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中国から持ち込まれたヤギの生肉から口蹄疫ウイルスを確認|管理栄養士・廣瀬直樹が考える「食を正しく知る」ということ

男性管理栄養士の廣瀬直樹です😊

先日、気になるニュースがありました。

新千歳空港で、中国からの乗客が持ち込もうとしたヤギの生肉から、感染性のある口蹄疫(こうていえき)ウイルスが確認されたと報じられました。

「口蹄疫」という言葉を見て、「この肉を食べたら人にも感染するの?」と思った方もいるかもしれません。

まず、ここは正しく整理しておきたいところです。

農林水産省は、口蹄疫について「ヒトが感染することはありません」と明記しています。口蹄疫は、牛、豚、山羊などの偶蹄類に感染する家畜伝染病です。

では、人に感染しない病気なのに、なぜこれほど厳重な水際対策が必要なのでしょうか?

今回はこのニュースを入口に、管理栄養士として「食を正しく知ること」について考えてみたいと思います。


口蹄疫とは?人には感染しない家畜の伝染病


口蹄疫は、口蹄疫ウイルスによって起こる家畜の伝染病です。

牛、豚、羊、山羊などに感染し、発熱や口・蹄などの水疱といった症状がみられます。

特徴の一つが、非常に強い感染力です。

世界動物保健機関(WOAH)も、口蹄疫を家畜における感染力の非常に強いウイルス性疾患として位置づけています。感染が広がれば、動物の健康だけでなく、畜産業や畜産物の流通・貿易にも大きな影響を及ぼします。

