塩原が、冒頭でもお話したとおり、好きなものなので、一員として一緒に編んで行きたいなと思います。

辰徳さんは、「那須塩原」を編むそうです!

(会場 拍手)

栗原:ありがとうございます。
では、最後に大束さん、お願いします。

大束:はい。ええ、「農家の想いを、編む。」です。農業を中心にいろいろできる場所だと思っているので、そういったところを道の駅から発信し続けたいなと思っています。あと、牛が好きです。はい(笑)

大束さんは、「農家の想い」を編むそうです!

(会場 拍手)

栗原:ありがとうございます。なんかお三方ともすごい自然体でいいですね。話していて、楽でした(笑)
楽でしたっていうとあれですけど、心地よくて。徐々にトーンがこう、静かになっていきました、すごい、癒された時間でした。


質問コーナー

アーティストのデザインの仕事と、那須塩原のデザインの仕事で異なる点・共通点は?

栗原:じゃあちょっと、聞いていた方から何かご質問などがあれば、もしよろしければお答えいただいて。お三方にご質問などは、あられる方いらっしゃいますでしょうか?

観客:PICNICさんに伺いたかったんですけど、YOASOBIさんとかimaseさんとかアーティストのアートワークとかやられていると思うんですけど、そういうアーティストとのデザインのお仕事と、こういう那須との、地域とのデザインのお仕事で、何か決定的に違いを感じるところがあったり、どちらにも共通しているなって感じたこと、の2つをお聞きしてみたかったです。

村山(辰):そういうアーティストとの仕事と、道の駅さんだったりとの仕事の違いとしては。
え~、こっちのお仕事、道の駅との仕事の方が圧倒的に大変でした。なんていうか、自分の使うカロリーとか、うん。自分のできることを全部やって、受け入れてもらえるのか。いや、違うよって返されちゃうのか、みたいなのがすごい、ジャッジメントが、そこに合わせていくっていうのがすごい大変なお仕事でした。

逆にアーティストさんとのお仕事とか、こう、なんていうんですかね。それぞれの個性がすでにあって、そこに合わせていくっていう意味では、なんか合わせておつくりするっていうことが多いんですけれど、道の駅の場合は一緒につくり上げていくっていう感覚が非常に強かったので。まあ、僕も一員と勝手に思っている以上、大変なお仕事でしたし、

共通する部分としては、どっちも「好きを、編む。」じゃないですけど、どっちもすごい僕にとっては、僕らにとっては好きなものなので。そこかな。すごい熱意をもって一緒につくれたっていうことが共通していることかなと思います。

観客:ありがとうございます。

栗原:ありがとうございました。


市民の思いを市民が聞く那須塩原に

ブランドニットプロジェクトメンバー 大島(以下、大島):
お話聞いていただいて、ありがとうございました。
こういった取り組み、実はあの、那須塩原市で1年半ぐらい前から実は始めていて、こういったお話をお聞かせいただいてます。

こういったトークショーって、那須塩原市でも始めて1年ちょっとで、なかなかいろんな方来ていただけなかったり、ちょっと周知の部分が難しいところがあるんですけれども、こういう取り組みがぜひ広がっていったらいいなと思いますし、なんか市民の思いを市民が聞くっていう場は、やっぱり私らも勉強になりますし、市民の皆さんにとっても「あ、住んでてよかったな」って思えるまちになるんじゃないかなと思って、今日もいい時間だなと思って、過ごさせていただきました。

まあ、そういったこともあってポッドキャストで、配信をしたりですね、いろんな場面で、せっかくいいお話を今日もお聞かせいただいたかなと思っておりますので、いろんな場面で発信をしていきたいと思っております。

トークショーへの参加を呼びかける大島さん

皆さんから、もしいろんな「あ、この人の話聞いてみたい」とかですね。
逆に今日聞けなかったんですけど、今度この人の話聞いてみたいとか、そういうことがあれば、ぜひこういう輪を広げて、市民が市民を、市内のいろんな活動を語っていく、っていうまちにしていけたらなと思っていますので、引き続きご参加いただければと思います。

本日は、大変ありがとうございました。


最後まで閲覧いただきありがとうございました!
今後も、オープンな場所で、皆さんが参加できるような環境でインタビューを行っていく予定ですので、興味があれば覗きにきてください👀
そしてこれからもインタビューの内容をnoteにて更新していきます!お楽しみに!

那須塩原ブランドニットプロジェクトに関するご意見やご感想、お問い合わせなどございましたら、以下のフォームにてよろしくお願いいたします。


https://nasushiobara-brandknit.com/