観た映画一言(じゃない)レビュー(2026年8月版)
気が付けば9月。
7月は7本も映画を観て「随分観たな!」なんて書いてましたが、8月も7本観てました。
随分観たな!
さて2026年8月に観たラインナップはこちら。
オーバー・ユア・デッド・ボディ(8/4鑑賞)
ヒックとドラゴン(8/7鑑賞)
木挽町のあだ討ち(8/13鑑賞)
リトル・シングス(8/21鑑賞)
WEAPONS/ウェポンズ(8/26鑑賞)
異端者の家(8/28鑑賞)
8番出口(8/31鑑賞)
インナップを改めて眺めてみると、ホラー系多くない?
暑いから無意識に涼を求めていたのかな…
さて一言レビュー、早速やっていきましょう。
レビュー
オーバー・ユア・デッド・ボディ(2026)
最近こういう映画ばっかり観てる気がする。
何というジャンルなのか分からないんだけど、主人公たちは別に人を殺したいわけじゃないのに、周囲の人間が事故や勘違いやらでどんどん死んでいってしまう「主人公らの巻き込まれ型第三者殺人」みたいなやつ。
以前観た『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』みたいな系統ね。
本作もそういう系ではあるのだけど、出血・欠損などのゴア表現は結構えげつない。えげつないんだけど、基本的にはコメディなので悲壮感が全然ない。
「あっ……それ死亡フラグ」
と思ったら、やっぱり死ぬ。しかも想像していたよりひどい死に方をする。この予定調和感が気持ちいい面白い。
そして最後のオチね。
彼らの設定がこう生きてくるとは。
こういうのでいいんだよ、こういうので。
ヒックとドラゴン(2025)
実はアニメ版を観たことがなかった。本も読んだことない。
なので本作が人生初『ヒックとドラゴン』なのだけど、とてもよかった。
ストーリー自体は子供でも楽しめるぐらいかなりシンプル。
ドラゴンを敵として恐れ、倒すことを正義としてきたバイキングたちと、ドラゴンと心を通わせてしまった少年ヒック。
原作が児童文学なので大人が観ればかなり早い段階で物語の着地点は想像できるんだけど、これぐらい分かりやすい方がいい。
そして何より、
トゥースかわいすぎか?
めちゃめちゃかわいい。表情がまぁ豊かで。
ヒックとの友情が深まり、少しずつ意思疎通がとれるようになっていく様子がほんっっとに良き。
トゥースだけじゃなく、他のドラゴンもそれぞれ質感や動き方に違いがあって「こういう生物が本当にいるのかもしれない」と思わせてくれる。
子供がみたら夢広がるいい作品だと思う。
ちなみに本作のボス敵を見て、
「ゾラ・マグダラオス……」
と思ってしまったのは秘密。
木挽町のあだ討ち(2026)
新作として配信されていたので何となく鑑賞。前情報ほぼゼロ。なので、
柄本佑!
渡辺謙!
瀬戸康史!
滝藤賢一!
高橋和也!
と、次から次へと出てくる豪華キャストに目を丸くした。
内容としては、ある雪の夜に起きた仇討ちの真相を、柄本佑演じる加瀬総一郎が関係者への聞き込みを通じて追っていくというもの。
面白いのが冒頭でいきなり「仇討ち」そのものは起きてしまうところ。
犯人は誰なのか?ではなく、あの夜、本当は何が起きていたのか?を紐解いていく。
なんとなく『古畑任三郎』を思い出した。
時代劇×ミステリーという組み合わせ自体、自分は観たことがなかったんだけど非常に面白かった。
そして観終わってから改めてタイトルを見ると、
「ああ、そういうことか」となる仕掛け付き。
秀逸なタイトル。
リトル・シングス(2021)
ジャレット・レト目当てで鑑賞。だったんだけど、思いのほか面白かった。
デンゼル・ワシントン!
ラミ・マレック!
ジャレット・レト!
もうね、とにかく濃いメンツしかでてこない。
連続殺人事件を追う刑事ものなんだけど、作品全体にミスリードが多くて理解も推理が全然追い付かない。
普通のミステリーだったら「これは後で伏線になるんだろうな」と思うような出来事が、別に関係なかったりする。
逆に何気ない出来事が妙に引っ掛かったりする。
観ている側も刑事たちと同じように「こいつ怪しくね?」という思考にどんどん誘導されていく感じが面白かった。
だからこそ、最後まで観ればすごいカタルシスがあって脳汁ドバドバなんだろうな!と思ったらさ。。。
うーん??www
真相を明確にしないこと自体がこの映画の肝なのだろうか。
悪くはない、悪くわないんだけどーーーーうーん。
あと本編と全然関係ないんだけど、デンゼル・ワシントンの吹き替えだけなんかずっと音質悪かった。なんでだろ。
WEAPONS/ウェポンズ(2025)
2026年10月9日に映画『バイオハザード』新作が公開されるということで、その監督を務めるザック・クレッガーがどんな映画を撮る人なのか知っておこうと思い鑑賞。
前半と後半の温度差よ。
途中で脚本家変わった!?と思うぐらい違う。風邪ひくわ。
前半はめちゃくちゃ不穏。
ある日突然、同じクラスの子どもたちが同じ時間に家を飛び出し、そのまま消えてしまう。
しかも一人を除いて。
この事件の謎を、複数の登場人物の視点をザッピングしながら少しずつ見せていく構成がすごく面白い。
同じ出来事でも別の人物から見ると意味が変わってくるし、「あのシーンの裏側ではこんなことが起きていたのか」と情報が繋がっていくのは心地が良い。
ザ・ミステリーな展開から一転、後半。
もうね、超展開。
特にラストの笑劇衝撃は半端ない
この勢いで『バイオハザード』撮ってるとしたら、期待しかない。
異端者の家(2024)
ヒュー・グラントこっわ!!