日本でも2010年、宮崎県を中心に大規模な口蹄疫が発生しました。

農林水産省の検証資料によると、最終的に292農場、約29万頭の家畜が殺処分の対象となりました。

数字だけを見ると簡単ですが、その一頭一頭を育ててきた生産者がいます。

だからこそ、海外から病原体を国内へ入れない「水際防疫」は、日本の畜産を守るうえで非常に重要です。

そしてもう一度。

口蹄疫は人には感染しません。

今回のニュースは、「危険な肉を人が食べる」という話として理解するのではなく、家畜伝染病を日本へ侵入させないための防疫の問題として捉える必要があります。

なぜ管理栄養士が「口蹄疫」のニュースを書くのか


ここからが、今回私が一番書きたかったことです。

口蹄疫の診断や防疫は、獣医学・家畜衛生の専門領域です。

私は管理栄養士です。

だから、口蹄疫そのものについて専門家として語るつもりはありません。

では、なぜこの記事を書くのか。

「食」について発信する人間だからこそ、食に関する情報を正しく理解する姿勢を大切にしたいからです。

今回のニュースも、「ウイルスがついた肉が見つかった」という一部分だけを見ると、不安になるかもしれません。

しかし、

「何のウイルスなのか」
「人に感染するのか」
「なぜ持ち込みが禁止されているのか」

まで調べると、ニュースの見え方は大きく変わります。

私は、ここに栄養学を学ぶうえでも大切な姿勢があると思っています。

栄養学も「一部分だけ」で判断しない


これは普段の栄養情報でも同じです。

SNSを見ていると、

「○○を食べると痩せる」

「○○は身体に悪い」

「この栄養素を摂れば免疫力が上がる」

そんな情報を目にすることがあります。

でも、人の身体や食事は、それほど単純ではありません。

一つの食品。

一つの栄養素。

一つの研究結果。

そこだけを切り取れば、もっともらしい説明はいくらでもできます。

だから私は、「何を食べればいいのか」を覚える前に、「なぜそう考えるのか」を学ぶことが大切だと思っています。

情報の出どころはどこなのか。

どんな条件で得られた結果なのか。

自分や目の前の人にも当てはまるのか。

そして、分からないことは分からないと言えるか。

栄養学を学ぶことは、知識を増やすだけではありません。

食と身体について、自分で考えるための土台をつくること。

私はそこに大きな意味があると思っています。

食べ物の向こう側まで考えてみる


そして今回のニュースには、もう一つ考えさせられたことがあります。

私たちがスーパーで何気なく手に取っている肉や魚、野菜。

それらは最初から「食品」だったわけではありません。

動物がいて、農作物があり、それを育てる人がいる。

検疫や衛生管理があり、加工する人、運ぶ人、販売する人がいて、ようやく私たちの食卓まで届きます。

栄養学では、

エネルギー。

たんぱく質。

脂質。

炭水化物。

ビタミン。

ミネラル。

さまざまなことを学びます。

もちろん、どれも大切です。

でも、食べ物を栄養素の集合体としてだけ見てしまうと、その向こう側にあるものが見えなくなることがあります。

今回の口蹄疫のニュースは、私たちの食卓が、生産者や検疫、流通、そして多くの人の仕事によって支えられていることを改めて考えるきっかけにもなりました。

食を学ぶということは、案外広い。

だから面白いんです。

「食べ物に善悪はない」|大切なのは目的に合わせて選ぶこと


私が栄養学を伝えるときに大切にしている考え方があります。

食べ物に善悪はない。
目的に合わせて選ぶ。

「これは身体に良い食品」

「これは身体に悪い食品」

と単純に分けるのではなく、その食品がどんな特徴を持ち、身体の中でどのように利用されるのかを理解する。

そして、自分の目的や身体の状態に合わせて選択する。

そうすると、栄養学は「食べてはいけないものを覚える学問」ではなくなります。

自分で選べるようになるための学問になります。

今回のニュースでも同じです。

「ウイルス=怖い」

「肉=危険」

と短絡的に結びつけるのではなく、まず正しく知る。

そして考える。

この姿勢は、私が栄養学を伝えるうえで大切にしていることと、とてもよく似ています。

栄養学を「暗記」から「選択」へ|栄養コンシェルジュ®


私が講師を務めている栄養コンシェルジュ®⁠でも、栄養学を単なる暗記で終わらせないことを大切にしています。

1ッ星(1つ星)コースでは、栄養素の機能、消化吸収、食品分類、エネルギー代謝などの基礎から、身体活動・年齢・性別などに応じた食事管理まで学びます。

そして2ッ星(2つ星)コースでは、細胞内代謝や身体状態の把握、検査値の読み解きなどへと学びを深め、より個別性を考えた栄養コンサルティングへつなげていきます。

私が栄養コンシェルジュ®で伝えたいのは、「これを食べればいい」という答えを覚えることではありません。

なぜなのかを知る。

自分で考える。

目的に合わせて選ぶ。

そして、それを実践する。

栄養学を「暗記」から「選択」へ。

これができるようになると、毎日の食事の見え方は大きく変わります。

管理栄養士や栄養士はもちろん、トレーナー、医療従事者、運動指導者、美容・健康分野で人を支える方、そして自分や家族のために栄養を学びたい方にも、ぜひ知ってほしい学びです。

栄養コンシェルジュは次世代人財育成をすすめる全国の専門学校の授業カリキュラムに導入、病院など医療機関で働く医療従事者のスキルアップとしても導入されています。
栄養コンシェルジュ資格は全国の保育士専門学校にもカリキュラムが導入されています。
管理栄養士・廣瀬直樹は、病院管理栄養士としての臨床経験を活かし、管理栄養士養成大学で授業や講演を担当するなど、スポーツ栄養学・臨床栄養学・栄養教育の分野で次世代の管理栄養士育成に取り組んでいます。


まとめ|ニュースの見え方も、食べ物の見え方も変わる


口蹄疫という、一見すると栄養学とは少し離れたニュース。

でも、調べていくと、

家畜がいる。

生産者がいる。

検疫がある。

流通がある。

そして、その先に私たちの食卓があります。

一つのニュースからでも、食について考えられることはたくさんあります。

そして、知識が増えると、ニュースの見え方も、食べ物の見え方も変わります。

私は、そこが学ぶことの面白さだと思っています。

何かを「良い」「悪い」と決める前に、まず知る。

知ったうえで、自分で考える。

そして、自分や目の前の人に合わせて選択する。

これからも管理栄養士・栄養コンシェルジュ®講師として、日々のニュースや身近な食べ物を入口に、「栄養学って面白い!」と思ってもらえる発信を続けていきたいと思います。

栄養コンシェルジュ®のカリキュラムは、医学博士、医師、管理栄養士、調理師、臨床検査技師、臨床心理士、オリンピックメダリストなど、多分野の専門家が知見を持ち寄り開発されています。医学・栄養学・スポーツ科学・心理学などを横断的に学べる実践的な内容が、多くの医療・健康・スポーツ分野の専門家から支持される理由の一つです。
栄養コンシェルジュ®は資格取得後も年会費・更新費が無料です。毎月の無料サロンで学んだ内容の復習、現場での疑問や悩みの共有・相談、 最新の栄養情報や考え方のアップデートができます。 資格を「取って終わり」にせず、学び続けられる・つながり続けられる環境として、多くの取得者に活用されています。


FAQ|口蹄疫・食の安全・栄養学について


Q1.口蹄疫は人にも感染しますか?
農林水産省は「ヒトが感染することはありません」と明記しています。牛、豚、山羊などの偶蹄類に感染する家畜伝染病です。

Q2.口蹄疫に感染した動物の肉を食べると人も感染しますか?
口蹄疫は人に感染する病気ではありません。ただし、家畜伝染病の国内侵入を防ぐ観点から、海外からの肉製品の持ち込みには厳しい規制があります。

Q3.なぜ空港で肉製品を検査するのですか?
海外から家畜伝染病の病原体が国内へ侵入することを防ぐためです。日本の家畜や畜産業を守る重要な水際対策です。

Q4.日本で口蹄疫が発生したことはありますか?
あります。2010年には宮崎県を中心に大規模な発生があり、農林水産省の検証資料では292農場、約29万頭が殺処分の対象となりました。

Q5.口蹄疫は栄養で予防できますか?
そのような問題ではありません。口蹄疫の予防・防疫は獣医学・家畜衛生の領域であり、栄養によって国内への侵入や家畜間の感染を防ぐという話ではありません。

Q6.今回のニュースと栄養学にはどのような関係がありますか?
口蹄疫そのものは栄養学の専門領域ではありません。ただ、食品の背景にある生産、衛生、検疫、流通まで考えるきっかけになります。また、断片的な情報だけで判断せず、根拠を確認する姿勢は栄養情報を読み解く際にも重要です。

Q7.栄養学を学ぶと食品の見方はどう変わりますか?
「身体に良い・悪い」という単純な分類ではなく、食品の特徴や身体での利用、食べる人の目的や状態などを考えながら食品を選択する視点を身につけることにつながります。

Q8.栄養コンシェルジュ®とはどのような資格ですか?
栄養学の基礎から食品選択、エネルギー代謝、食事管理などを学び、さらに上位コースでは個別性を考慮した栄養コンサルティングへと学びを深める民間資格です。

Q9.栄養コンシェルジュ®は管理栄養士・栄養士以外でも学べますか?
はい。栄養を基礎から学びたい方にも対応しており、医療、スポーツ、健康、美容などの専門分野に栄養学を取り入れたい方にも活用されています。

Q10.廣瀬直樹から栄養コンシェルジュ®を学べますか?
はい。廣瀬直樹は一般社団法人日本栄養コンシェルジュ協会の講師として講座を担当しています。開催日程や受講方法は公式サイトで確認できます。

【一般社団法人 日本栄養コンシェルジュ協会】

「栄養で人と未来を輝かせる」を理念に、科学的・医学的根拠に基づいた栄養知識の普及と、現場で活用できる実践的スキルを持つ人材の育成に取り組むヘルスケア教育機関です。

また、医療・運動・心理・生活科学など多分野の知見を統合し、本質的な健康支援を実現するための「栄養哲学」の研究にも取り組んでいます。

認定資格「栄養コンシェルジュ®」は、医療従事者やアスリートなど多分野の専門家が監修した信頼性の高い栄養学資格で、基礎から応用まで体系的に学べるカリキュラムを提供しています。資格取得後も、最新の研究情報の共有や学習機会の提供や活動支援を通じて継続的な学びを支援し、資格取得者の生涯学習と専門性向上をサポートしています。

【廣瀬直樹プロフィール】

廣瀬 直樹(ひろせ なおき)
管理栄養士/栄養コンシェルジュ®
スポーツ系専門学校 スポーツ栄養学講師

栄養学って、最高に面白い。
男性の管理栄養士として、医療・教育・スポーツ現場に携わりながら、栄養学・臨床栄養・スポーツ栄養・栄養教育を専門に活動。

どれだけ正しい栄養知識でも、現場で使われなければ、生活に活かされなければもったいない。

「わかりやすいに勝る質はない」を信条に、専門的な栄養学を、誰もが理解でき、行動につながる形へと翻訳することを強みとする。

現在は一般社団法人 日本栄養コンシェルジュ協会を拠点に、管理栄養士、トレーナー、医療・美容・教育分野の専門職、一般の方まで、栄養を「一生モノの武器」として使える人材育成に注力。

研究と現場、理論と実践をつなぎながら、人の生活に本当に役立つ栄養学を社会に届けている。

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