そしてクロエ・イーストとソフィー・サッチャーかわよ!
宗教勧誘のために一軒の家を訪れた二人のモルモン教宣教師と、その家に住むヒュー・グラント演じる男。ほぼこの3人で話が進んでいくんだけど、
まあヒュー・グラントが怖い。
暴力で威圧するタイプではなく、ニコニコしながら理屈で追い詰めてくる。
敵に回すと厄介なタイプ。それが今作の敵というね。
ヒュー・グラント側がタイトル通り「異端」側ではあるんだけど、対する二人はモルモン教徒。
同教はキリスト教をベースにしつつも独自の聖典や教義を持つ宗派なので、
異端VS異端
みたいな構図になっているのが面白かった。
以前『教皇選挙』を観た時にも思ったんだけど、こういう宗教そのものを題材にした作品は、ある程度宗教に関する知識がないと十二分には楽しめないね。ヒュー・グラントが論破するために使う引用や比喩、宗教史の話なんかはキリスト教テイストがかなり濃く、「なるほど分からん」となる場面もしばしば。
映画を観たあとに解説や考察を読んで、
「なるほど」
「そういう意味だったのね」
「なるほど」
を繰り返すタイプの映画でした。
蝶は復活のメタファーだったのね。
あー……なるほど。
8番出口(2025)
ネットミームの「バックルームズ」の影響を受けたと言われたゲーム「8番出口」。それの実写映画版。
映画化すると知った当初は、
「これ、どうやって一本の映画にするんだ?」
という疑問がかなりあった。
だって、ゲームはみなさんご存じの通り、地下通路を歩いて異変を探すゲームですよ。ゲーム自体にはストーリーは一切ない。前日譚もクリア後の物語も一切語られていない。そんな作品をどう映像化するのか。すごく気になっていた。
しかし実際に観てみると、ゲームのルールをほとんど壊すことなく、ちゃんと一本の物語として成立させていた。これはすごい。
「異変を見逃さないこと」
「異変を見つけたら引き返すこと」
「8番出口から外に出ること」
というゲームのシステムそのものが映画のストーリーに組み込まれている。そしてこのゲームシステムが登場人物たちを苦しめることになるわけだ。
詳しく書くとネタバレになってしまうので避けるけど、特に面白かったのが二宮和也演じる主人公と、河内大和演じる「おじさん」の違い。
同じ地下通路を歩いている。
同じ8番出口を探している。
なのに、二人にとって「出口」の意味が違う。同行者との関係性も大きく違う。ここが非常に重要だったのだなと。
単純なゲーム実写化作品として観ても面白いんだけど、
「この映画における8番出口とは何なのか?」
と考え始めると、一気に違う映画に見えてくる。
人生における選択なのか。
現実からの脱出なのか。
過去との決別なのか。
あるいは、その全部なのか。
「出口」という言葉そのものが持つ意味を上手く利用した作品だったように思う。ゲーム原作映画として期待していた以上に良かった。
おわりに
こうして振り返ってみると8月、人が死ぬ映画ばっかり観てるな。
『オーバー・ユア・デッド・ボディ』
『木挽町のあだ討ち』
『リトル・シングス』
『WEAPONS/ウェポンズ』
『異端者の家』。
なんなら『8番出口』も直接的な死はなかったものの死のメタファーはちりばめられていたわけで。
唯一の癒し枠が『ヒックとドラゴン』というね笑
最近の自分の視聴傾向を振り返ると、普通にストーリーを頭からお尻まで見せる作品より、視点を変えたり、観客に意図的に情報を与えなかったり、構造そのもので遊んでいる映画が好きなのかも。
自分なりに色々考えてアウトプットし、他の人のレビューを観て「あぁ・・なるほどな・・・」っていうのをやるのが楽しいのかもしれない。
珍しく月刊一言レビューに先駆けて、9月4日に観たばかりの映画『バックルームズ』のレビューを書いています。
興味があればぜひ。
